ちょっと発見があったので色々と。


サイクロン号のベース車両についてです。


サイクロン号のベース車は正確には不明で、ネット上でも様々な説が飛び交っています。


その中でも有力な候補が

・スズキ T125

・スズキ T20

・スズキ T21

・スズキ T200

・スズキ T250


この5車種です。


ホンダ RC166の説もあるにはありますが、以前「仮面ライダー(初代)に登場したマシンたち」でも述べたように、RC166は当時最先端のホンダワークスマシン。

ちょっと現実的な説ではないですね。

事の発端はサイクロン号の製作に携わった室町レーシングの代表、室町健三さんの2017年に行われたインタビュー内での発言なのですが、恐らくRC166はサイクロン号の「デザインモチーフ」であり、ベース車ではないと思います。



そこで有力な候補が前述の5車種に絞られる訳ですが、この5車種はそもそもフレームなど殆どのパーツが共通なので、サイクロン号の画像からどれがベースなのかを特定するのはほぼ不可能。


しかし、とあるブログのコメント欄でこんなことが書いてありました。


「T125やT20はエンジンの冷却フィンの数が違う」


なるほど…

確かに、排気量が違えば冷却フィンの数も微妙に違って来るかも知れない。


いざ検証!


こちらは藤岡さんのTwitterにアップロードされた、スーパーヒーロー戦記撮影時の写真。

サイクロン号のエンジンが見える貴重な画像!


横向きの冷却フィンの数で数えると…

8枚。



先ずはT125。


冷却フィンは7枚。

1枚足りないですね。ってことはサイクロン号が125cc以上なのは確定か?



こちらはT20。

今度は9枚で1枚多いですね。



次はT21。

T20の後継車種です。

冷却フィンはT20と同じ9枚ですね。



次はT200。
因みにT200は、T20をベースに開発されたロードスポーツモデル。
T20はアメリカ市場も意識して、当時のスズキの最先端技術を注ぎ込まれた、スーパーバイクと言っても過言ではないバイク。
T200はそのT20をもう少し実用的でマイルドな味付けにしたバイク…って感じかな?
ちょっとここら辺は調べても情報が少ないので、曖昧ですみません…

冷却フィンは8枚!

サイクロン号の冷却フィンの数と一致しますね。


最後はT250。
Tシリーズの中型排気量の最終世代で、最後はGT250とバトンタッチする形で生産終了しました。

冷却フィンは9枚。
Tシリーズの250ccは皆冷却フィンが9枚なんですね。


サイクロン号と冷却フィンの数が一致したのはT200。
つまり、サイクロン号のベース車両はT200!


と断言したいんですが、そこはまああくまでも「当ブログの最有力説」ってことで。
そもそも、スーパーヒーロー戦記に登場したサイクロン号が当時と同じ個体だとは限らないですからね。
でもスーパーヒーロー戦記のサイクロン号がT200ベースだってことはほぼ確実だと思います。

(22/1/17 追記)
どうやら今現在東映が所有しているサイクロン号は、1999年に京本政樹さんが雑誌「オートバイ」の企画で制作したレプリカのようです。
で、そのレプリカがT200ベースらしい。
これに関してはオートバイ誌に明記してあったので確実です。
確かに、登場撮影で使われたサイクロン号が現存してる訳ないですもんね。