以下ネタバレです
(それに、あの人は確か日本であった・・・)
達郎 「○○!」
バッ、と達郎が私をかばうように前に立つ。
仮面の男「ほう、素早い動きですね。『怪しい二人組がいる』と聞いてやって来てみれば・・・」
仮面の男「あなたたちはどうやら警察関係者のようですね」
達郎 「っ・・・!」
達郎が拳銃を向けた。
仮面の男「あれ?あなたは確か・・・ああ、ブラックフォックス様と一緒にいた方ではないですか?」
主人公「えっ・・・」
仮面の男「ブラックフォックス様からはメンバーを一人日本へ置いて来た・・・とお聞きしていたのですが」
仮面の男「ふむ・・・これは一体どういうことですかな?」
じろじろと私達を見回す。
仮面の男「これは面白い。まさか怪盗が警察と共に侵入してくるとは」
達郎 「くっ・・・」
仮面の男「お二人は仕事でここへ?それとも・・・恋人同士なのですか?だとしたら悲劇ですね。刑事と怪盗、まるでロミオとジュリエットだ。決して結ばれない恋・・・」
達郎 「黙れ!お前はここで何をしている!ここの美術品は全て盗品だな!」
仮面の男「ええ」
達郎 「・・・あっさり認めやがって!」
仮面の男「そこまで分かってしまったのならしょうがないですね」
パチンッ!
仮面の男が指を鳴らす。
すると、入り口から黒服の男達が入ってきた。
仮面の男「悲劇のカップルの行く末をもう少し見ていたかったのですが・・・残念ですが、お二人には退場して頂きましょう」
主人公「きゃあっ!」
男達が一斉に襲い掛かって来た。
達郎 「○○!こっちだ!絶対に動くなよ」
主人公「達郎、後ろ!」
達郎 「・・・はぁっ!」
ダンッ!
後ろから襲ってきた男の腕を取り、柔道の技で投げ飛ばした。
達郎 「来い!」
そして。男達を次々となぎ倒していく。
(す、すごい・・・!)
(でも・・・数が多すぎる!)
達郎 「はぁっ・・・はっ・・・」
仮面の男「強がらないで発砲してしまえばいいのに。間違って彼女に当たるのが、そんなに怖いのですか?」
達郎 「うるさい!」
仮面の男「そこまで大事なのですか。怪盗なのに・・・ねぇ?」
達郎 「黙れ!お前に何が分かっ・・・」
ドカッ・・・!
達郎 「ぐっ・・・!」
腹に思い切り蹴りを食らってしまった。
主人公「達郎!」
仮面の男「ホラ、よそ見なんてしてるからですよ」
達郎 「く・・・そ・・・」
仮面の男「あなたにもいろいろ聞きたいことがございますので、来て頂きましょうか?」
主人公「いや・・・!」
達郎 「○○に・・・手を出すな・・・」
ダダンッ!
最後の一人を昏倒させた。
主人公「達郎!」
達郎 「○○・・・無事か・・・?」
主人公「うん、私はぢ丈夫だよ!それよりも達郎が・・・!」
達郎 「へ、いきだ・・・」
達郎 「っ・・・!」
主人公「達郎!」
達郎 「・・・ヤバイな。肋骨、イったかも」
主人公「うそ・・・!」
仮面の男「どうやらあなたはかなり優秀な刑事みたいですね。だからこそ余計にこのままにしておくわけにはいきませんね」
懐から拳銃を取りだし、向ける。
(どうしよう・・・どうしたら・・・)
達郎 「・・・○○、逃げろ」
主人公「何言って・・・!」
達郎 「オレが隙を作るから、その間に・・・」
主人公「ダメ、動いちゃ!怪我が・・・!」
達郎 「オレはいいから・・・」
くしゃっ
優しく頭を撫でる。
達郎 「約束しただろ?何に変えても、○○を守るって・・・」
主人公「達郎・・・」
仮面の男「お別れは済みましたか?では・・・」
カチリ
主人公「ま、待って!」
達郎の前に立ち塞がった。
達郎 「なっ・・・!」
仮面の男「おや?いいのですか?」
達郎 「ダメだ・・・逃げろ・・・」
そろそろブラックフォックスの面々が助けに来てくれないかしら?
主人公「・・・イヤ。何に変えてもって・・・それで達郎が、い、いなくなっちゃったりしたら、そんなの絶対にイヤだ!」
達郎 「○○・・・」
仮面の男「やり慣れないことはしない方が良い。あなたはまだ利用価値がある。そんな刑事をかばって死ぬより、少しでも生き延びる方法を選んだ方が賢明ですよ?」
主人公「バカにしないで!そりゃ、達郎は不器用だしすぐ真っ赤になっちゃうけど・・・でも、何事にも真面目で一途な達郎が私は好きなの!」
ん?なんだこれ・・・
選択肢間違えたか
仮面の男「何だか途中からノロケになっている気がするのですが・・・」
私もそう思います(;´▽`A``
仮面の男「レディを手に掛けるのは心が痛みますが、ロミオとジュリエットの最後はやはりこうでなくてはね」
仮面の男の後ろでは、新たな黒服たちが入り口を塞いでいた。
仮面の男「では・・・サヨウナラ」
覚悟を決め、目を閉じる。
達郎 「○○!」
主人公「た、達郎!」
達郎が私の前に立ちはだかった。
主人公「なんで!もう、フラフラなのに・・・!」
達郎 「お前を守るって言っただろ?」
主人公「だからって・・・」
仮面の男「いいでしょう・・・二人まとめて葬って差し上げましょう」
達郎 「○○、オレはお前を・・・・」
主人公「やめてっ!」
ブツンッ・・・!
(え・・・!?)
仮面の男「これは・・・」
達郎 「急に電気が・・・!」
(停電!?)
突然、辺りが真っ暗になると同時に、異臭がし始める。
主人公「なにこれ・・・煙?」
達郎 「・・・煙幕か?」
達郎 「○○!」
主人公「達郎!」
ドカッ!
黒服A「ぐっ・・・!」
(え?)
ドッ!
黒服B「うわぁっ!」
(な、何の音?)
黒服C「ぎゃあっ!」
仮面の男「・・・どうやら、ここは一先ず退散した方がよさそうですね」
達郎 「おい、逃げるのか!?」
仮面の男「お二人の幸せをお祈りしていますよ。また、どこかでお会いしましょう。それでは」
達郎 「待て!」
ガッ!
達郎 「・・・うわぁっ!」
ビタンッ!
主人公「達郎!?」
主人公「どうしたの、達郎!ねぇ、返事して!」
(誰か・・・誰か助けて!みんな・・・!)
ポンッ
主人公「・・・え?」
すると突然、肩を叩かれた。
ようやく暗闇になれてきた目で振り返る。
(や・・・柳瀬さん!?)
よく見渡すと、他のブラックフォックスのメンバーもいた。
どうやら先ほどの音は、みんなが黒服の男達をなぎ倒していたものだったようだ。
(どうしてここに!?)
柳瀬さんが何も言わず目で合図を送る。
(もしかして、行け、って言ってる・・・?)
他のメンバーも同様に頷いていた。
(みなさん・・・)
主人公「ありがとうございます!」
どうやら達郎は、床につまづいて転んで気絶していたようだ。
私は彼を抱え、その場を後にした。
その後、異常事態に気付いた客からの通報で、多くの警察官がカジノへと到着した。
結果、地下に隠されていた盗品は無事に全て回収されたらしい。
しかしあの仮面の男だけは、捕まえられなかったそうだ。
一方、達郎は怪我のため病院へ搬送された。
上司 「△△さん」
主人公「・・・どうも」
上司 「戸越は、今診察中ですか?」
主人公「はい。私をかばってお腹を蹴られたので・・・」
上司 「そうですか・・・」
上司 「この度は大変な思いをさせて本当に申し訳なかった」
主人公「いえ・・・」
上司 「しかし盗品は全て回収できました。傷もなく、盗まれる前と同じ状態だそうです。そこらへんはさすが怪盗と言いますか、美術品の管理だけは一級だったのが幸いしました。それもこれも、△△さんのお陰です。日本へ帰ったら表彰も・・・」
表彰なんていらないな
主人公「私じゃありません」
上司 「え?」
主人公「私は何していません。達郎・・・戸越さんが頑張ったんです」
上司 「△△さん・・・」
上司 「いえ、戸越はあなたがいたから今回の事件を解決できたのだと思いますよ」
主人公「え・・・?」
ガラッ
達郎 「○○」
主人公「達郎!」
上司 「戸越!大丈夫か?」
達郎 「あ・・・この度は、ご迷惑をおかけいたし・・・」
上司 「そんなのはどうでもいい!それよりも、怪我の方は・・・」
主人公「そ、そうだよ!達郎、怪我は・・・」
達郎 「大丈夫でした。蹴られた時は肋骨が折れたかと思ったのですが、先生が言うには入院は必要ない程度の打撲だそうで。普段、腹筋を鍛えているのが幸いしました」
主人公「そ、そうだったんだ・・・良かった・・・」
上司 「そうかそうか、それは安心した。良かったですな、△△さん」
主人公「はい・・」
上司 「いやぁ、△△さんさっきまで泣きそうな顔しちゃってて・・・」
主人公「な、何言ってるんですか!」
達郎 「○○・・・ありがとうな」
主人公「ううん・・・」
達郎 「って、オレの事なんてどうでもよくて・・・」
がしっ!
両肩を掴み、顔を近づける。
達郎 「○○、ケガはないか!?」
主人公「え?」
達郎 「オレが気付かないうちに、とか。オレが気絶した後で、とか、どこかぶつけたり血が出たりしてないか!?」
主人公「だ、大丈夫大丈夫。どこも痛くないし、血も出てないよ?」
達郎 「本当か?○○はすぐに強がるから・・・」
主人公「本当に大丈夫だって。ホラ!」
腕をぐるぐる回してみる。
達郎 「・・・そうか。良かった・・・もし○○が怪我してたらって思ったら、オレ・・・」
主人公「達郎・・・守ってくれてありがとう。すごく嬉しかった。達郎は、私のヒーローだよ」
最後助けてくれたブラックフォックスがヒーローだと思うんだけど・・・?
達郎 「○○・・・」
主人公「あっ・・・」
肩を引かれ、達郎の腕の中へ。
主人公「達郎、くるしっ・・・!」
達郎 「よかった・・・本当に無事で良かった・・・!」
主人公「うん・・・私も、達郎が大したこと無くて本当に良かった」
達郎の背に腕を回す。
上司 「・・・これは私はお邪魔かな」
まだいたんだ
主人公「えっ?あ・・・」
達郎 「す、すみません!」
上司 「ははは、いいんだよ。あとは若いお二人でごゆっくり・・・」
はいっ!遠慮なく!( ´艸`)
上司 「では△△さん。また」
主人公「は、はい・・・」
主人公「・・・見られちゃったね」
達郎 「・・・だな」
達郎 「でもまぁ、今更か」
主人公「ふふっ、そうだね」
コツン、とおでこをぶつけ合い、笑った。
主人公「早くホテルに戻ろう。明日帰国だしゆっくり休まないと」
えー!!せっかくだからパリの観光がしたいー!!
休むのは飛行機の中で!ね?
達郎 「その前に、○○と行きたいところがあるんだ」
主人公「どこ?」
達郎 「ナイショ」
タクシーから降りる。
達郎 「着いたよ」
主人公「わぁっ・・・!」
そこは、フランスの夜景が一望できる丘だった。
周りには私たち以外誰も見当たらない。
達郎 「正直、他にも人がいるかと思ったけど、ラッキーだったな」
主人公「すごい綺麗・・・宝石みたいってこういう感じなのかな・・・」
達郎 「喜んでくれた?」
主人公「うん。ありがとう、達郎」
達郎 「よかった。フランスに来たら、絶対に○○に見せたかったんだ」
主人公「でも、フランスには仕事できたのにどうして?これって観光だよね?」
達郎 「あー・・・」
達郎 「ホラ、あんまり張りつめるのも良くないって言っただろ?」
主人公「それだけ?」
達郎 「・・・やっぱり○○にはかなわないな。ホントはさ、事件が解決したら一緒に来ようと思ってたんだ。オレ達の都合で無理矢理連れてきちゃったし、少しでもフランスを楽しんでもらえたらって」
主人公「達郎・・・」
その心遣いに、胸がきゅうっと切なくなった。
主人公「嬉しい・・・ありがとう」
達郎 「どういたしまして」
片手を差し出す。
すると達郎は照れくさそうに笑い、握り返してくれた。
達郎 「オレさ、あの時、本当はもうダメかと諦めたんだ・・・」
主人公「あの時って・・・銃を向けられた時?」
達郎 「そう。走馬灯って本当にあるんだな。過去の出来事とか次々に浮かんできて・・・それで、一番最後に出てきたのは○○の笑顔だった」
主人公「え・・・?」
達郎 「○○を最後に見れたなら、もうそれで充分かなって思って。あきらめた・・・。今思うと、刑事失格だな。オレ・・・」
主人公「そ、そんなことない!」
達郎 「え?」
主人公「だって、達郎は私を助けてくれたじゃない」
達郎 「ハハッ、ありがとな」
達郎 「でも、○○がオレの前に立った時に思い出したんだ。オレは○○を守るために警察官になったのに、何をやってるんだって。だからあの時、自然と体が動いたんだ」
主人公「達郎・・・」
(そんな優しい顔して言わないで・・・)
なんだか涙が溢れてしまいそうになる。
私は思わず抱きついた。
主人公「ごめんなさい・・・危ないってわかってたんだけど、達郎が撃たれるって思ったから・・・もしあそこで停電してなかったら、どうなってたのか・・・」
達郎 「○○・・・」
主人公「っ・・・」
達郎 「泣くなよ・・・」
主人公「っ、ごめん・・・」
達郎 「いや、泣いてもいいんだけど・・・」
そっと私を抱きしめ、指で涙を拭ってくれる。
達郎 「・・・お前に泣かれると、どうしていいのかわからなくなるから。でもこれはオレのワガママで、女の子は泣きたい時に泣く方がいいんだろ?」
主人公「そう・・・なのかな」
達郎 「だから、いいよ」
主人公「・・・達郎」
ぽろり、とより大きな涙が頬を伝った。
達郎 「・・・ごめん」
主人公「え・・・?」
達郎 「やっぱり、ワガママ言っていいか?」
達郎の顔が近づく。
達郎 「・・・そんなに泣くなよ。オレまで泣きそうになる」
主人公「あっ・・・」
頬に優しく達郎の口が触る。
主人公「達郎・・・」
達郎 「それに、あんまり泣くと目が溶けるぞ」
そんなに厚化粧?
主人公「と、溶けないもん」
達郎 「ハハッ」
そして、今度は唇に・・・。
達郎 「○○のことはオレが守る・・・オレの大切な人だから・・・」
主人公「・・・何に変えても?」
達郎 「ああ」
主人公「それはダメ」
達郎 「え?」
主人公「だって達郎、自分の命と引き換えにしようとしたでしょ。ああいうの、イヤ」
達郎 「でも、あの時はああしないとお前が・・・」
主人公「私はイヤなの。どっちかが犠牲になるとか、そういうの・・・」
達郎 「○○だって、オレをかばってくれたじゃないか」
主人公「そ、そうだけど・・・」
達郎 「・・・お互い様ってことなのかな」
主人公「・・・かもね」
達郎 「じゃあ、こうしよう。次にもしそういう状況になったら、二人で一緒に助かる道を考えるんだ。どう?」
主人公「出来れば二度とそんな目に遭いたくないけど・・・そうだね。一緒に考えよう」
達郎 「約束」
主人公「約束」
指切りをする。それは今までのどんな指きりより強かった。
主人公「そういえば、停電する直前に何か言いかけてたけど・・・あれ、なんだったの?」
達郎 「え?」
主人公「『オレはお前を・・・』って、聞こえたけど」
達郎 「お、覚えてたのか?」
主人公「うん。ねぇ、何なの?続き聞きないな」
達郎 「・・・○○、分かってやってるだろ」
主人公「ねぇってば」
達郎 「・・・ったく」
耳元で囁かれる。
達郎 「・・・って、言ったんだよ」
主人公「達郎・・・」
知ってはいたけれど、実際に聞くととてもくすぐったい。
主人公「あのね、私も・・・」
そうして、達郎の耳元でそっと囁いた。
達郎と同じ、愛してる、という言葉を・・・。
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達郎は相変わらずだ・・
嫌いじゃないし、リアなら達郎が良いんだけど
盛り上がりにかけるんだもん(-з-)