昨日は渋谷ユーロスペースで、レオス・カラックス監督「ポンヌフの恋人」4K版を。
愛と憎悪と焦燥の狭間で駆け抜けて行くあの疾走感から有無を言わさぬ圧倒的なエネルギーが満ち溢れていたし、レオス・カラックス監督の想像力と創造力が大爆発するあの描き具合の凄まじさは、全てが狂っていると過言ではない最高で最強で最狂の面白さで、全てに於いて素晴らしい映画だった。
焦燥と憤りが激しく剥き出しになりながら、疾走するその光景には釘付けにならずにはいられない圧倒的なエネルギーが満ち溢れていたし、その一瞬の表情の捉えた画の美しさはたまらない物があったし、有無を言わさぬ凄まじさが溢れていた。
イメージの濁流の中へと飲み込まれて行くような凄まじいスピード感の中で、でも物語を描く緩急をしっかりと付けて行く事で感じられる人間模様の面白さは格別な物があったし、愛する事と傷づける事をここまで容赦なく徹底的に描いて行く事の凄まじさには釘付けにならずにはいられない凄まじさが溢れていた。
善悪がどうとか、白か黒かとか、そういう所ではない所での人を描く面白さが圧巻の素晴らしさだった。
何よりも花火の場面はレオス・カラックス監督の想像力と創造力が大爆発していると言っても過言ではない象徴的なシーンだったし、同時に映画館で映画を体感する面白さ、幸せがここにあるという事を改めて実感せずにはいられなかった。
情念や狂気を凄まじい形で燃やし尽くすようなあの描き具合には釘付けにならずにはいられなかったし、思いっきりメーターを振り切って魅せるからこその描き具合の素晴らしさはたまらない物があった。
愛おしさと醜さ、残酷さの対比は何処までも果てしなくて、あまりにも容赦なく強烈なのに、幸せをここまで深く感じられる映画の凄まじい面白さが、映画を観終えた後の深い余韻として響き続けている。
持ち合わせている感性の全てを刃のように研ぎ澄ませて行きながら、全力で全開でその想像力と創造力が爆発させていて、いつ観ても最高だし、人間の持つありとあらゆる物がここにしっかりと焼き付けられている。
これからも色褪せる事なく、時を超えて輝き続けて行く最高の映画。
全てが狂っているからこそ、毒をもって毒を制して魅せるからこそ、その愛はいつの時代も変わる事なく輝き続けて行く素晴らしい作品でした。





