ホテルが固まっている方へ僕らは足を向けた。缶コーヒーは歩きながら御馳走になったが、
甘さ控え目でアンチ甘党な僕にはちょど良かった。
ホテルに着くとJOYさんは僕を抱きしめキスをし、服を丁寧に脱がせ始めた。
「…よかったなあ、JOYさんに会えて」
「うん、俺も良かった」
自分の心の流れを、彼は語らない。でもこちらから読み取ることも出来ない。
JOYさんはいつもそこに存在するだけで、僕が彼のコントロールを嫌ってからというもの、
不安だけを取り除くようにさりげなく僕を癒してくれた。
ベッドの上で僕を撫でる彼を感じていたら、ふとJOYさんの普段の行動から彼の都合が気になった。
「あれ…?明日…仕事じゃない?」
「うん、仕事だね」
「こんなに遅くなって大丈夫なの?」
「ハンターちゃんはそんなこと、気にしなくていいの…そこの壁に立ってごらん」
裸になった僕をベッドの押し付けてある壁際に立たせた。彼は跪いて僕に指を入れた。
JOYさんは既にSスイッチが入っている。こちらの膝が折れそうになるのもお構いなしに
突きあげてくる。ベッドに沈み込む足先に滴が滴り落ちる頃、ようやく彼は手を止めた。
「こんな形じゃいきたくないでしょ…こっちおいで…」
どう考えてもJOYさんは早く帰ったほうがいいのだが、まだ大丈夫という彼の言葉に甘えて、
行為後の甘い余韻に浸っていた。
酔っていたからなのか、リラックスできていたからなのか…僕はベッドにうつ伏せになったまま
最近心に溜めていたことを吐きだした。
「モンさんって居たじゃない」
「ああ、あの背の高い子ね」
「うん。…あたし彼と最後に会ってからもう1ヶ月半くらい経つんだけど…
それからメールが返ってこないの。別に重いことじゃないよ、店のオーナーが代わるとかさ、
そういう他愛もないこと…だけど返ってこないの」
JOYさんは黙って頷いていた。
「彼、仕事忙しいしさ…恋愛に興味無いって言ってたし…まあでも、それって好きになる人が
現れたらコロッと変わる気もするけどさ…あたしね、待っていようと思うの」
つい数週間前に、そういうメールをモンさんに送って、僕はそれを最後のメールにした。
僕を欲しいと思えば彼から連絡が来るだろう。去ろうとするなら追いすがりたくはない。
待っていようと思うの、そう言い終わらないうちに僕の目からは涙がボロボロ溢れ出た。
感情を立て直すことが出来なくなって、僕はワンワン泣き続けた。
JOYさんは僕の頭を撫でてこう言った。
「ハンターちゃん…真っ直ぐすぎるよ…」
真っ直ぐなんかじゃないよ。僕はハプバーに通い始めた頃よくこう思っていた。
「僕はどこへ行くんだろう」 と。
初めて会った人と関係をして、身体も感情もその日暮らしだ。未来なんてない。
こうして、未来を望むのが間違いだったのかなあ。
僕がこんなふうだから、モンさんは振り返ってくれないのかなあ。
朝日が昇り始めた交差点でJOYさんと手を振って別れた。
「元気でね」
それは、「また明日ね」 と同じくらい簡単な挨拶だった。
(回収、そして撤収 終わり)
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甘さ控え目でアンチ甘党な僕にはちょど良かった。
ホテルに着くとJOYさんは僕を抱きしめキスをし、服を丁寧に脱がせ始めた。
「…よかったなあ、JOYさんに会えて」
「うん、俺も良かった」
自分の心の流れを、彼は語らない。でもこちらから読み取ることも出来ない。
JOYさんはいつもそこに存在するだけで、僕が彼のコントロールを嫌ってからというもの、
不安だけを取り除くようにさりげなく僕を癒してくれた。
ベッドの上で僕を撫でる彼を感じていたら、ふとJOYさんの普段の行動から彼の都合が気になった。
「あれ…?明日…仕事じゃない?」
「うん、仕事だね」
「こんなに遅くなって大丈夫なの?」
「ハンターちゃんはそんなこと、気にしなくていいの…そこの壁に立ってごらん」
裸になった僕をベッドの押し付けてある壁際に立たせた。彼は跪いて僕に指を入れた。
JOYさんは既にSスイッチが入っている。こちらの膝が折れそうになるのもお構いなしに
突きあげてくる。ベッドに沈み込む足先に滴が滴り落ちる頃、ようやく彼は手を止めた。
「こんな形じゃいきたくないでしょ…こっちおいで…」
どう考えてもJOYさんは早く帰ったほうがいいのだが、まだ大丈夫という彼の言葉に甘えて、
行為後の甘い余韻に浸っていた。
酔っていたからなのか、リラックスできていたからなのか…僕はベッドにうつ伏せになったまま
最近心に溜めていたことを吐きだした。
「モンさんって居たじゃない」
「ああ、あの背の高い子ね」
「うん。…あたし彼と最後に会ってからもう1ヶ月半くらい経つんだけど…
それからメールが返ってこないの。別に重いことじゃないよ、店のオーナーが代わるとかさ、
そういう他愛もないこと…だけど返ってこないの」
JOYさんは黙って頷いていた。
「彼、仕事忙しいしさ…恋愛に興味無いって言ってたし…まあでも、それって好きになる人が
現れたらコロッと変わる気もするけどさ…あたしね、待っていようと思うの」
つい数週間前に、そういうメールをモンさんに送って、僕はそれを最後のメールにした。
僕を欲しいと思えば彼から連絡が来るだろう。去ろうとするなら追いすがりたくはない。
待っていようと思うの、そう言い終わらないうちに僕の目からは涙がボロボロ溢れ出た。
感情を立て直すことが出来なくなって、僕はワンワン泣き続けた。
JOYさんは僕の頭を撫でてこう言った。
「ハンターちゃん…真っ直ぐすぎるよ…」
真っ直ぐなんかじゃないよ。僕はハプバーに通い始めた頃よくこう思っていた。
「僕はどこへ行くんだろう」 と。
初めて会った人と関係をして、身体も感情もその日暮らしだ。未来なんてない。
こうして、未来を望むのが間違いだったのかなあ。
僕がこんなふうだから、モンさんは振り返ってくれないのかなあ。
朝日が昇り始めた交差点でJOYさんと手を振って別れた。
「元気でね」
それは、「また明日ね」 と同じくらい簡単な挨拶だった。
(回収、そして撤収 終わり)
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