以下ネタバレです
遼一さんが、マスコミのバッシングに遭って一週間。
あの日以来、遼一さんはホテルで缶詰めになって、執筆に精を出している。
(とりあえず、遼一さんが元気になってよかった・・・・)
実は、あの翌日。
私は皐月さんに相談して、カジノのみんなと遼一さんを守るために共同戦線を張ることにした。
カジノでの話し合い以降、遼一さんへのバッシングはぴたりと止んだ。
でも、マスコミが一度流した噂が急に消えるわけじゃない。
(問題は、ネットなのよね・・・・まだしばらくは続きそうだな)
無意識に、ため息をついてしまう。
ポコ!
丸めた新聞で頭を軽く叩かれて、振り返る。
編集長「お前、なにため息ついてるんだ」
主人公「あっ、編集長!すみません」
編集長「第1特集の修正原稿読んだぞ。アレでいいから進めとけ」
主人公「あ、はいっ」
編集長「お前、だいぶいい記事が作れるようになってきたな。この調子で頑張れよ」
(編集長が、そんなこと言ってくれるなんて・・・うれしい!)
主人公「はいっ、頑張ります!」
編集長「ところで、廣瀬先生はお元気でいらっしゃるのか」
主人公「はい。今、執筆されてます。もうすぐ佳境みたいで」
編集長「そうか。なら、ひと安心だな。こういう事件で駆けなくなってしまう作家も多いからな・・・よかったよ」
プルル・・・
携帯のバイブが鳴る。
主人公「あ、廣瀬先生からです」
編集長「おう。ま、とにかくしっかりフォローしてな」
主人公「はい!」
主人公「・・・もしもし?」
遼一 『まだ仕事中か。悪いな』
主人公「いいえ。どうしたんですか?」
遼一 『今日は誰とも話してねーから、誰かと話がしたくなったんだよ』
主人公「誰でもいいんですか?」
遼一 『生意気なことを言うねぇ。・・・仕事中なら切るわ』
えー、もう?
もう少しお話しましょうよ
主人公「はい。また、誰かと話したくなったら電話かけてきてください。お仕事頑張ってくださいね」
遼一 『おー。じゃあな』
遼一さんとの通話が切れる。
う~ん・・・遼一らしくない気がしてるのは私だけ?
何かまた問題でもあったのかな?
少し弱気になってるとか・・・?
仕事の続きに取り掛かるべく、私はデスクへと戻った。
翌日、私は、今度悠月さんが主演を務めるドラマのインタビューに出かけていた。
悠月さんに遼一さんの近況を伝えると、遼一さんがこんなに早く立ち直れたのは私がいるからだと・・・
自信を持つように言ってくれた。
悠月さんの取材を終えてから、遼一さんが泊まっているホテルにやって来た。
遼一 「今日は早かったな」
主人公「はい。取材から直帰だったんです」
遼一 「土曜出勤、ご苦労サン。明日は休みか?」
このちょっとした気遣いが嬉しい(*^.^*)
主人公「はい。遼一さん、お仕事は・・・」
遼一 「もうちょっとだな。で、今煮詰まってる。明日休みなら、ちょっと付き合ってもらっていいか?」
主人公「はい。どこに行くんですか?」
遼一 「理香子の弟んトコ。理香子もいるけど」
そう聞いてモヤモヤした気持ちになってしまう。
遼一さんには私の気持ちがばれてしまっているようで、本音を言ってみる。
遼一 「つーか、お前、まだ分かってないみたいだな」
主人公「え?」
遼一 「オレは、お前にしか興味ねーってこと。理解してないんだったら・・・」
主人公「だ、大丈夫です!私の気のせいでした!」
遼一 「まーとにかくな。お前、本気でもうちょい自信もてって。お前はオレのなんだからさ」
遼一さんの声が、心にやさしく沁みていく。
主人公「・・・はい!」
遼一 「どうする?明日、一緒に行けるか?」
主人公「行きます」
遼一 「よし。・・・さて、一緒に風呂でも入るか」
はい・・・(///∇//)
主人公「じゃあ、お風呂入れてきますね」
遼一 「おー」
お風呂の準備をしてから戻ってくると、ソファの上で遼一さんが寝息を立てている。
(ああ、疲れてるんだな・・・)
ベッドから毛布を持ってきて、遼一さんにかけようとすると・・・。
遼一 「・・・○○」
主人公「え?」
遼一さんは眠ったまま。
(えっ・・・今の寝言!?寝言で私の名前言ってくれた!?)
顔が真っ赤に染まってしまう。
(遼一さんのことが、好きだなぁ・・・)
遼一さんに毛布を掛けてから、彼の横顔にそっとキスをした。
翌日、遼一さんと一緒に理香子さんのおうちにお邪魔すると、理香子さんが私達を出迎えてくれた。
???「遼一さん、お久しぶりです!」
リビングに入ってきたのは、20代そこそこの男性。理香子さんの弟、理人さん。優しそうな顔立ちをした人だった。
理人さんは笑顔の多い明るい人だと思う。
理香子「アップルケーキを焼いてみたのだけど、上手く出来てるかしら」
理人 「ちなみにオレら、雄大さんに食べさせる前の試験台ですからね。今夜デートらしくて」
遼一 「へえ、よろしくやってるワケだ」
主人公「遼一さん、その言い方オジサンっぽいですよ」
遼一 「オッサン上等。男は年齢を重ねるほど、深みが増すものだろ?」
上手く歳を重ねている人はそうですね・・・
中には、ちょっと・・・って人もいますけどね( ´艸`)
理香子「遼一、○○さんをイジメてばかりいると、嫌われてしまうわよ?」
遼一 「イジメはオレの愛情表現だぜ?しかたないさ」
理香子「全く。○○さん、遼一はあなたのことが好きでしかたがないようよ」
主人公「ふふっ。そうなんでしょうか、遼一さん?」
遼一 「・・・お前ねー、オレはそういうキャラじゃねーんだから、からかっても何もでねーぞ?」
主人公&私「つまらないですね」
少しくらい人前で照れてくれると嬉しいのになぁ
理人 「ね。・・・そうだ。姉貴から、なにかオレに聞きたいことがあるらしいって聞いてたんだけど」
遼一 「ああ。お前、最近恋愛事情どうよ」
理人 「いますよ。可愛い彼女が。マジで優しい子で、たまらんですよ」
遼一 「たまらんって。お前もオッサンぽいな」
理人 「やだなー。遼一さんの真似しただけですよ」
遼一 「ったく。・・・でも、よかったじゃねーの」
理人 「はい。目は見えないけど、今じゃ点字だってスラスラ読めるし、杖があってある程度慣れれば歩けるし。普通のヤツとは見える世界は違うかもしれないけど、オレは結構今の暮らしに満足してます」
それは、自分の頭で考えて、自分の足で立っている人の言葉だった。
理香子さんがコーヒーと取りにリビングを後にすると、理人さんが小さな声で私達に言った。
理人 「オレが、こんな気持ちでいられるのは・・・家族のおかげなんですよ。本気で、感謝している」
理人 「家族に支えてもらって、オレはここまでやってこられたんですよ」
2時間ほど話をした後、私達はお暇することになった。
遼一さんが理人さんにお礼を言って先に行ってしまう。
私が遼一さんを追おうとすると理人さんが私の肩をとんとんと叩いた。
理人 「○○さん」
主人公「あ、はい?」
理人 「あの人、支えられると強くなれるタイプだと思うから。支えてあげてくださいね」
理人 「○○さんは・・・・あなたが自分で思っているよりも、遼一さんに愛されてると思いますよ。自信持ってくださいね」
主人公「ありがとう、理人さん」
私達は、二人で夜の街を歩いていた。
主人公「素敵な人ですね。理人さん。それに、あんな家族・・・素敵ですね」
遼一 「ああ・・・○○」
主人公「・・・え?」
遼一さんは、まっすぐに私の顔を見る。・・・視線が交差する。
目がそらせず、私は彼を見つめていた。
やがて遼一さんが私の手をとって、指を絡める。
遼一 「・・・帰るか」
主人公「・・・はい」
(何だったんだろう、今の・・・)
私は小首を傾げながらも、あえて遼一さんには聞かなかった。
そうして、私達は二人で手を繋ぎ、ホテルへ戻った。
選択肢
・理香子にヤキモチを妬いてしまう
・わかりました
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今回の遼一って、なんだか少年みたいに可愛く見えたり、
壊れてしましそうに見えるほどはかなく感じたりして・・・
毎回すっごい抱きしめて守ってあげたくなる(//・_・//)
母性をくすぐるって感じなんですかねぇ~