今日は渋谷ユーロスペースで、ハル・ハートリー監督の新作「トゥ・ランド」を。
哲学的に語られる所と、所々で笑いが散りばめながら語られて行く物語が抜群の面白さ。
劇的な事はないけども、生きる上でちょっとした様々な事はあるけども、愛おしく思える物語と人間模様の描き具合が素晴らしかった。
「トゥ・ランド」公開前の特集上映で「ブック・オブ・ライフ」「はなしかわって」を観てからの今回だったので、ハル・ハートリー監督作品に於ける脈々と流れ行く物を感じながら観る事が出来たし、ちゃんとしようとしてるんだけど、色々ある感じはリアルだからこその愛おしさと滑稽ぶりが絶妙な形で溶け合っていたように感じた。
愛おしくて滑稽だからこその人間味溢れる物語が抜群の面白さだったし、大人のコメディでありながらの登場人物の現在と生き様がしっかりと感じられるからこその面白さは格別な物があった。
登場人物本人的には真面目なつもりなんだけど、何かがズレてしまうあの感じと言えば良いのだろうか...。
ハル・ハートリー監督が人を描く面白さの真骨頂ぶりが発揮されていたのが最高だったし、思わず、えっ?みたいな感じにもなりながら観れたのがとても楽しかったな。
ちょっとしたドタバタだったり、それぞれの思惑や駆け引きがありながらの軽妙な描き具合が抜群の面白さだったし、監督自身が手掛けた劇伴音楽がまた素晴らしくて、とても観応えがあって最高だった。
哲学的な感じで語られて行く所はゴダール的な所もあったように感じたし、そこは「ブック・オブ・ライフ」で佐々木敦さんが話されていた事と繋がって行くように感じられて。
その哲学的な語り口には"現在"をより強く感じられたからこそ、より深く心に響く物があった。
愛おしくて滑稽だからこその人間味溢れる物語が抜群の面白さだったし、大人のコメディでありながらの登場人物の現在と生き様がしっかりと感じられるからこその面白さが素晴らしい作品だった。
上映後の宇多丸さんと村山章さんのトークは、「トゥ・ランド」の面白さを掘り下げながら、ハル・ハートリー監督の作家性、脈々と流れ行く物を丁寧に紐解きながら話されていて、こちらも映画同様抜群の面白さだった。
こうやって新作の封切りに立ち会える事は嬉しいなと思ったし、ハル・ハートリー監督作品の面白さや魅力を深める事が出来たのと同時に、宇多丸さんと村山さんの素晴らしさを実感出来て良かった。
とりどめのない話を絶妙な形でまとめて行ってたし、お2人とも博識だからこその繰り広げられて行く話はずっと聞いていたい位、とても楽しい時間だった。
塚本晋也、豊田利晃、鈴木清順、デヴィッド・リンチ、ソフィア・コッポラ、レオス・カラックスといった監督達と同じ位好きになって行けてる感じがあるし、映画を観る上で大事にしている音楽と映画の関係性という所で、ハル・ハートリー監督は最高の映画監督の1人でもあるんだよね。
良い具合に肩の力が抜けた人間模様を描く物語が抜群の面白さだったし、ある種音楽でいう所のアルバムを楽しむようにこの作品を存分に楽しむ事が出来て最高でした。
また観たいな。




