以下ネタバレです












SPルームで開かれた誕生日のサプライズパーティ。

パーティが始まると、石神さんと後藤さん、黒澤さんが花束を持ってやってきてくれた。

桂木 「よし、これで全員揃ったな」

黒澤 「お誕生日会なんて、久しぶりだなー。やっぱり、いいですね。ロウソクとプレートのあるケーキって!」

石神 「官邸で誕生会に参加させられるとは思わなかったな」

後藤 「そうですね」

みどり「ほらほら、○○。こっちの真ん中の席に座って!」

主人公「うん」

海司 「じゃあ、ロウソクに火をつけますよ」

小杉 「○○ちゃん、誕生日の願い事は考えた?」

主人公「はい。ロウソクを消す前に願い事をするんですよね」

(願い事はSPと公安の皆さんが無事でいられますように・・・だよね)

瑞貴 「電気消しますよー」

桂木 「さ、○○。一気にロウソクを吹き消して」

主人公「はい!」

心の中で願い事をしてから、ロウソクの火を消す。

全員 「誕生日おめでとうー!」

主人公「ありがとうございます」

拍手の後に電気が付くと、真壁さんが飲み物を配ってくれた。

真壁 「アルコールは入ってませんから、安心してくださいね」

主人公「ワインみたいな色ですね。キレイ・・・」

昴  「赤ブドウのジュースだ。あまり甘くなくて、なかなか美味い」

主人公「本当だ。ブドウのいい香りがする・・・」

そら 「では、乾杯を・・・って、班長!なんで、そんな端っこにいるんですか」

桂木 「何でって・・・いや、何となくだが・・・」

瑞貴 「もー、ダメですよ。ほらほら、班長は○○さんの隣にいかなくちゃ」

桂木 「え・・・あ、そ、そうか?」

黒澤 「あ、折角だから、桂木警部と○○さんのツーショット写真撮っておきますね!」

言うが早いか、黒澤さんは桂木さんが私の隣に来るとシャッターを切った。

桂木 「く、黒澤?」

黒澤 「桂木警部の照れた感じが出てて、イイ感じの写真が撮れましたよ!」

桂木 「そういうのは心の準備をしてから撮ってくれよ。写真は・・・あんまり得意じゃないんだ」

黒澤 「そうなんですか?それならアレなんか見たら大変・・・」

そら 「ちょっ・・・黒澤!」

桂木 「何だ?アレって・・・」

昴  「どうせ、黒澤の写メ一覧とかですよ。コイツ、すぐに写真撮りたがるから」

瑞貴 「そうですね。確か石神さんがうどんすすってる写真とか・・・」

海司 「後藤があくびしてるのもあったよな」

石神 「・・・初耳だな。黒澤」

後藤 「お前・・・」

黒澤 「だって、うどんと石神さんって何だか絵になってたし、後藤さんがあんな大口開けてるの珍しいし」

黒澤 「・・・じゃなくて!今は○○さんの誕生日会ですよ!」

そら 「そうそう、乾杯しないと!では、もう一回」

そら 「○○ちゃん、おめでとうー!カンパーイ!」

全員 「カンパイ!」

乾杯のジュースを飲んで、ケーキやオードブルを取り分けて食べる。

その時、ついさっきまで隣にいたはずの桂木さんの姿が見当たらないことに気付いた。

(あれ?どこにいっちゃったんだろう・・・)

いつの間にかSPルームから桂木さんがいなくなっていた。

(急な連絡とか入ったのかな・・・)

気になって廊下に出てみると、廊下から桂木さんの声が聞こえた。


桂木さんは官邸の廊下で誰かと電話をしていた。

主人公「お仕事かな。大丈夫かな・・・」

石神 「今朝までイギリス大使館の警護にあたっていましたからね。連絡事項もあるのでしょう」

主人公「石神さん!」

SPルームの戸を閉めて、石神さんは私の隣に立った。

石神 「桂木さんは今週に入ってから、ほとんど官邸に詰めていたんですよ」

主人公「イギリス大使館の警護のためですか?」

石神 「ええ。あとは今日の桂木班のシフトを空ける為でしょうね。SP全員の時間を確保するのは、なかなか難しいですから」

(桂木さん、そんなに頑張ってくれたんだ・・・疲れてないのかな・・・)

桂木さんの背中を見つめていると、電話が終わったみたいだった。

石神 「私達も部屋に戻りましょう。忙しいことには気づかなかったフリをしてください」

主人公「はい」

仕事の忙しさはみじんも感じさせずにパーティを開いてくれた桂木さん。

(ありがとうございます、桂木さん・・・)

心の中でお礼を言って、私は桂木さんがSPルームに戻るより先に部屋にもどった。


程なくして、桂木さんもSPルームに戻ってくる。

桂木 「楽しんでるか?○○」

主人公「はい。ケーキもオードブルも美味しいし、皆に祝ってもらえて・・・とっても楽しいです」

桂木 「それならよかった・・・その顔が見たくてやってたんだ」

主人公「え?」

昴  「そういや、オレ達は先にプレゼントを渡したけど、石神達からはないのかよ」

石神 「ありますよ」

後藤 「ああ」

黒澤 「もちろん、準備してるに決まってるじゃないですか」

黒澤 「はい!○○さん!」

三つの箱がテーブルに並んだ。

主人公「ありがとうございます。あの・・・開けてみてもいいですか?」

石神 「ええ、どうぞ」

石神さんからのプレゼントを開けると、大判の花柄のハンカチが入っていた。

昴  「それ、手織りのハンカチじゃねーか。ふーん、お前も気の利いたもん用意できるんだな」

石神 「○○さんには手作りなどの温かみのあるものが似合う気がしたので・・・」

主人公「こんなにキレイなハンカチいただいたの初めてです。大切に飾っておきますね!」

黒澤 「石神さんやるなー。後藤さんからのプレゼントは何なんですか?」

後藤 「オレからは音楽プレーヤーのi-modだ。この間、壊れたって言ってただろ?」

主人公「覚えててくれたんですか?ありがとうございます。嬉しいです・・・」

黒澤 「後藤さんって、妙なところで記憶力がいいですよねー」

黒澤 「オレからのプレゼントも開けてください!」

主人公「はい。これは・・・ペアのグラス・・・?」

黒澤 「どうせなら、桂木警部と仲良く使えるものがいいかと思いまして」

主人公「今度、さっそく使わせていただきますね。ありがとうございます」

真壁 「あの・・・僕からもこれを・・・」

海司 「そうそう、憲太を忘れちゃいけねーよな。お前、何持ってきたんだよ」

真壁 「皆さんに比べれば、大したものじゃなくて恥ずかしいんですけど・・・」

主人公「開けても良いですか?」

真壁 「は、はい!」

主人公「わあ・・・これミッピーのぬいぐるみですね」

そら 「ぬいぐるみって・・・○○ちゃんは大学生だぞ?」

真壁 「そ、そうですが・・・これは・・・」

瑞貴 「このミッピーって今の季節でしか販売してないやつですよね?」

海司 「は?」

昴  「季節限定の服着てるだろ」

海司 「・・・へぇ」

真壁 「でも、やっぱりぬいぐるみなんて子供っぽかったですかね」

主人公「いえ、嬉しいですよ!ありがとうございます!」

真壁 「よ、よかったです!」

そら 「それじゃあ、盛り上がってきたところでカラオケでも・・・」

そらさんがカラオケセットを出そうとした時、桂木さんの電話が鳴った。

桂木 「すまない」

桂木 「・・・はい、桂木です」

桂木 「・・・わかりました」

桂木さんは電話を終えると、私を振り返った。

桂木 「警視庁から呼び出しだ。○○・・・」

主人公「私は大丈夫ですよ。行って来てください」

桂木 「・・・すまない。後日必ず埋め合わせをするから」

主人公「いえ!お仕事なんですから、謝らないでください」

桂木 「あと、石神、お前達も戻って欲しいということだ」

石神 「そうですか、わかりました」

桂木 「オレ達は抜けるが、パーティは続けてくれ。○○の誕生日パーティなんだ、楽しんでほしい」

そら 「あとの事はオレ達に任せてください!めちゃ楽しいパーティを続けますから」

桂木 「本当にすまない、○○。楽しんでくれ」

主人公「はい・・・」

黒澤 「あーあ、残念。仕事よりも○○さんの誕生日パーティの方がいいのになー」

後藤 「お前はいつでも、仕事より遊びの方がいいんだろ」

黒澤 「そんなことないですよー。オレは仕事の命かけてますもん」

桂木さんと石神さん達はSPルームを出て行く。

小杉 「ケビンも大変ね。まさに映画の主人公のような忙しさね!」

昴  「この日のためにシフト調整してたのにな・・・」

主人公「今週、ほとんど官邸に詰めてたって、石神さんから聞きました」

そら 「どうしても、○○ちゃんの誕生日を一緒に過ごしたかったみたいだよ」

瑞貴 「こんな時に限って、外国からいろんな人がくるんですよね」

そら 「けど、班長もああ言ってくれたんだし、オレ達はパーティ続けようよ。その方が班長も喜ぶし」

主人公「はい!そうですよね。思いっきり楽しみます」

そら 「そうこなくっちゃ!」

瑞貴 「ゲームもいろいろ用意してありますからね」

そら 「はい!気分を切り替えてー!パーティ再開!」

全員 「オー!」

それからゲームやカラオケをして・・・

桂木さんが戻らないまま、パーティは終った。


私は海司に家まで送ってもらうことになった。

海司 「どうだった?今日のパーティ」

主人公「すごく嬉しかったよ。みんな忙しいのに・・・ありがとう」

海司 「○○に隠し事をするのは心苦しかったけどワイワイパーティの準備をするのも楽しかったぜ。○○が喜んでくれたならサプライズパーティ大成功だ」

主人公「うん!本当にありがとう」

海司 「これで、班長もずっといられたら最高だったんだけどな」

主人公「・・・でも、お仕事だもん。仕方ないよ」

海司 「オレらで代われることもあるけど、班長じゃなきゃダメなこともあるからな」

主人公「そうだね。あれ?海司・・・いつもと帰り道が違わない?」

海司の車は、普段、官邸から私の家に向かう道とは違う道を走っていた。

海司 「あ、ああ。ほら、せっかくの誕生日だろ?ちょっと遠回りになるけど、少しでも夜景のキレイなところをと思ってさ」

主人公「そっか・・・・ありがとう、海司」

窓の外を流れる景色を眺めていると、私の携帯が鳴った。

海司 「メールか?」

主人公「うん。あ、桂木さんからだ!」

主人公「えーと・・・桂木さんの部屋で待っててほしいって・・・」

海司 「そうか。班長も思ったより早くあがれそうなんだな。じゃ、班長の家まで送って行くよ」

主人公「ありがとう、海司」

(桂木さん、帰ってきてくれるのかな・・・)

私は海司の車で桂木さんの部屋へと向かった。





つづく---