以下ネタバレです
お昼の時間になり拓斗さんとご飯に行こうとすると、ひとりぼっちの細山くんがチラチラとこちらを見ている。
誘ってあげた方が良いかと思い拓斗さんに聞いてみる。
蘭子は面白ネタを持っていそうだから誘ってあげようといい・・・
一緒にお昼に行くことになった。
社員食堂は混んでいるからと、会社の近くにあるカフェに向かった。
オーダーを済ませて話を始める。
細山くんは美少女系アイドルオタクらしく・・・
拓斗 「キモイ・・・」
細山 「あ、そんなこと言ってる拓斗くんだって、AKPのかなり詳しいんだな!」
拓斗 「余計なこというな、キモ山!宙がAKP好きで隣にいたらたまたま覚えただけだし」
(うーん、確かに二人でよく盛り上がってるよね・・・)
拓斗 「んだよ、そんな目でみんな・・・オレには○○だけだし・・・アイドルなんて興味ねーし」
たっくん、ちょいちょい嬉しいんですけどо(ж>▽<)y ☆
細山 「な、なんと!」
主人公「ど、どうしたんですか!」
細山 「女の子とイチャコラしてるところをボクに見せつけるなんて、これ何の拷問!」
拓斗 「おめー、マジうぜー・・・」
蘭子 「拓斗さんは、実はアイドル好き・・・メモメモ」
拓斗 「ちげーっつーの!」
(なんて濃い人達なんだろう・・・)
細山 「エーテルさんはイケメン取材が主な仕事なんですか?」
蘭子 「私ですか?最近は主にブラックフォックスを・・・」
蘭子が細山くんに名刺を渡した。
細山 「あ~ここの新聞社さんでしたか、そういえばブラックフォックスといえば・・・」
思わぬ名前に拓斗さんと思わず顔を見合わせる。
主人公「ブラックフォックスがどうしたんですか・・・?」
細山 「ボク、ブラックフォックスについての世界中の記事をスクラップしてるんだな」
蘭子 「なにか気づいたことはありましたか?」
細山 「実は、ブラックフォックスには唯一の欠点みたいなものがあって・・・」
主人公「欠点?」
細山 「メンバーの中にプログラマーみたいな人間がいるんですが・・何と言いますか、その手口がイマイチというか、ちょっとダサいんですよね・・・・」
あなたいわれたくないんだけど・・・?
拓斗 「・・・」
拓斗さんの機嫌がどんどん悪くなっていく。
(ま、まずい!お願い拓斗さん、今は我慢して!)
蘭子たちに見えないように、テーブルの下で拓斗さんの手をギュッと握った。
細山 「ブラックフォックスの頭脳担当がボクに変われば世界中どこに行っても怖いものなしなのに」
いや、まずイケメン集団にキミみたいなの絶対入れないし・・・
書類審査でまず落とす!!( ̄へ  ̄ 凸
拓斗 「てめーみたいなキモオタクが、オレの代わりになるわけねーし!」
(ああ・・・・言っちゃった)
主人公「あはは、私達、ブラックフォックスの隠れファンなんです」
無理矢理話をこじつける。
細山 「ふむふむ、拓斗くんはメンバーの一員にナリきっちゃってるわけですか・・・アイタタちゃんなんだな」
完全アイタタちゃんは、おまえだよっ!!( ̄へ  ̄ 凸
拓斗 「おめーに言われたくねー!」
細山 「ところで拓斗くんの彼女さん、知ってますか?」
主人公「な、なにを・・・」
細山 「ブラックフォックスには、女の子もいるらしいんですよ」
細山くんの目がキラリと光った。
主人公「そ、そうなんですか?」
(実はブラックフォックスの『中の人』です、なんて・・・バレてないよね・・・・緊張する)
蘭子 「そういえば、○○が働いている博物館も前にブラックフォックスの被害にあったのよね」
主人公「そ、そうだったかな・・・」
細山 「怪しい」
主人公「えっ・・・」
細山 「実に怪しい!そこの二人、バレてないつもりかもしれないけど、ボクには全てお見通しなんだな!」
拓斗さんが私の手を強く握り返す。
その途端、細山くんはなぜかテーブルの下を指差した。
細山 「この人たち、テーブルの下でコッソリ手なんて繋いでるんだな!僕の前でイチャイチャ禁止って言ったでしょ!」
主人公「は?」
拓斗 「突っ込みどころ、そこか・・・?」
拓斗 「マジ焦ったし・・・」
(助かった・・・)
よく分からない・・・この細山・・・(^^ゞ
食事が運ばれてくるとその後は料理の話などで盛り上がり、ブラックフォックスの話題はこれ以上でることはなかった。
食事の後、蘭子の携帯に事件の連絡が入りそちらに向かうため、拓斗さんの取材は私が引き継ぐことになってしまった。
会社に戻ると、拓斗さんの部署があるフロアが騒然としている。
どうやらDDoS攻撃されたらしい。
社内のすべてのパソコンに白いタヌキのキャラが現れ、タヌキ踊りをしている。
上司 「大口の納期が明日だっていうのに・・・困ったな」
拓斗 「んじゃ、帰るか」
主人公「えっ?」
拓斗 「ここにいてもすることねーし、当分会社休めんだろ。家帰って寝るぞ」
その誘い魅力的о(ж>▽<)y ☆
主人公「そんな・・・拓斗さん、なんとかならないんですか?」
拓斗 「できねーことはねーけど、めんどい」
主人公「みんな困ってるじゃないですか。助けてあげてくださいよ」
拓斗 「つーか、細山にやらせろよ。アイツ自称天才らしーし」
拓斗さんが意地悪そうにニッと笑った。
主人公「今はそんなこと言ってる場合じゃ・・・」
(あ、そうだ・・・こういう時は・・・)
主人公「拓斗さん、今こそブラックフォックスの腕の見せ所ですよ・・・細山くんはあんまり頼りにならないみたいですし・・・・拓斗さんしかこのピンチを救える人はいないと思うんです。拓斗さんのスゴイところ、私も見てみたいな・・・なんて」
拓斗 「・・・」
(まだダメか・・・よし!)
拓斗さんの耳に口を近づけ、小さく囁く。
主人公「お願い・・・助けて・・・」
拓斗 「・・・お前がそこまで頼むなら、しょーがねーし・・・」
照れたように赤い顔をしながらスタスタと戻ってくると、部署の中に入って行った。
(やった!これでなんとかなりそうかも)
拓斗 「オレに勝負を挑もうなんて、1億と2千年はえーし」
拓斗さんは自分の席に着くと、カバンから改造を重ねた自前のノートパソコンを取だす。
ドキドキしながら見ていると、次第に社員の人たちが集まって来た。
上司 「えっとあなたは・・・」
主人公「あ、すみません。今日は新聞社の取材で・・・」
上司 「そうでしたか。大変申し訳ないですがこんなことになってしまいましたし、今日はお引き取りを・・・」
(そうだよね。私、部外者だし・・・)
拓斗 「だめ」
主人公「え?」
拓斗 「こいつ帰すなら、オレも帰る」
画面を真剣に見つめたまますごい早さでキーを打ちつつ、拓斗さんが言った。
細山 「マネージャー、この人は拓斗さんの奥さんなんだな」
主人公「えっ!」
同僚 「蛭川、お前いつ結婚したんだ」
拓斗 「正確にはまだちげーけど。まーそのうち・・・」
将来的には・・・ってことよね?
みんなに公言してくれるのって恥ずかしいけど、嬉しい(〃∇〃)
(拓斗さん・・・って、急にそんなこと言われても)
照れたようにして、わざとぶっきらぼうに言うのがなんとなくわかった。
上司 「まあ、そういうことなら・・・」
細山くんの機転のおかげで、私もここにいられることになった。
拓斗さんは細山くんに手伝うよう、私には他の社員がPC操作しないよう通達するよう指示をし作業を進めていく。
作業を始めて数時間が経過。
時々細山くんに指示を出すだけで、拓斗さんは何時間もパソコンに向かったまま。
(いつも、すぐになんでもできちゃう拓斗さんがこんなに苦戦してるなんて・・・これって、相当大変なことなのね・・・)
しばらく見ていると、ふと拓斗さんの手が止まる。
拓斗 「つーか、こんなんよゆーだし・・・」
思いきり手を挙げたかと思うと、勢いよくその手を振りおろし、エンターキーを1回押した。
その瞬間・・・
主人公「あ、キツネだ・・・」
パソコンの画面に居座っていた白いタヌキを突然現れた黒いキツネがやっつけた。
主人公「直った!」
エラー画面が消え、それぞれの作業内容が見事に復旧した。
一同 「やったー!」
社員 「うそ、マジかよ!」
同僚 「蛭川すげぇ!」
上司 「おまえはうちの社の英雄だな!」
みんなが笑顔になり、次々に拓斗さんに感謝や労いの言葉をかける。
細山 「すごいのだ!それにしても・・・黒いキツネって何かひっかかるような・・・」
上司 「おい、納期が迫ってるんだ!遅れた分すぐに取り返すぞ!」
社員 「はいっ!」
会社の人たちは慌ただしく仕事に戻っていく。
拓斗 「じゃ、オレも仕事もどっから・・・」
主人公「あ、うん。蘭子には私から伝えておくね」
そそくさと席に着いてしまう拓斗さんに、ほんの少し寂しさを感じる。
(こんな時だもん、仕方ないよね)
荷物をまとめ、帰る準備をした。
細山 「拓斗くん、彼女さん」
拓斗 「なんだよ・・・」
細山 「これ」
主人公「これって・・・ビルの展望台のチケット?」
細山 「拓斗くんの今日の仕事に比べたらたいしたことないけど、普通の仕事ならボクにも変わってあげられるんだな。今日二人でゆっくりするといいのだ」
拓斗 「たまには気が利くな・・・」
細山くんにお礼を言うと、拓斗さんの仕事が一段落するのを待ち、キレイな夜景が見える展望台に向かった。
主人公「・・・綺麗な夜景」
拓斗 「ん」
展望台は私達以外は誰もいなかった。
(ちょっと肌寒いかも・・・)
そう思った瞬間、すっと拓斗さんに抱き寄せられる。
拓斗 「○○風邪ひきそー。あ、バカは風邪ひかねーんだった」
主人公「もう・・・それってどういう意味ですか」
(いつもなら怒るところだけど・・・今日の拓斗さんカッコよかったし、このくらいは大目に見てあげなくちゃね・・・)
拓斗 「んだよ。いつもなら文句言うところだろ?」
主人公「今日はいいんです。さっきの拓斗さん、すごくカッコよかったですよ。見直しちゃいました」
拓斗 「べ、べつに・・・あれくらい当然だし・・・」
(ふふ、すごく嬉しそうな顔してる・・・)
私も思わず笑顔になる。
主人公「わっ・・・」
その時、強めの風が吹き、思わずよろけてしまった。
拓斗 「もっとこっち来い・・・」
主人公「うん」
遠慮なく、さらに拓斗さんの腕の中に寄り添った。
拓斗 「・・・」
ふと視線を感じて拓斗さんの顔を見上げる。
主人公「拓斗さん?」
拓斗さんも優しい笑顔でこちらを見ている。
拓斗 「待っててくれてありがとな・・・」
暖かい沈黙が二人を包む。
主人公「・・・」
覗き込むようにして、拓斗さんの顔が近づいてくるのがわかる。
静かに目を閉じると、唇にそっと温かいものが触れた。
主人公「・・・こんな風に優しくキスしてくれるのって、久しぶりですね」
拓斗 「照れること言うなっつーの・・・」
拓斗 「お前の事になると、こっちもよゆーがねーんだよ」
拓斗さんは恥ずかしそうにして、目を逸らした。
拓斗 「二人でこんなところ来れんなら、たまには真面目に仕事すんのも悪くねーな」
主人公「またそんなこと言って・・・」
二人で静かに夜景を眺める。
拓斗 「今、なに考えてんだ?」
主人公「拓斗さんのこと考えてたんです。真面目に仕事してる姿もかっこいいなって」
拓斗 「あたりめーだ。じゃ、オレが今、何考えてるかわかるか?」
主人公「えっ・・・」
(うーん、なんだろう・・・)
拓斗 「もう一回キスしたい」
私も (〃∇〃)
今度は少し強引なキスが、私の唇を奪う。
主人公「んっ・・・」
突然のことに思わず胸がドキドキしてしまう。
拓斗 「・・・今日はウチに泊まっていけんだろ?」
主人公「うん・・・」
(トラブルもあったけど、普段は見られない拓斗さんが見られてよかったな・・・)
何度もキスを交わしながら、しばらくの間、二人きりの夜景を楽しんだ。
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いやー、仕事のできる男はカッコいいね~
たっくん、惚れ直しちゃった(〃∇〃)