以下ネタバレです









集さんに取材をお願いが、蘭子のことを考えると珍しい職業の方がいいのではと思う。

悩んでいると、集さんは私には教えていない秘密の姿があるから大丈夫だと言う。

他の人たちも心当たりがないらしくみんな考え込んでしまっていた。

拓斗 「おい」

主人公「なんですか?」

拓斗 「そもそもイケメン図鑑にオッサンはナシじゃね。イケメンじゃねーし」

主人公「そ、そんなことないですよ。大丈夫だと思います・・・」

  彼女なのに、自信ないのかい! Σ(・ω・ノ)ノ!

集  「ホントに?」

主人公「たぶん・・・」

念のため、メールで蘭子に確認を取ると、『渋いお兄様大歓迎!』と即レスが来た。

主人公「大丈夫みたいです」

集  「はぁ・・・ドキッとしちゃったよ。ハハハ!」

主人公「じゃあ、そういうことで、当日はよろしくお願いします」


取材当日の朝、蘭子と待ち合わせをして黒狐に向かった。

店に到着し、入り口に手をかけるが、開かない。

裏口へ回ると勝手口が開いていたため、そこから中へと入る。

店内はとても静かで、仕入れにでもいているのかと思い待っていたが、約束の時間を過ぎても帰ってくる気配は無かった。

まだ寝てるんじゃないかと心配する蘭子の言葉に、不安を覚え、集さんの部屋を覗いてみる。

すると、集さんはベッドに気持ちよさそうに眠っていた。

気持ちよさそうに眠っている集さんを、慌てて揺り起こす。

集さんは突然寝返りを打ち、そばにいた私はベッドに引っ張り込まれ、まるで抱き枕のように抱え込まれてしまった。

主人公「ちょっと、集さん!苦しいですって・・・」

集  「んー、○○ちゃんの香りがする・・・むにゃむにゃ」

主人公「もう、集さんしっかりして!」

寝ぼけている集さんの腕から無理矢理抜け出すと、思いっきりほっぺをつまんだ。

集  「イテッ・・・ってあれ、○○ちゃん?・・・なんだ夢か。じゃあ、後10分・・・」

もう一度眠りにつこうとしている集さんに取材日であることを告げ、急いで支度をしてもらった。


集  「いやー、今日の事を考えたら緊張しちゃってね。ちょっと軽く飲むつもりが、気づいたら常連さんたちと盛り上がっちゃってたんだよねー。ハハハ!」

主人公「またそんな事言って・・・この間の旅行の時にも寝坊したじゃないですか」

集  「すんませーん。次からは気を付けまーす」

蘭子 「ちょっと○○・・・なんあのよ、このアバウトな感じ。店に立ってる時と全然印象が違うんだけど・・・ホントに大丈夫なの?」

主人公「たぶん大丈夫・・・仕事に関してはかなりデキる人なんだけど」

(プライベートは結構抜けてるところもあるんだよね・・・)

集  「ん?お嬢さんたちお兄さんの顔を見つめちゃってどうしたの?もしかして二人して惚れちゃったとか?」

  さっきまで、おじさんだったのに~・・・( ´艸`)

(もう・・・どこまでも呑気なんだから・・・)

主人公「ほら、髪の毛に寝癖がついてますよ・・・」

バックの中からブラシを取だすと集さんのそばによる。

主人公「写真も撮るんですから、身だしなみはちゃんとしてくださいね」

主人公「はい、ちょっとここに座って・・・」

集 「はいよ」

集さんを椅子に座らせると寝癖を丁寧に梳かす。

カシャッ!

その様子を見ていた蘭子が、カメラのシャッターを切った。

蘭子 「すっかり○○の尻に敷かれてる様子ですね」

主人公「ちょ、ちょっと蘭子!」

集  「そうなんだよねー。まーでも、うちのおかみさんは頼りになるから、安心して任せてるよ」

  うっ・・・いつのまに女将さん扱い・・・・(ノДT)

  まだまだ、恋人がいいんですけど?

蘭子 「なんだか、うらやましいな・・・」

主人公「え、どうして?」

蘭子 「なんかこう、年上の男の人に甘えられるってキュンとしちゃうし!」

主人公「集さん、これってもしかして私に甘えてくれてるんですか?」

集  「そのつもりだけど・・・なんだか全然伝わってないみたいだね。気づいてないってことは、もっと甘えてもいいってことかな?」

主人公「ほどほどでお願いします」

集  「はーい」

主人公「ところで、今日は食材の仕入れに行かなかったんですか?」

集  「あー、うん。商店街を取材に使ってもらえるように待ってたんだ。最近大型スーパーができちゃって、あっちも客足が悪いみたいでさ・・・」

  周りに気を配れる、集さんってステキ (≧▽≦)

私達はそろって商店街に仕入れに来ていた。

蘭子は昔ながらの商店街に少し興奮気味。

すると、私の携帯が鳴った。

鴨野橋くんから食事の誘い・・・集さんに代わってもらいお断りをしてもらう。

ふと見ると、両手にいっぱいに食材を抱えた蘭子が助けを求めている。

取材のことを話したら、宣伝して欲しいと商店街のおじさん達がくれたらしい。

そうして私達は黒狐に戻り、仕込み開始。

蘭子は手際よく仕込みをする集さんの様子を写真におさめていく。

蘭子 「最近は、料理のでみる男性はポイント高いのよね」

  そうそう!

  それに意外と男性の方が料理上手かったりするし ( ´艸`)

  料理人って、男性が多いもんね~

集  「料理人の取材ってよくあるみたいだけど、ほんとにうちで大丈夫だった?」

蘭子 「はい。料理男子を強調すればかなり行けると思うので。マスターはやっぱり調理場にいる時が一番カッコいいですね」

集  「そう?なんか褒められたら調子でてきちゃった。よーし、ちょっと見てて・・・」

勢いよく包丁を振り上げたかと思うと、トントンとリズムに乗り、踊りながら食材をカットし始めた。

主人公「わぁ・・・すごい」

蘭子 「ちょっと、これって、テレビの取材が来てもおかしくなレベルじゃない!」

二人で拍手をしながら集さんの手さばきに見入った。

集  「はっ!」

最後に包丁を一回転させると見事にキャッチ・・・のはずが

包丁の刃先に触れてしまったようで、指から血が出ていた。

主人公「はい、手を出してください」

集  「優しくしてね・・・って、イタッ!」

カシャ・・・

その様子を見ていた蘭子が、微笑みながらシャッターを切る。

蘭子 「うーん、二人の仲の良さを前面に出しても面白いかも」

主人公「あんまり変なこと書かないでね」

そうこうしているうちにランチタイムの営業時間。

お店がオープンしてしばらくすると、ランチを食べにくるお客さんで店の中はいっぱいになった。

忙しいため、蘭子にもお手伝いしてもらうことになり、私も厨房に入り、怪我をしたマスターの代わりにサラダなどの簡単な調理を手伝った。

常連客「お、マスターこの人が噂の嫁さんか?」

集  「そうだよ、お似合いでしょ?」

  いつの間に・・・ (ノДT)

  だから~、まだ彼女が良いんだってばー

マスターが冗談半分で私の肩をグッと抱き寄せる。

常連客「新婚さんはアツアツだね~」

主人公「あはは・・・」

冷やかされるのがなんだか恥ずかしくて、慌てて集さんの傍を離れた。

常連客「あっちのお姉ちゃんもえらい美人だな」

蘭子 「あら、私のことですか?ありがとうございます。今日は新聞社の取材でこちらに伺ってるんです常連さんの評判もぜひ伺いたいんですけど、お話伺わせてもらってもいいですか?」

常連客「ああ、いいとも」

そうして蘭子は常連さんに取材を始めた。

主人公「ご注文はお決まりですか?」

サラリーマン風のお客さんに声をかける。

サラリーマン「ジャージャー麺、肉抜きで・・・」

主人公「えっと・・・」

(肉抜きのジャージャー麺なんてできるのかな?)

集  「あいよー肉抜きねー」

(できるんだ・・・・。へえ、知らなかった)

その後もランチタイム終了まで客足が途絶えることは無かった。


蘭子 「つかれた~」

主人公「ごめん、思ったより混んじゃったみたいで・・・」

集  「はい、お茶どうぞ。いやー、今日は二人がいてくれて助かったよ」

蘭子 「食べ物屋さんって思ったより大変なんですね・・・」

集  「そう?オレは楽しいから大丈夫だけどね」

蘭子 「一段落したみたいですし、これ頂いたら、社に戻りますね」

集  「おっと蘭子ちゃん。ここからが本番だよ」

すると支度中の看板が出ているのに、お客さんが一人、店の中に入ってきた。

主人公「あの、今は休憩中で・・・」

(あ、さっきの肉抜きジャージャー麺の人だ・・・)

集  「いらっしゃい。さ、座って」

主人公「いいんですか?」

集  「実はね、これがオレの裏の顔なんだよ」

(どういうこと?)

集  「いつも酒を酌み交わしながら、いろんな人の相談に乗ったりしてるんだけどね。こんな都会だし、困ってる人が結構多くてさ、オレの開いてる時間に出来るちょっとした人助けみたいなことをしてるんだ」

主人公「人助け・・・ですか」

集  「小さい子のいるご近所さんが商店街に買い物に行くとき、ここでちょっと預かってあげたりとか、一人暮らしのお年寄りに、お弁当作ってあげたりとか・・・その位だけどね」

集  「肉抜きジャージャー麺は、相談ごとがある人との秘密の暗号なんだ」

  で、ホントに肉抜きジャージャー麺出したの?

  そこんとこ、すっごく気になる・・・

蘭子 「良いお話ですね。現代に残る人情居酒屋ってところですかな」

(集さん、優しいんだな・・・)

(そういうのって、簡単に出来る事じゃないもんね・・・)

集  「で、今日はどんな依頼ですか?」

サラリーマン風の人の依頼は、単身赴任で東京に来ているが、せめて娘さんの誕生日に大好きなキツネのぬいぐるみをプレゼントしてあげたいと言うことだった。

そして、今日の15時から、限定シフィちゃんが発売され、そのぬいぐるみをプレゼントしたいのだが、

この後会議が入ってしまい自分で買いに行くことが出来なくなったため、マスターにお願いに来たという。

蘭子 「さ、早く行きましょ!」

主人公「なんか楽しそうだね」

蘭子 「それはそうでしょー。記事が面白くなるかもしれないんだから」

蘭子 「さ、○○、早く行くわよ!」

主人公「あ、待ってよ!」

意気揚々と出て行く蘭子を慌てて追いかけた。



つづく---