池田瑛紗と中西アルノに見る“打順の難しさ”
今の乃木坂を語るうえで、5期生の存在感は外せない。
いや、外せないどころではない。
5期生、働きすぎである。
井上和を中心に、五百城茉央、一ノ瀬美空、池田瑛紗、菅原咲月、小川彩など、存在感のあるメンバーが多い。
強い。
普通に強い。
だから運営が使いたくなるのも分かる。
ファンが期待するのも分かる。
ただ、ここで一つ気になる。
打順、ちょっと苦しくないか問題である。
野球でも、いい選手がいるからといって、全員をクリーンナップに置けばいいわけではない。
4番には4番の役割がある。
6番には6番の怖さがある。
代打の切り札には、代打の切り札の価値がある。
ここを間違えると、選手はいるのに、打線がつながらない。
今の乃木坂の5期生には、少しその感じがある。
たとえば池田瑛紗。
ビジュアルの引っかかりがある。
頭の良さもある。
独特の空気もある。
一度見たら記憶に残るタイプである。
こういうメンバーは、グループにとってかなり貴重だ。
ただ、個人的には、池田瑛紗は王道センターというより、少し外側からチームに色を加えるタイプに見える。
野球で言えば、4番固定というより、6番に置くとめちゃくちゃ怖い打者である。
相手バッテリーからすると嫌。
ファンからすると楽しい。
チームとしてはありがたい。
中西アルノもそうである。
歌唱力があり、独特の存在感がある。
良くも悪くも、目を引く。
すでに複数回センターを経験していることからも、運営の期待は大きいのだと思う。
もちろん、これは本人たちへの批判ではない。
むしろ、二人とも与えられた役割をよく果たしている。
ただ、チーム全体で見ると少し気になる。
本来なら、こういう個性派・実力派のメンバーが脇にいて、中心には王道の主力がどっしりいる。
その方が、グループとしては強い。
4番に王道の主砲がいる。
3番に華のあるメンバーがいる。
6番にクセの強い好打者がいる。
7番に意外性のある選手がいる。
この打線は怖い。
ところが今は、本来なら6番・7番で怖さを出すタイプの選手まで、クリーンナップに置かれているように見える。
ここに、今の乃木坂の難しさがある。
選手はいる。
個性もある。
能力もある。
でも、理想的な打順になっているかというと、少し悩ましい。
5期生が悪いのではない。
むしろ5期生はよくやっている。
問題は、5期生にかなり早い段階から背負わせている構造である。
今後、6期生が入ってくる。
そうなると、5期生はもう「若手」ではなく、「先輩」として見られる。
まだ成長途中なのに、もう支える側になる。
これはなかなか大変である。
だからこそ、5期生の使い方が大事になる。
前に出す。
でも、背負わせすぎない。
育てる。
でも、消耗させない。
期待する。
でも、全部は任せない。
このバランスである。
乃木坂がここからもう一段強くなるには、5期生を中心にしながらも、5期生だけに頼りすぎないこと。
そして、5期生の中でも役割を整理すること。
誰がエースなのか。
誰が中軸なのか。
誰が脇で効くのか。
ここを間違えないことが、かなり大事だと思う。