今朝はヒューマントラストシネマ渋谷で「戦争と女の顔」を。
抑制を効かせながら淡々と物語を描いて行く中で、時に突出するその物事が描かれるその瞬間に釘付けにならずにはいられなかったな。
何処か眺めるかのように観ていた所はあったけど、そのカット割を絵画を観るように観れた所もあったし、観ていてとても楽しめた。 

この映画の描き方は個人的には本来なら苦手な映画なんだけど、不思議と飽きる事なく楽しめたし、なんか後からじわじわと響いて来る所があって、とても良かった。

特に説明もせず描いて行く物語だからこそ、後に弾く面白さがあったし、登場人物それぞれの存在感や立ち振る舞い、感情が突出する瞬間がとても良かったなあと。
力技ではない所で描く面白さに溢れていたなと。

その背景を知る事でより深く響く物がある作品だったし、車の場面や親子がテーブルに揃って繰り広げられて行く長回しのシーンと言って良いのかな?
それが特に良かったし、画と光景で描く映画ならではの面白さをしっかり感じる事が出来た素晴らしい作品でした。