以下ネタバレです









主人公「温泉に行きたいです」

そら 「やっぱり?いいよね、温泉」

そら 「よっしゃ!じゃあ、オレ、温泉に行くー!」

桂木 「そうか。そらも温泉か」

そら 「はい!○○ちゃんと一緒に」

桂木 「・・・なに?」

黒澤 「あー、そういえば、これから行く温泉街って、旅館によっては混浴もあるらしいですね。広末巡査部長、これなんてどうですか?『彼女とラブラブ混浴風呂』・・・」

桂木 「・・・そら・・・」

そら 「嘘です!広末そら、今日はゲレンデに行きます!」

そら 「・・・ってことでもいい?○○ちゃん」

そう言いつつも、そらさんはこっそり耳打ちしてくる。

そら 「班長にバレないように、途中でこっそり温泉に行こう?」

主人公「わかりました」

(そらさんと温泉なんて久しぶりだな。ちょっとドキドキするけど、楽しみ)

そら 「あとはプレゼントだよね。○○ちゃんは、もう決めた?」

主人公「考え中です。でも、みどりや小杉先輩にアドバイスしてもらおうと思って」

そら 「マジで?オレも、そろそろ考えないとなぁ」

海司 「考えないとなぁ・・・って、もうクリスマスじゃないっすか」

瑞貴 「そうですよ。プレゼントを買うには遅すぎますよ」

そら 「違うって。プレゼントはもう用意してあるの。問題は渡し方」

そら 「今年は、お互いびっくりするようなやり方で、プレゼントを渡そうって約束してんの」

そら 「ね、○○ちゃん」

主人公「はい」

瑞貴 「ふふっ、サプライズってわけですね」

海司 「でも、お互いさプライズを仕掛けてくるって分てる時点で、すでにサプライズじゃないんじゃ・・・」

  それ言っちゃダメだってば(^▽^;)

そら 「そんな元も子もないようなこと言うなよー。要はオレ達が驚いたり楽しめたりできればいいんだって」

みどり「○○には、私と部長が協力しますからね」

小杉 「ぐふふ・・・ロッジについたら、早速作戦会議よ!」

瑞貴 「じゃあ、僕らもそらさんに協力しましょうか。海司さん」

海司 「そうだな。○○をビビらせるようなこと、考えようぜ」

そら 「ちょ・・・ビビらせてどうするんだよ。サプライズだってーの!」


みどり「○○、プレゼントはどんなものにしたの?」

主人公「日付と名前が入ってるペアグラスにしたんだけど・・・」

みどり「あ、この間一緒に見に行った時のもの?」

主人公「うん。どうかな?」

みどり「良いと思うよ。普段から一緒に使えるし、なんたって可愛いもん」

小杉 「問題は、どうやって渡すかよね?」

小杉 「こんなのはどうかしら?靴下の中にプレゼントを入れて、夜中に女装マニアの枕元に置いておくの。名付けて『サンタクロース大作戦』!」

主人公「でも、お部屋に忍び込むのはちょっと・・・。男性陣は、大広間に全員いるみたいですし」

小杉 「ああ、そうだったわね!ハードルが高いわ」

みどり「雪の中に隠すのはどうですか?雪玉とか雪だるまとか」

主人公「それ、面白そう!」

小杉 「数年前にはやった韓流ドラマのようね」

主人公「でも、問題は雪だるまをいつ作るかですよね」

みどり「○○、そらさんとずっと一緒にいるもんね。バレないように作るのは、ちょっと難しいかも」

主人公「『疲れた』とか『具合悪い』とか言って、抜け出せばいいかな」

みどり「そんなことしたら、そらさんがかえって心配するんじゃない?」

主人公「じゃあ、みどりがそらさんをどこかに連れ出して、その間に私がこっそり作るとか・・・」

みどり「ええっ?それじゃあ、そらさんが可愛そうだよ。折角の慰安旅行だよ?そらさん、ずっと○○と二人きりでいたいんじゃないのかな」

主人公「そうかな・・・」

小杉 「ぐふふ・・・。雪だるまなら、わたくしが作ってよ?」

主人公「え?部長がですか?」

小杉 「ええ。ゲレンデから一足早く戻ってきて、そこの裏庭辺りに作るわ」

みどり「じゃあ、私も手伝います!○○は、その間そらさんをロッジに近付けないようにして?」

主人公「うん、小杉部長もみどりも本当にありがとうございます!」

小杉 「いいのよ、今日はクリスマスですもの。この小杉、愛のキューピットも喜んで引き受けますわ!」

小杉 「作戦名は『冬のアナタ★雪だるまに』・・・」

みどり「部長、声が大きすぎます!」

トントン!

そら 「女の子たちー、入って平気ー?」

主人公「はい!」

ガチャ

そら 「ゲレンデ組は15分後に玄関に集合だって」

主人公「わかりました」

昴  「ところで、さっき獣の叫び声みたいなものが聞こえた気がしたが・・・」

主人公「き、気のせいで!なんでもありませんから!」

昴  「・・・だったらいいが・・・」

そら 「だったら、よろしくね」

主人公「はい、では15分後に」

二人が戻っていくのを見送って、私はドアを閉めようとする。

・・・と。

そら 「待って、○○ちゃん!」

主人公「どうしたんですか?なにか忘れ物でも・・・」

そら 「あのね」

そらさんは、周囲を見回して誰もいないのを確かめると、いたずらっぽい笑顔を浮かべる。

そら 「温泉の用意もしてきてね」

主人公「えっ?」

そら 「黒澤に、ゲレンデのそばにあるいい温泉を教えてもらったから。スキーの途中で一緒に抜け出そうよ」

主人公「いい温泉・・・」

  自分だけ楽しんじゃって、小杉部長とみどりに悪い気がするんだけど・・・

そら 「うん!旅館の温泉なんだけど、宿泊しなくても入浴オッケーでさ。しかも、個室風呂が18部屋!もちろん混浴もオッケー!」

(そらさん・・・すごく嬉しそう・・・)

主人公「わかりました」

(ちょっと恥ずかしいけど、前に一緒に入った時も楽しかったし・・・)

主人公「個室混浴・・・ってことは、私達だけですよね?」

そら 「もちろん!他のヤツらに、お風呂に入ってる○○ちゃんなんて絶対見せないって」

そら 「じゃあ、準備よろしくね」

主人公「はい」

そんなヒミツのやり取りをした15分後・・・

昴  「よし、ゲレンデ組は全員揃ったか?」

海司 「うっす」

後藤 「問題無いようだな」

桂木 「おまえら、くれぐれも気をつけろよ」

石神 「後藤・・・黒澤から目を離さないでやってくれ。アイツは、何をしでかすかわからん」

  保護者つきか~、可愛そうに・・・

黒澤 「やだなー、石神さん。オレもイイ大人なんだから心配しないでくださいよ。それに女の子をナンパするときは、絶対に公安であることは明かしませんから」

二人 「・・・」

石神 「・・・頼んだぞ、後藤」

後藤 「あまり気乗りしませんが、任せてください」

  仕方ないか・・・(・Θ・;)

憲太 「みなさん、バスが来ましたよー」

瑞貴 「じゃあ、皆さん、いってらっしゃい」

主人公「え?瑞貴さんも温泉組ですか?」

瑞貴 「いえ、僕はロッジに居残り組です。雪うさぎとたわむれたいんで」

主人公「そ、そうですか・・・」

そら 「○○ちゃん、早く早くー」

主人公「はい、今行きます!」


ゲレンデは、思っていた以上に混雑していた。

主人公「ふぅ・・・」

みどり「久しぶりに滑ったせいか、なかなか上手くいかないね」

主人公「うん・・・絶対筋肉痛になりそう・・・」

そら 「大丈夫?もっとペース落とそっか?」

みどり「いえ、平気ですよ。ね、○○」

主人公「うん、なんとかいけると思う・・・」

主人公「ところで、他のみんなは・・・」

そら 「海司は先に行ったよ。真壁と黒澤も、すごいスピードで滑っていったけど・・・」

みどり「昴さんと後藤さんはどうしたんでしょう?」

そら 「そういえば、あの二人は見かけてないよなぁ」

海司 「よっ。内股でヨロヨロ滑ってるヤツがいたと思ったら、やっぱり○○かよ」

主人公「海司!もう2週目なの?」

海司 「当たり前だろ。ボーゲンを卒業でききてねーお前と一緒にするなって」

主人公「・・・そういう海司は、ずいぶん上手になったよね。初めてスキーに行った時は、頂上に着いた途端、怖気づいて、『やっぱり歩いて帰る』ってスキー板脱ぎだしたのに」

  あら、海司にもそんな時代があったのね( ´艸`)

海司 「な・・・っ」

そら 「ハハッ。海司、意外とヘタレ」

海司 「そんなの、ガキの頃の話っすよ!」

憲太 「みなさーん!」

シャッ!と雪煙を上げて、真壁さんと黒澤さんもやってくる。

海司 「お前らも2週目かよ」

憲太 「いえ、3週目です」

海司 「3週目!?」

そら 「マジで?意外とうまいんだな」

憲太 「僕、雪国育ちですから」

黒澤 「オレは学生の頃、毎年行ってたんで」

海司 「へぇ・・・。ところで、昴さんと後藤さんは・・・」

憲太 「それが・・・」

黒澤 「頂上で女性たちに囲まれてましたよ」

黒澤 「たぶん、あれはテニスサークルの女子大生と、社員旅行でやってきたOLさんたちですね!」

憲太 「え、そうだったんですか?黒澤さん、よく分かりましたね」

黒澤 「ええ。オレ、これでも公安の期待の新人ですから!」

そら 「・・・それ、公安とか関係なくね?」

  うん

海司 「同感っす」

みどり「見て、○○。まわりながら滑ってくる人がいるよ!」

主人公「え?・・・あ、あれ!」

二人 「小杉部長!」

小杉 「ぐふふ・・・皆さん、ご機嫌よう」

主人公「すごいです、部長!今、くるくるまわってましたよね?」

小杉 「ええ。ヒミツはこの短いスキー板よ!」

憲太 「あ!ファンスキー!」

そら 「なにそれ。子供用の板じゃねーの?」

憲太 「違います。『ファンスキー』とか『スキーボード』って呼ばれてる板なんです」

小杉 「これなら飛んだり回ったりもラクにできてよ」

小杉 「ホホホ・・・おんなわけでわたしく、これから氷上を駆け抜けるイルカになりますわ!それでは皆様、ごきげんよう!」

  雪上の間違いじゃないの?

主人公「あ、小杉先輩!」

みどり「いっちゃった・・・」

海司 「「つーか、イルカはゲレンデにはいねぇだろ・・・」

そら 「あいかわらず発想が面白い部長さんだよなぁ」

憲太 「さて、僕らもそろそろ行きませんか?」

海司 「それもそうだな。じゃあ、オレら、先に行きますんで」

そら 「おう。気をつけろよ」

黒澤 「あ!女子大生っぽいグループ発見!」

憲太 「ま・・・待ってください、黒澤さーん!」

そら 「早っ。アイツら、ホントうまいな」

みどり「たしかにそうですね」

主人公「いいんですか?そらさん、一緒に行かなくても」

(今までの滑り方を見てると、そらさんも結構上手なはずなのに)

そら 「いいっていいって。こっちのほうが楽しいし」

そら 「それに、○○ちゃんとみどりちゃんを二人だけにしておくと、黒澤みたいなヤツらがナンパしてこないとも限らないからね」

主人公「そんな、まさかナンパなんて・・・」

男1 「ね、そこの君たち!一緒に滑らない?」

(え?ホントに?)

そら 「ほら来た!」

男2 「丁度よかった、そっちも3人なんだ?」

そら 「え?3人って・・・」

男3 「ね、ショートカットのキミ、可愛いね!オレがいろいろ教えたてあげるよ」

そら 「・・・『ショートカットのキミ』って、まさかオレの事じゃないよな?」

男3 「え・・・っ?その声・・・男!?」

男1 「あ・・・あれ?女の子3人組じゃなかったんだ?」

男2 「ご、ごめんね?じゃあ・・・」

声をかけてきた3人組は、逃げるように行ってしまう。

そら 「・・・」

主人公「あの・・・そらさん?」

そら 「オレ、明日からヒゲ伸ばす」

  やだっ!!

二人 「ええっ!?」

そら 「結構似合うと思うんだ?どうかな?」

主人公「女装任務はどうするんですか?」

そら 「う・・・っ」

  ね、だから諦めて?

主人公「女装してるのにヒゲって、さすがにちょっと・・・」

主人公「それに、そらさん・・・もともとヒゲが薄いじゃないですか」

そら 「そりゃ・・・」

そら 「そうだけど・・・」

そら 「・・・」

みどり「ダメ、○○!これ以上言ったら、そらさん泣いちゃうって!」

  たしかにちょっと言い過ぎたかしら・・・(^▽^;)

昴  「なんだ、お前ら・・・こんなところで、なにやってるんだ?」

後藤 「まだ1周目だろう。ずいぶんゆっくりだな」

みどり「あれ?女の人たちは一緒じゃないんですか?」

昴  「女?」

主人公「昴さんたちは頂上で女性に囲まれてるって聞いたんですけど」

昴  「ふ・・・っ、大げさだな。たかだか10人くらいで」

主人公「10人!?」

後藤 「そのわりに嬉しそうにしてたな」

昴  「気のせいだろう。あの程度の出来事は、オレにとってはどうってことはない」

後藤 「そうか。お前のスノボのレベル並みにどうってことないか」

昴  「あ?なんだと?お前と一緒にするな、後藤」

後藤 「一緒になどしていない。オレの滑りはお前と違って完璧だ」

昴  「なんだと?パジャマ」

後藤 「やるか?ローズマリー」

シャッ・・・!

主人公「あ、二人とも・・・」

みどり「行っちゃった・・・すごいスピード・・・」

そら 「あの二人、仲が良いんだか悪いんだかわかんねーよな」


お昼になり、私達はフードコートで昼食を取ることにした。

憲太 「すごいですね、黒澤さん!あんなに滑れる人、僕の地元でもそうそういないですよ」

黒澤 「そういう真壁さんこそ、あのターンは見事だったじゃないですか!」

昴  「確かにな。黒澤、後藤よりずっと上手かったぞ」

後藤 「それを言うなら、真壁のスキーの技術は、誰かさんより100倍は上だな」

昴  「あいにく、黒澤はお前の1000倍は上手かったけどな」

海司 「いい加減にしてくださいよ、二人とも」

みどり「ね、○○、ちょっと来て」

みどり「このあと、そらさんと温泉に行くんだよね?」

主人公「たぶん・・・。まだいつ行くって決めてないけど」

小杉 「じゃあ、二人が温泉に行ってる間にわたくしたちがプレゼントを仕込んだ雪だるまを用意しておくわ」

みどり「できるだけ、ゆっくり楽しんできてね?終わったら、メールするから」

主人公「うん。ありがとう!」

そら 「○○ちゃーん。ちょっと」

主人公「はーい!・・・・じゃあ、お願いするね?」

みどり「任せて!」

そら 「これ食べ終わったらさ・・・早速、温泉に行かない?」

主人公「え?もうですか?」

そら 「うん。だって、ほら・・・」

そらさんの視線の先には、昴さんと後藤さんがいて・・・

昴  「よし。こうなったら勝負だ、後藤」

後藤 「望むところだ。・・・もっとも、結果はすでに見えているけどな」

昴  「ああ。オレの勝利に間違いない」

後藤 「いや、オレだろう」

憲太 「二人とも落ち着いて・・・」

昴  「真壁、海司!お前らが審判だ!」

海司 「ええっ?オレまで巻き込まないでくださいよ」

黒澤 「ハハッ、面白そうですね。オレも加わろうっかな」

そら 「・・・ね?あの調子で二人の勝負に巻き込まれたら、抜け出せなくなるって」

主人公「たしかに、そうですよね」

(そらさんを連れ出さないと、みどりたちがこっそり雪だるまを作りに行けないし・・・)

主人公「・・・わかりました。温泉に行きましょう」

そら 「よっしゃ、決まりね!」




つづく---