以下ネタバレです
客1 「この煙、なんだ?」
客2 「うわ、前が見えない・・・」
レストランに急に白い煙が立ち込め、周りのお客さんも騒ぎ始めた。
主人公「も、もしかして火事なんじゃ・・・」
(なんだか大変なことになっちゃった)
(どうしよう・・・!)
火事ならとりあえず健至にTEL!( ´艸`)
宙 「大丈夫だよ、○○ちゃん」
主人公「で、でも・・・」
(なんでそんなに落ち着いてるの!?)
パーーン!
主人公「きゃ!?」
ざわめくレストラン内に、突然大きな音が聞こえて、その音を合図するように煙が引いていく。
主人公「・・・あれ?火事じゃ・・・ない?」
すると、煙の中から大きなケーキが出てきて、更にオーケストラの演奏まで始まった。
主人公「な、何?ケーキ!?」
宙 「ふふ、驚いた?僕からのサプライズプレゼント」
主人公「え!?こ、これって・・・」
(宙の演出だったの!?す、すごすぎる・・・)
すごいけど、他のお客さんには多大な迷惑だよね?
それって、どうなの?
宙 「ここのケーキってすごく美味しいんだって」
主人公「そ、そうなの?」
宙 「いっぱい食べてね。たくさんあるし」
主人公「・・・うん」
(どんなに頑張っても、この大きさを食べきるには無理があるよね)
(余らせちゃったらどうしたら良いんだろう)
宙 「美味しい?○○ちゃん」
主人公「う、うん。あの、私こんなに食べれないかも」
ビックリしすぎて、切り分けてもらったケーキの味もあまりわからない。
宙 「無理しなくていいよ」
主人公「でも、せっかく用意してくれたのに、余らせるのは・・・」
宙 「大丈夫、○○ちゃんは、そんな事気にしなくていいの」
主人公「そうなの?」
宙 「うん、もともと全部食べきれるとは思ってないから、余らせたら従業員の人たちに食べてもらうように頼んであるんだ」
主人公「そっか、良かった」
ご迷惑をかけた他のお客様におすそ分けでもすればいいのに・・・って思うのは私だけ?
(ホッとしちゃった)
(宙がこんなにしてくれたのに、私のプレゼントは・・・)
(ああ、考えるとますます渡しにくいよ)
レストランの帰り道、私達はイルミネーションが輝く夜の公園を歩く。
(プレゼント、いつ渡そう)
(でも、宙はあんなにすごいプレゼントをくれたのに、私のは・・・)
宙 「見て見て、○○ちゃん、イルミネーションがすごくキレイだよ」
主人公「・・・」
宙 「あっちのツリーもきれいだね」
主人公「・・・」
宙 「○○ちゃん?」
主人公「・・・」
宙 「○○ちゃーん?」
主人公「・・・え?な、何?」
(いけねい、プレゼントの事ばっかり考えてた)
いつの間にか俯いてしまっていた顔を上げると、宙が悲しそうな顔をしていた。
主人公「宙?」
(あれ、どうしてこんな悲しそうな顔してるんだろう)
そりゃぁ、あなたが楽しんでないから・・・
宙 「ごめんね・・・今日のデート、面白くなかったよね」
ほらね~ヽ(;´ω`)ノ
(え!?もしかして、誤解させちゃった!?)
主人公「ち、違うの!デートはすごく楽しかったけど」
宙 「無理しないで、○○ちゃん」
宙 「僕、浮かれちゃって・・・デートコースも自分一人で決めちゃったし」
主人公「無理なんてしてないよ!ただ・・・」
宙 「ただ?」
主人公「その・・・高級なデートだったから、ちょっと申し訳なくなっちゃったの。こんなに貰い過ぎていいのかなって・・・」
宙 「○○ちゃん・・・」
宙の手が私の頬を優しく包み、顔を近づけ唇を重ねた。
優しいキスに、冷え切った体が温かくなるのを感じる。
主人公「宙・・・」
宙 「そっか、ごめんね。そこまで考えてなかったよ。○○ちゃん、優しいから気を遣ってくれたんだよね」
主人公「私こそゴメン、宙がせっかく一生懸命考えてくれたのに・・・」
宙 「ううん、僕こそ○○ちゃんに気を遣わせちゃった」
ギュッと抱きしめられ、私も宙の背中に手を回した。
(温かい・・・)
主人公「今日、嬉しかったよ。たくさんのプレゼントをありがとう」
宙 「どういたしまして。僕もクリスマスを○○ちゃんと過ごせて嬉しかったよ」
(プレゼント、今・・・渡してもいいかな)
主人公「・・・ねぇ、私からのプレゼントも受け取ってくれる?」
宙 「え、くれるの?」
主人公「もちろん。絵を描くのに、手を冷やさない方が良いかなって思って・・・」
私の用意したプレゼントは、宙がくれた高級なプレゼントとは程遠い、手編みの手袋だった。
宙の目が、ラッピングを開けた同時にキラキラと輝く。
宙 「うわぁ・・・!」
主人公「これ、貰ってくれる?」
宙 「ありがとう!○○ちゃん。すごく嬉しいよ」
主人公「宙がくれたみたいに、高級なものじゃなくてごめんね・・・」
宙 「これ、○○ちゃんの手作りでしょ?」
主人公「う、うん。あんまりうまくはできなかったけど」
宙 「僕にとっては、世界で一番嬉しいプレゼントだよ。ありがとう!」
宙が本当に嬉しそうに笑ってそう言ってくれるので、思わず胸がキュンとした。
(喜んでくれて良かった!)
宙 「すごいね、○○ちゃん。編み物出来たんだ?」
主人公「えっと・・・初挑戦なの」
宙 「そうなの?ふふ、○○ちゃんの初めてゲットだね」
主人公「へ、変な言い方しないで?」
宙 「○○ちゃん、顔真っ赤だよ?」
主人公「もう!」
宙 「確かに高級なお店ばっかじゃ息が詰まっちゃうよね」
宙 「じゃあ、最後に庶民的なお店に行こうか?僕、良いところ知ってるんだよね」
黒狐じゃなくて?
主人公「え?庶民的なお店って・・・」
宙 「行こう!○○ちゃん」
主人公「あ・・・待って・・・宙」
宙に手を引っ張られ、私達は走り出した。
主人公「黒狐?」
あはは・・やっぱりヽ(゜▽、゜)ノ
宙 「そう、庶民的で良いお店でしょ?」
主人公「・・・うん!すごく」
クリスマスだからなのか、他のお客さんもブラックフォックスのメンバーも誰もいなくて、貸切り状態だった。
お店大丈夫?
ボス 「あ、いらっしゃーい!おじさん、1人で寂しかったよ~」
宙 「みんなデートに行ってるのかな?」
えーっ!!!Σ(・ω・ノ)ノ!
流輝は分かるけど、たっくん彼女いるの?健至も?
ボス 「そうじゃないかな?今日はクリスマスだし、おじさんサービスしちゃおっかな」
宙 「わーい、やったね。○○ちゃん」
主人公「マスターありがとうございます」
宙 「ねぇねぇ見て!マスター」
ボス 「ん、何?手袋?」
宙 「ただの手袋じゃないよ!これは○○ちゃんの手作りなんだから」
(ふふ、宙・・・本当に喜んでくれてるんだ)
ボス 「えー、羨ましい。じゃあ今度オレにも作ってよ」
やだっ!( ´艸`)
主人公「えっと・・・」
宙 「ダメ!○○ちゃんの手作りは、僕専用だから」
そうそう!私もボスには作れない・・・
(宙ったら・・・)
ボス 「ええー?宙くんのケチ」
宙 「絶対に作っちゃダメだよ?○○ちゃん」
主人公「う、うん」
ガラッ!
拓斗 「腹減った」
健至 「おーす」
主人公「あれ、皆さん」
ボス 「みんな、デートじゃなかったのか?」
拓斗 「は?仕事帰りだっつーの。休日出勤だし。なんか食いたい」
よかったー、彼女いたらどうしようかと・・・(^▽^;)
ボス 「おう」
健至 「はー、寒かった。マスターなんか温かいもん食わせて」
ボス 「わかった、わかった」
拓斗 「・・・お前、何その格好」
主人公「え?あ、このドレスですか?宙が買ってくれたんです」
拓斗 「・・・ふっ」
(は、鼻で笑われた)
宙 「ああー!たっくん。○○ちゃんがあんまりキレイだからって見ないでよね?」
拓斗 「頼まれてもみねーよ」
ひどっ( ´艸`)
宙 「もー、本当?ってリーダーは?」
健至 「まだ仕事だってさー。終わり次第来るんじゃんーか?」
ガラッ
流輝 「あー寒っ」
健至 「あ、来た来た」
流輝 「あれ、みんな集まってんな」
宙 「リーダーお疲れー」
流輝 「つか、宙は△△とデートじゃないのか?」
宙 「うん!もちろん、デート帰りだよ」
(結局いつものメンバーになっちゃった)
(・・・でも、ホッとするなぁ)
拓斗 「・・・宙、なんだそれ」
宙 「ふふ、良いでしょ?○○ちゃんの手作りの手袋だよ」
健至 「手作り!?すげーじゃん」
健至になら作ってあげてもいいかしら?
だって、素直に喜んでくれそうだもん
拓斗 「手作りとかダサッ」
主人公「ダ、ダサって・・・」
宙 「ダサくなんてないよ!羨ましいからって、ヒドイこと言わないでよ」
拓斗 「羨ましいわけねーだろ」
健至 「器用だな。見せてくれよ」
宙 「触ったらダメだよ?僕のなんだからね」
健至 「なんかそう言われると、触りたくなるなぁ」
宙 「ダメだったら!」
こうして私達はいつものように、夜遅くまで楽しく飲んだ。
宙 「結構遅くなっちゃったね、そろそろ帰ろうか」
主人公「うん、そうだね」
宙 「僕、送ってくよ」
主人公「良いの?ありがとう」
主人公「宙、送ってくれてありがとね。良かったら上がっていかない?」
宙 「良いの?もちろん上がってく。お邪魔しまーす」
(わ、部屋寒い)
主人公「寒いでしょ?今、エアコンつけるから。ちょっとだけ我慢してね」
宙 「僕は平気だよ。だってこれがあるから」
そう言って宙は、私のあげた手袋を身につけて、嬉しそうにしていた。
(こんなに喜んでもらえるなんて思わなかった・・・)
主人公「でも、たいしたものじゃないのに・・・・」
すると宙が、手袋をを付けた手で私の口を塞いだ。
主人公「んむっ!」
宙 「たしたものって言わないの」
主人公「でも・・・」
宙 「さっきも言ったでしょ?○○ちゃんから貰ったものは、僕にとって全部特別なの」
宙が本当に嬉しそうに笑って話してくれるので、私も嬉しくなってしまう。
宙 「あ、そうだ」
宙 「もう一個○○ちゃんからのプレゼント、欲しいな」
主人公「え、もう何も用意してないよ?」
宙 「大丈夫、もう用意はされてあるから」
主人公「きゃ!?」
そう言ってニッコリと笑って宙が、私ごとベッドへ押し倒した。
主人公「ひ、宙?」
宙 「プレゼントは、○○ちゃん自身ってことで」
主人公「え!?・・・っんんっ」
いきなり唇を奪われて、心臓が騒ぎ出す。
主人公「宙ったら!・・・っぁ・・・・っちょ、ちょっと」
宙 「○○ちゃん、僕にプレゼントくれないの?」
(ま、またそんな潤んだ目で見て・・・・)
主人公「・・・あげる」
宙 「○○ちゃん、ありがとう。大事にするねっ」
主人公「きゃ!?」
(そ、そんないきなり・・・!?なんか、激しいよ)
宙 「困ってる○○ちゃん、可愛い」
主人公「だ、大事にするって言ったのにっ」
宙のキスが深くなり、私の舌に絡む。
主人公「・・・っン」
宙 「○○ちゃん、可愛い」
キスに夢中になっていると、宙の手が私の背中に回り、ドレスのファスナーを下げた。
主人公「っぁ・・・」
宙 「男が好きな人に洋服を贈る意味って、○○ちゃん知ってる?」
主人公「え・・・・?」
宙 「こういう事、だよ」
主人公「あ・・・」
肌触りのいいドレスが、宙にスルリと脱がされる。
ベッドの下にドレスが落ちた音が聞こえると、なんだかドキドキしてしまう。
主人公「宙・・・」
宙 「ドレスを着てる○○ちゃんはキレイだけど、今の○○ちゃんはすごく可愛いね」
主人公「も、もう!見ないでっ」
宙 「触っても良いよね?こんなに可愛いんだから」
主人公「ぁ・・・っン・・・冷た・・・」
宙 「あ、ごめんね。冷たかった?」
主人公「ちょっとだけ、ね」
宙 「大丈夫、すぐに熱くなるから・・・」
主人公「・・・っぁ」
宙 「○○ちゃんの手作りも、○○ちゃん自身も、僕だけにしかあげちゃダメだよ?」
主人公「ん・・・っ」
宙 「お返事は?○○ちゃん」
宙の言う通り、すぐに熱くなってしまった私は、なかなか返事は出来ない。
宙 「・・・じゃあ、わかったらキスして?」
主人公「はぁ・・・っ」
近づけられた宙の顔に、私はそっと唇を合わせる。
宙 「よくできました」
宙 「じゃあ、もらうね。○○ちゃんからのプレゼント・・・」
頷く私から、宙はクリスマスの夜、何度もプレゼントを受け取るのだった。
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宙くんらしい終わり方・・・