今日はケイズシネマで「Cosmetic DNA」を。
ポップに時にサイケデリックにぶっ飛んでる物語は、現実とクラブのグルーヴ感と共鳴し合いながらテンポ良く描かれていて、とても面白かったな。
あまりにも胸糞悪くて、あまりにも愛おしい独創的な世界観が素晴らしかった。

この映画は登場人物の男達の酷さが際立っているのは確かなんだけど、芸能プロの社長の女性の酷さも確実にあったし、性別問わず人としての酷さ、醜さを体感する映画だったな。

ちょっと賞を獲ったからと言ってあまりの思い上がりぶりと傲慢さ、人と人の関わりの中での一方通行ぶりが見事に描かれていたし、それは現実社会としっかりと重なり合う所があったから、観ていてとても楽しめた。

誘った奴が一番肝心な所に触れず時間が流れて行く中での行いの酷さ、醜さには物凄い強い憤りを感じずにはいられなかったし、その後に行くべき所に行って聞かれる場面は最近観た「最後の決闘裁判」を思い出す所もあったりもして。

後に物語の軸になる女性3人が出会う場面の描き具合にワクワクした。
3人がいる事であらゆる事が足し算出来る事で拡がって行く何かが感じられたのがとても良かったし、物語のグルーヴ感をしっかりと体感しながら、女性3人の会話劇を楽しめたのは最高だったな。
ある種とても痛快で、瑞々しさも感じられる所もあって、観ていてとても楽しかった。

3人の女性がまさかああいう立場になって活動する展開には驚いたけど、その後の企みの酷さには強い憤りを覚えたし、○○だから〜と言えば何でも通ると思っているカルト感はSNSでも時に見る光景と重なり合う物があって。
さすがに奴等に憎悪を覚えずにはいられない位、あれは酷かった。

覚悟を決めた時の東条アヤカ演じる藤井さんの表情から、狂気が滲んでいたのがとても良くて。
ある種、殺された尊厳を取り戻すための復讐劇を体感していて、胸がすく物があったし、あれは観ていて最高だなと思わずにはいられなかった。

ポップさを忘れずに描く復讐劇は殺られたからこそやり返す爽快感があまりにも最高過ぎたし、スリリングでキレのある独創的な世界観はある種なかなか体感出来ない面白さに溢れていたから良かったなあ。

その先の世界を見据えた描き具合が素晴らしかったし、人としての胸糞悪さも愛おしさも丁寧に捉えていた映画でとても面白かった。
音楽を描くような映画だったし、あの爆音で攻めて来てて最高でした。

上映後のトークでうろ覚えだけど、ゲストの東盛あいか監督がこういう映画だと出る釘を打って来たりするけど、出る釘を打たれた映画ばかりだと面白くないと言うような話には非常に納得だったし、その話を聞いて東盛あいか監督の映画を劇場で観たいなと思った。

そして藤井愛稀さんと東盛あいか監督それぞれの街中での出来事には、他人事としての話としては面白かったけど、当事者としてはあんなゾッとする話はないなと思いながら話を聞いたりと。
最後にフォトセッションがあり、それぞれの一言があって全てが終了。

映画を観る面白さと音楽を体感する面白さが共存している所がある素晴らしい作品だったなと思うし、当たり障りありまくりだからこそ、しっかりと爪痕を残してくれる面白さに溢れていて、素晴らしい映画だったな。
今回観る事が出来て良かったです。