こんばんは。
鈴木健治郎です。
先日、乃木坂の20thシングル「シンクロニシティ」の選抜メンバーが発表された。
生駒里奈の最後のシングルということもあり、生駒センターかと注目を集めたが、最終的には人気、知名度、実力ともに「乃木坂の顔」である、白石麻衣がセンターを務めることとなった。
着目するべきは、3期生が4名(与田祐希、山下美月、大園桃子、久保史緒里)選抜に入ったことである。
筆者は、昨年のブログで乃木坂は、「1・2期生」と「3期生」の2つのグループの集合体である旨述べた。
まさに香港・マカオの如く、「一国二制度」という統治体制であった。
これは、「乃木坂46」という1つのグループでありながら、「3期生」は、選抜、アンダー(選抜外)という既存の統治機構の枠組みに入らず、独自に活動しているという状態を指す。
○「乃木坂は、2つのグループの集合体である」2017.11.14
https://ameblo.jp/b0612472/entry-12325555245.html
確かに、18thシングル「逃げ水」にて、3期生の与田祐希、山下美月、大園桃子の2名がWセンターを務めた。
しかしながら、2名以外に3期生に選抜メンバーがなく、与田、大園にしても初選抜かつセンターということで、実力を度外視した、一過性のサプライズ人事という要素が強かった。
そして現に、次期19thシングルでは、3期生の選抜は0となった。
しかしながら、今回の選抜で漸く「一国二制度」の統治機構が解消されたのではないか。選抜された4名は人気・実力に近しい役職(若干のゲタはあるが)となったといえよう。
これが一過性とならずに、次期シングルでも3期生も交えた、人気・実力に基づく人事が断行されることを期待する。
その意味では、3期生は○名選抜するというような、自民党内閣でいうところの、いわゆる参議院枠のような概念は不要であろう。
さて、この人事を改めて見てみると、結果的に、20時の開票と同時に当確が出るような主力メンバーは安泰で、当落線上の伊藤万、中元、北野らの中間層が卒業または休業し、その「空き枠」に3期生が入った構造となっている。
このブログでも再三指摘をし、今回の選抜でさらに顕著となったが、現在の乃木坂は「ベテラン+若手」のいわゆる「砂時計型」の構造で、中間層(中堅)がさらに薄くなったといる。
ベテランが強すぎて、中堅層が辞めていく(卒業)というのは、組織としては健全ではない。この組織構造で、事業及び組織を拡大し続ける乃木坂に一抹の不安を覚える。
果たして、ベテラン→若手へ技術や経験が継承されるのか、また、事業が拡大した状態で、突然、若手が重責を担うような事態にならないか。
その意味で、2期生を中心とする中間層の踏ん張り及び、それを前提とした中間層の継続的な選抜抜擢が必要と言えよう。今回、2期生で選抜入りした寺田蘭世の役割は大きいと考えられる。
鈴木健治郎
乃木神社のしだれ桜