おはようございます。
姫路の整理収納アドバイザー・整理収納教育士、よしなかなおこです。
18年前に買った黒い服。
一度も袖を通していないのですが、今日手放すことにしました。
裾にフリフリが付いてカワイイんですけどね。
「え!? 何で割烹着が白じゃなくて黒なの??」
そう思った人は「都会人」に認定します。
私も結婚して姫路に来るまでは黒い割烹着がこの世に存在することを知りませんでした。
姫路では今でも古くからの慣習に従って葬儀を自宅やその集落の中にあるお寺で行う地域があるのです。
義実家のある地域も私が来た頃はまだそのような家がありました。
近所でどなたかが亡くなって自宅葬をすることになったら、その地域に住む女性たちは総出でお手伝いをすることになります。
お手伝いの内容は、
会場の準備(掃除や座布団並べ)
弔問客やお寺さんへのお茶出し
お通夜と告別式の受付
食事作りと給仕
留守番
後片付け
など。
これに加え、葬儀をするお宅の隣家は「僧侶の準備・待機所」となることも。
これがいちばん大変らしい。。。
結婚して姫路に来て間も無い頃、義母から
「黒の割烹着を買っておいてね」
と言われました。
義実家までは当時住んでいたところから車で10分ほどの場所。
「同居でもないのにナンデ??」
と思ったのですが、
「結婚して早々口答えをするのもなぁ……」
と思い、しぶしぶ買っておいた物です。
この度、義母が亡くなったのと、義実家の地域でも最近はどの家も葬儀会館で行うので黒の割烹着は今後も着る機会がないと判断。
手放すことに決めたのです。
さて、この黒の割烹着ですが……
今日、これから会う友達にあげることにしました。
とても人情が厚く、テキパキと動ける人なのでご近所さんからは頼りにされているんだろうなぁ。
喜んでもらってくれる人がいて良かったです。
地域の繋がりが希薄になりつつある今、黒の割烹着は
「困った時や悲しい時にご近所同士がお互い助け合う」
という古き良き時代の象徴のように感じられます。
ある意味「レア物」かもしれませんね。