4/12水曜日 自宅療養45日目。




続きです。

先生と看護師さんを見送り、部屋へ戻ると彼女は少し焦点の合わない感じの瞳でテレビをボッーとみていました。

Nちゃんに部屋の入口に来てもらい、小声で、席を外している間、彼女をみていてくれたお礼を伝え、

改めて、久しぶり、と挨拶をし、苦しくなったりしなくて良かったね、大丈夫だったね、と話をしました。

すると、Nちゃんが、

『Sさん(わたし)が席を外してる時に、Mちゃん(彼女)がわたしに向かって、ささやくような声で「よろしくね…」って感極まった感じで言ってきたの、わたしには感極まった感じに見えた。

その後すぐにSさんが戻ってきたら話すのをやめて、何事もなかったようにテレビをみてた。これだけしか話さなかった…頑張ってこれだけをわたしに伝えたかったのかも…。

…Mちゃんが万が一、何かあった時…そうでなくても今現在、Sさんが大変なおもいをしてるとMちゃんは思っていて、わたしにSさんのことを頼んだんだと思う。「Sさんをよろしくね」って。』


『そんなこと言ってたの…自分自身のことで一杯一杯なはずなのに…

痛くて苦しいなか、おれのことなんか、どうでもいいのに…

自分がいなくなったら、一人ぼっちになっちゃうおれのこと、すごく心配してくれてるんだよね…』


『まだいなくなる、って決まったわけじゃないじゃないですか。まだまだ一緒に居られますよ。

頼ってください!。実家に戻っちゃったから、すごく近いわけではないけれど、、休みで来れる時は来ますよ!。

Mちゃん、奇跡が起きてもっとここで長く過ごせるかもしれない…Sさん、2人で住み始めた頃は家賃折半してましたよね、確か。

今、会社も休んだりでこれが続いていけば、出費が大変で、、Mちゃん、それも気がかりの1つだろうから…

わたし、バイト代、今までの分とかこれからも使い道がないから、Mちゃんの分の家賃、払う!(Nちゃんはずっと働き始めてから1度も一人暮らしの家賃や光熱費など払ったことがなく全て実家持ち、戻ってからも実家にお金は入れていないそうです。財産分与も結構な額であるらしく…お嬢様です。)

もし…ないと思いたいけど…万が一何かあったら…Sさんが納得して次に引っ越しできるようになるまで払うから!払わせて!。Mちゃんに会いにお邪魔しにくるし。で、引っ越しする時がきたら、その時は引っ越しも手伝いたい!』


すごく驚きました。

勿論、いただいてないです。こんなことは彼女は絶対、望んでいないので。


『ありがとう、そう言ってくれて…。家賃や金銭面は後々頑張ればどうにでもなるから…でも色々、相談させてね…話を聞いて貰ったり…。

万が一、、があったら、おれ、本当に一人だから…彼女の家族とは関わりたくないし…彼女も関わらないのを望んでるだろうし。

自分の家族もまるっきり疎遠だし。

万が一、、の引っ越しの時、多分なんとかなると思うけど、助けて、ってお願いするかもしれない…ずっと疎遠になっていたのに…ごめんね。』


『頼ってくださいね、気軽に。話も聞くので、Mちゃん寝ている時にでも電話でもLINEでもしてください。』


本当にNちゃんの気持ち…有難かったです。


そんなNちゃん、

彼女がお空の上に旅立ってしまった後、彼女を見送るまでの色々なことをサポートしてくれて、


最初の月命日近くと49日の近くにも彼女に会いにきてくれて、、


8月に入り、

初盆…Nちゃんの実家もお盆でお客様が訪ねてくるだろうから、9月以降とかに来れるようなら彼女に会いに来る?と聞いたのですが、

バイトの休み希望はあまり出せないから、家族の為に使う分しかないから、と言われ、、


その後も、朝晩の挨拶だけのLINE(わたしの生存確認?)のやりとりはあったのですが、、


8月末、わたしが小さい病院から紹介状がでて、大きい病院に検査に行くことになった、治して生きたいわけではないけれど、死なないのに動けなくなる病気になったら、、

何れ…いつかやらなければいけない時がくる我が家の、彼女との思い出沢山のものを自分の手で片すことが出来なくなるのは困るから、検査に行くね、

治さなかったら…となったら受け入れるつもり、まぁ、そんなに上手くはいかないだろうけど…


と、LINEで送った後、


痛いのは嫌なので病院に行ってください。


と返信があり、それきり挨拶LINEもスルーになり、、やり取りがなくなりました。


検査結果も一応送ったのですが、既読もつかず…


きちんともっと早く異変に気付いて彼女を病院に連れて行かなかったのに、自分は行くんだ、、と思ったのか…


もし何れ、入院、手術になったら、、

Nちゃんにとって、わたしはただの親友の連れ…親友はもうお空の上、親友の助けになるわけでもなく…頼られたら色々と面倒…と思ったのか…


他にも何か、Nちゃんの気に障ることを…考えても心当りがないけれど…わたしが何か書いたりしたのかもしれない…


彼女の思い出話が何かの折にできる人がいて良かった…と思い、、

逝ってしまった後、色々と支えて貰い、感謝の気持ちで一杯だったし、今もその時、支えて貰ったことへは幾ら感謝してもしきれない、と感じています。


元々、引っ越しも…まして、入院するとなっても1人で全てやるつもりでした。万が一、入院になっても1人で問題なし、とLINEにも書いた…


全くわからない…

が、きっとわたしが自分の管理だけはしっかりしている、と思ったのでは…

巻き込まれも親友でもないのに勘弁…

そのふたつが原因かな…と思っています。


彼女が苦しい中、話すのが大変なのに頑張って最期のお願いと、頼んでいってくれたけれど…


わたしのせいで、また疎遠になり、、


彼女も会えなくなってしまいました…


本当に本当にごめんなさい…


1人は仕方ない、、

納得できていないし、受け入れられていないけれど、彼女が逝ってしまった今、2人きりから1人ぼっちになった…と思えるけれど、


彼女に対して申し訳ない気持ちで一杯になり…


本当に駄目人間だな、とつくづく感じています…。