香川県庁舎
昨年11月のことですが 香川県庁舎旧館と東館が
国の重要文化財に指定されることとなりました。
知る人ぞ知る 世界の建築家『丹下健三氏』の作品です。
戦後に建てられた庁舎建築で重要文化財に指定されるのは初めての事だそうです。
昭和33年に完成し、平成12年に現在の本館が出来るまで本庁舎として使われていました。
今でも改修され現役で使われています。
この庁舎の価値は知れ渡っていますが
建物以外に猪熊弦一郎氏の壁画 や イサムノグチ氏の遊具(現在は中央公園に移設)
他にも庵治石のカウンター、信楽焼の椅子、後藤塗の家具など
芸術的要素が満載です。
完成時期から察するに、昭和30年以前に計画が練られていたと思えます。
まだ日常生活にゆとりの無かった時代、すごいですね。
30年以上前の事ですが、業界の大先輩に伺った話によると
当時、丹下は一番大事な一階を空き地にしとる・・と問題になったそうです。
その問題で議会に呼ばれた丹下氏は、『50年後、100年後を見てくれ!』と
答えたそうです。
今では庁舎建築の常識となった ピロティとかロビー といった考え方は
当時としては 余りにも非常識だったようです。
その県庁舎ですが、現在は西側に新たな本館が建てられ
景色も一変してしまいましたが、丹下氏の旧本館、色あせることなく
今も現役で その雄姿を見せてくれます。
MEMO:香川県庁舎 旧館 昭和33年竣工(1958年5月)
重要文化財指定
既に築63年目に入っています
他にも代表作として
広島平和記念公園、代々木第一体育館、東京都庁などがある