以下ネタバレです
主人公「シンさんの応援に行きます」
シン 「当然だ。だが、俺の邪魔になるようなことはするなよ?」
主人公「はい。心の中でこっそりと応援していますね!」
シン 「・・・いや、少しくらいは声に出せ。あと、俺から目を離すな」
はいっ!もちろんです!!
シンさんは私の手をとると歩き出す。
主人公「そういえば、シンさんは何の競技に出るんですか?」
シン 「カリモノダービーとかいうヤツだ。去年は別の競技に出ていたから、詳しいことは知らない」
主人公「カリモノダービー・・・」
(カリモノって、あの借り物かな?どんな競技なんだろう・・・)
会場に入る人並みに紛れて、私達も大きな門をくぐった。
カリモノダービーの受付へとやって来た私達。
シン 「カリモノダービールール・・・フン、つまりは島全体を使った借り物競争ってことか」
それより・・・とシンさんは中央受付の方に視線を向けた。
シン 「今年の優勝賞品は・・・『人魚の滴』だと・・・?」
シンさんは眉をひそめる。
主人公「『人魚の滴』って、どんなお宝なんですか?」
シン 「北の海の海底でしか獲れないと言われている、めずらしい鉱石だ。だが、『人魚の滴』なら、ついこの間、山ほど見つけたばかりだぞ」
主人公「え!そうなんですか?」
シン 「ああ。メリー島に行ったのを覚えているか?あの帰りに立ち寄った島で、キャプテン・ルドルフのお宝を見つけたんだ」
主人公「そう言われれば・・・リュウガ船長がこれで当分、酒が飲めるって喜んでいたような・・・」
シン 「その時に見つけたのが『人魚の滴』だったんだ」
シン 「コレが賞品なら、今年は参加する意味がねーな」
主人公「えっ・・・そんな・・・」
シン 「この島の他のお宝を探しに行く方がいい。ツキミ島にもいろんなお宝、例えば『女神の涙』という宝石が眠っていると言う話だ」
主人公「でも・・・」
シンさんはカリモノダービーへの参加意欲をすっかりなくしてしまったみたいだった。
主人公「でも、シリウス海賊団のみんなで参加しているイベントですし・・・シンさんが辞めたら、みんな困るんじゃ・・・」
シン 「仲良く運動するために、参加してるワケじゃねーんだ。お宝に価値がなけりゃ、海賊には意味がねーんだよ」
主人公「それは・・・そうかもしれませんけど・・・」
視線をさまよわせる私のアゴをシンさんがつかむ。
シン 「何だ?お前は俺にカリモノダービーに出てほしいのか?」
主人公「カリモノダービーで格好よく活躍するシンさんが見たいです!」
シン 「そんな言葉に、この俺が乗せられるとでも思ってるのか?」
主人公「優勝するシンさんは本当に格好良さそうだなって思ったんですけど・・・」
主人公「あ、それに、ルールのココ見てください!二人参加OKって書いてありますよ!」
シン 「だからなんだ?」
主人公「だから・・・私と一緒に参加を・・・」
シン 「お宝がしょぼいうえに、お前の面倒まで見なくちゃいけないのか?」
主人公「私も精一杯、頑張ります!だから・・・」
シン 「・・・やれやれ」
軽くため息をついたシンさんはエントリーシートにサラサラッとサインを入れた。
シン 「こっちにお前の名前を書いて、受付に出しておけ」
主人公「あ、はい!」
ふふっ!シンさんやっぱ優しい (≧▽≦)
シン 「受付を済ませたら、控室に行くぞ」
急いで自分の名前を書いて受付に持って行くと、引き換えに番号のついた小さなメダルを貰った。
シン 「それが参加番号だ。なくすなよ」
主人公「わかりました。服につけられるみたいなので、しっかりつけておきますね!」
シンさんも胸元にメダルをつけ、私達は選手控室と書かれた部屋のドアを開けた。
シンさんは用意されているイスの上に座ると足を組む。
主人公「あの・・・どうして参加してくれる気になったんですか?」
シン 「お前が出たいといったからだ」
主人公「え・・・私の為に・・・?」
シン 「ああ。ツキミ島のモンスターに襲われて泣く○○を見るのも面白いと思ってな」
シンさんが意地悪な笑みを浮かべる。
シン 「ツキミ島と言えば、ヘルググが有名だ」
主人公「ヘルググ・・・?」
シン 「5メートルを超える怪鳥だ。毎年、ヘルググには手を焼くヤツが多い」
主人公「そのヘルググと私達も戦うんですか!?」
シン 「さあな。それは運みたいなもんだ。○○、それより・・・」
シンさんは私の手を引っ張ると、耳元で囁いた。
シン 「お前のために参加してやるんだ。マッサージくらいしてもらおうか」
はい!よろこんでっ!!(*^▽^*)
主人公「マッサージですか?肩とか・・・?」
シン 「足だ、足。これから山道を登ることになるんだからな」
主人公「は、はい・・・」
私はシンさんのブーツの紐を解くと、足裏からマッサージを始める。
主人公「ヘルググの他に怖いモンスターはいるんですか?」
シン 「そうだな・・・巨大熊のアカアラシ、大型ワニのゲルルゴ・・・ハチ型モンスターもいたな」
主人公「そ、そんなに危ない島なんですか!?」
シン 「世界の荒くれ者が集まる島だぞ。これくらい当然だ」
(私・・・生き残れるかな・・・)
不安な気持ちに頬を強張らせていると、シンさんの指が私の頬に触れた。
シン 「そんな顔をしなくても、お前には指一本触れさせはしない」
ありがとう、シンさん о(ж>▽<)y ☆
主人公「シンさん・・・」
(すごく・・・優しい笑顔・・・。やっぱり、シンさんは優しい人だよね・・・)
うん、うん!!o(〃^▽^〃)o
シン 「お前は俺の大切なペットだからな」
主人公&私「はい・・・って、ええっ!?恋人じゃないんですか!?」
シン 「さぁな」
さぁなって・・・もう素直じゃないんだからっ! ( ´艸`)
シン 「それより、手がおろそかになってるぞ。もっと上の方まで揉め」
主人公「もう・・・」
そうしているうちに、選手入場のラッパが鳴り響いた。
コロッセオの闘技場のに参加者がぞくぞくと集まる。
そして競技ルールの説明。
1チーム3枚の札が渡され、そこに書いてあるものを島の中から集めてきて、最初に闘技場に戻ったチームが優勝となる。
私達に配られた紙を二人でのぞくと・・・・
そこには『包帯』、『首輪を付けた飼いイヌ』、『怪鳥ヘルググの卵』と書かれていた。
主人公「シ、シンさん!ヘルググの卵って・・・」
シン 「・・・これはどのチームにも必ず入っている課題みたいだな」
周囲からはヘルググなんて無理だ!という声がたくさんあがっている。
主人公「どうしましょう・・・」
シン 「とりあえず、おまえはシリウス号の医務室から包帯を持って来い。俺はイヌを探す」
主人公「はい。でも・・・飼いイヌなんて、この島にいるんですか?」
シン 「ルール上、存在しないものは書かれないことになっている。どっかにいるんだろ」
主人公「わかりました。それで、ヘルググの卵は・・・」
シン 「ヘルググの動きを見ながら、俺が考える。イヌを見つけたら、一旦シリウス号に戻る。お前は船で待っていろ」
主人公「はい!」
競技場の花火が打ち上げられ・・・参加者が一斉に闘技場の外へと走り出した。
包帯は早々に見つかり、私は一人、シリウス号でシンさんを待っていた。
主人公「この島でイヌを飼ってる人なんているのかな・・・」
シンさんのことを心配していると、船の後ろの方から靴音が響いた。
主人公「シンさん?」
ロイ 「じゃーん!ロイ様でしたー!」
なんだよっ!( ̄へ  ̄ 凸
主人公「ロイ船長!?どうしてここに・・・」
ロイ 「フフ・・・どうしてだと思う?」
ロイ 「○○はオレ様の借りものになってもらう!」
主人公「え!?」
ファジー「ロイ様の札にはねぇ、『ヤマト出身の者』って書いてあるんだよ!」
ロイ船長の後ろからファジーさんが現れて、私は徐々に追い詰められていく。
ロイ 「さあ、一緒に愛の逃避行をしようじゃないか!○○!」
ファジー「ロイ様!逃げてどうするんですか!○○、大人しくすんだよ!」
シンさーん、助けてー!!
(ど、どうしようっ)
シリウス号から飛び降りようか・・・
ドンッ!!
・・・そう考えた時、船首の方から銃声が響いた。
シン 「ソレは俺の物だと何度言えばわかる」
主人公&私「シンさん!」 (≧▽≦)
ロイ 「出たな!根暗航海士め!ファジー、まずはアイツからやっつけるぞ!」
ファジー「アイアイサー!」
シン 「相手になると思ってるのか?」
シンさんは銃を片手に歩いてくると、私をその背に隠す。
シン 「お前は下がってろ」
主人公「は、はい」
ファジー「いくよー!必殺、猛牛突進!!ふぐぐー!!」
そういうとファジーさんがシンさん目がけて突進してくるが、シンさんに足をかけられ転倒。
シン 「今度こそ、海の藻屑にしてやる」
カチャリと、シンさんが銃口をロイ船長に向ける。
ロイ 「うぐぐ・・・フフフ・・・ハーハッハッハ!」
シン 「?」
ロイ 「これは全てワナだ!かかったな!」
シン 「なんだと!?」
ロイ船長がニヤリと笑った瞬間、パンっという音と共にシリウス号は煙幕に包まれた。
シン 「くっ!?」
主人公「シンさん!?」
トム&コリン「一緒に来てもらいますぜ!」
主人公「!」
視界を奪われ、耳元でトムとコリンの声がした。
口を塞がれ、身体に縄をかけられる。
(シンさん・・・!)
ロイ 「ハハハハ!○○はオレ様のものだー!」
シンさんの姿を確認することもできないまま・・・私はロイ船長たちに捕まってしまった。
つづく---