以下ネタバレです
健至の手伝いをすることにした私。
健至の担当はジェットスキーで、バナナボートを引っ張ること。
案内してもらい、近くに置いてあるバナナボートを見ると、可愛い狐の絵が描いてある。
宙くんが描いたという狐の絵の入ったバナナボートに後で乗せてくれると健至。
とりあえず二人とも水着に着替えることに。
主人公「お待たせ」
健至 「ああ。じゃあ、仕事の説明をするか・・・ら・・・」
こちらを振り向いた健至は、私を見て黙ってしまった。
主人公「どうしたの?」
健至 「えっ?あ、あの・・・」
主人公「健至?」
健至 「・・・やっぱり水着に着替えさせるんじゃなかったかな」
主人公「えっ、そんなにおかしい?」
健至 「いやっ、そうじゃなくて!」
主人公「・・・わっ!」
突然、人混みから隠す様に肩を寄せられた。
健至 「・・・他の男に見せたくないっていうか」
主人公「あ・・・」
主人公「水着・・・変じゃない?」
健至 「すっげー似合ってるよ」
そんな満面の笑みで言われるとなんだか恥ずかしいけど嬉しいです(*v.v)。
主人公「そっか・・・へへっ」
へへって笑わないのっ!
健至 「ちょっと、似合いすぎだろ・・・」
主人公「え?」
健至 「な、なんでもない。さー、仕事仕事!」
主人公「今、なんて言ったの?」
健至 「さーてね。ホラ、こっち来いよ。受付のやり方教えるから」
受付のやり方を教わって、早速受付に座ろうとすると健至の手が伸びてきた。
健至 「ちょっ・・・そのままじゃダメ!へんな男が寄ってくる」
主人公「え?どういうこと?」
健至 「○○が座ると、こちから胸の辺りが丸見えっていうか・・・」
もうっ!健至のエッチ!! ( ´艸`)
健至 「ええと、どうしようかな・・・そうだ!」
健至は鞄を漁り、中からTシャツを取り出した。
健至 「とりあえず、これ着て!」
健至の押しに負け、Tシャツを水着の上から着る。
主人公「ちょっと・・・ていうか、かなりぶかぶかだね」
(それに、健至の匂いがする・・・)
守られてる感があって、幸せ (〃∇〃)
健至 「なんか、それはそれでいやらしい気がするけど・・・ま、いっか」
主人公「え?」
健至 「・・・さ!じゃ、ちょっと練習でもしてくるか」
主人公「練習?なんの?」
健至 「ジェットスキーのだよ。ホラ、これ」
主人公「わぁ・・・!私、実物は初めて見た」
健至 「練習するのもある種の宣伝になるんだよな。よっ・・・と」
健至はジェットスキーに乗り込む。
健至 「後ろ、押してくれる?」
主人公「わかった」
ジェットスキーの後ろに回り、海へと押し出すと、エンジンをかけて、そのまま海へと走り出した。
しばらく普通に走っていたそれは、次に大きな波に乗り、高くジャンプ!
主人公「かっこいい・・・!」
(海がキラキラ光って綺麗・・・健至って、夏が似合うなぁ)
初めて見る健至の姿に、しばし見惚れる。
健至 「・・・ふぅ。やっぱジェットスキーは楽しいな」
主人公「お帰り、健至。ねぇ、こっち来て!」
健至 「え?・・・うわっ!」
受付の周りには、いつの間にかたくさんの人が集まっていた。
主人公「みんな、健至のプロ顔負けのテクニックに興味持ってきてくれたみたい」
健至 「始まる前からこんなに・・・もしかしたら、今年はイケるかもしれないな」
健至 「皆さん!バナナボートに乗ってみませんか?受け付けはこちらでーす!」
健至 「じゃ、○○。後は頼んだ」
主人公「うん。健至も頑張ってね」
健至 「ああ」
そういうと、再びジェットスキーに乗り込む健至。
受付を開始すると、早速お客さんがやって来て、しばらくすると受付に長蛇の列ができ始める。
海では、健至が華麗にジェットスキーを操り、お客を喜ばせていた。
(やっぱりカッコいいなぁ・・・)
受付が一段落し、海を走る健至を目で追いかける。
すると・・・
男A 「おー、姉ちゃんなんかイケてるじゃん。ひゅー」
(えっ?)
いまどき「ひゅー」とか言う? 言われたら確実に引く(・_・;)
男B 「俺達にも受付してくれよ~姉ちゃん」
主人公「い、いらっしゃいませ・・・」
男A 「おお~!かっわいい~!」
(な・・・なんなのこの人たち)
主人公「では、この用紙に記入を・・・」
男A 「ねね、姉ちゃんこの後ヒマ?オレたちと遊ばな~い?」
男B 「俺達と、ひと夏のアバンチュールしようぜ!」
主人公「アバン・・・」
(なんかさっきから、この人たち言い回しが妙に古臭い・・・)
宙くんに共通するものを感じるわ・・・・
主人公「いえ、仕事がありますので」
男B 「いいじゃんそんなの~」
男A 「じゃあ、あのバナナボートに一緒に乗ってよ!」
主人公「えっ?いや、それは・・・」
(もうなんなの?しつこい!)
(でも、一応お客さんだし・・・)
ザッパーン!
主人公「きゃあっ!」
男A・B「うおっ!」
突然、海から水が大量にかかってきた。
健至 「あ、わりい、ちょっと急ブレーキしすぎた」
(健至?)
男A 「てめぇっ、なにすんだ!」
健至 「すみませーん。それよりも、オレの彼女に何か用ですか?」
男B 「えっ、姉ちゃんアイツの彼女なのか?」
主人公「あ・・・はい」
男A 「ちっ、なんだよ男連れか。行くぞ!」
そう言って男達は去っていった。
(健至ってば・・・人前で私のこと『彼女』って・・・)
予想外の出来事に、ドキドキしてしまう。
健至 「大丈夫か?ったく・・・これだから夏の海は・・・・・・って、おい」
主人公「え?」
健至の視線の方向へ目を向けると・・・
(あっ、水着が・・・!)
Tシャツが海水に濡れ、中の水着が透けて丸見えになっていた。
健至 「そ、それ、ちょっとエロすぎだろ・・・」
ジェットスキーから降り、そばへ来る。
健至 「やべ・・・逆効果になっちまった。とりあえず、脱ぐか?」
主人公「私、このままでも別にいいよ?夏だからすぐ乾くし」
健至 「ダメ。それだけは絶対にダメ」
主人公「なんで?」
健至 「○○は、真夏の海の男どもの気持ちがまるでわかってない」
主人公「そんな大げさな」
健至 「とりあえず。はい、バンザイ」
主人公「ん・・・ぷはっ」
健至にTシャツを脱がせてもらう。
(って、なんか恥ずかしい光景かも、これ・・・)
(///∇//)
健至 「これはこれで心配だけど・・・ま、いっか。さ、仕事に戻ろうぜ!」
主人公「う、うん」
休憩時間になり、健至も浜辺へ戻ってきた。
健至 「お疲れ様。どうだった?オレのジェットスキーは?」
主人公「すっごくかっこよかったよ!もう、いっぱい惚れ直しちゃった」
健至 「ハハッ、そっか。いやー」
主人公「ふふっ、なに自分から聞いておいて照れてるの」
健至 「だって、嬉しかったからさ」
健至 「いろんなヤツにすげーって言われるけど、やっぱり○○に言われるのが一番嬉しい」
主人公「健至・・・」
主人公「そうだ。さっきは、助けてくれてありがとう」
健至 「ああ、なんてことねーよ。てか、ああいう目にあったら今度からはすぐにオレを呼べよな?○○はオレが守ってやるからさ」
主人公「・・・うん」
そっと健至の方に頭を乗せる。
健至 「○○?」
主人公「ちょっとだけ、こうしてて・・・?」
甘え上手・・・もうっ! (*^.^*)
健至 「・・・ああ」
健至が屋台に焼きトウモロコシを買いに行く。
主人公「『オレが守ってやるから』・・・か」
先ほどの健至の言葉を思い出す。
主人公「・・・」
(うーん、なんて言うんだろう。この気持ち・・・)
健至 「○○、お待たせ!」
主人公「あっ、お帰り。早かったね」
健至 「どうした?なんかぼーっとしてたけど」
主人公「ううん、なんでもないよ」
健至 「そっか?」
健至 「はい、焼きトウモロコシ。タレ、たっぷり目で頼んどいたから」
おっ、気が利くね~!!
主人公「あははっ、ありがと」
二人、浜辺に座り食べ始める。
主人公「うーん、美味しい!」
健至 「海で食べるトウモロコシってなんでこんなにうめーんだろうな」
主人公「ね!タレが香ばしくって、トウモロコシが甘くって美味しい」
健至 「最高だな」
と、さらにかぶりつく健至。
主人公「・・・あ。健至、トウモロコシついてるよ」
健至 「え?」
主人公「ここ」
指を健至の頬へ伸ばし、トウモロコシを取る。
主人公「ホラ、取れた」
健至 「・・・」
主人公「健至?どうしたの、顔赤い・・・」
健至 「・・・サンキュ」
主人公「ううん・・・」
気恥ずかしくなり、その後はお互い無言でトウモロコシをかじっていた。
食べ終わり、健至が立ち上がる。
健至 「なぁ。受付ばっかでつまらないだろ?せっかくだし、二人でちょっと沖の方に行ってみるか?」
主人公「え、でも、もうすぐ休憩時間が終わっちゃうよ?」
健至 「少しだけだから大丈夫だって。それに○○もジェットスキーに乗りたいだろ?」
ええ、もちろん!乗りたいですっ!
健至の腰にギュってしがみついて・・・・(///∇//)
健至 「それとも、バナナボートのほうがいいか?」
主人公「ううん、ジェットスキーの方がいい。そうしたら、健至と一緒でしょ?」
健至 「ああ。自転車の二人乗りみたいに、オレの後ろに乗ってもらうよ」
健至 「じゃあ、決まりだな。行こうぜ」
主人公「うん」
海へ入り、近くに停めてあったジェットスキーに跨ろうとすると・・・
健至 「あ、ちょっと待ってろ。これ」
主人公「救命胴衣?」
健至 「そう。○○に何かあったら大変だからな」
主人公「ありがと。でも健至にも何かあったら、大変だよ。健至も着ようよ?」
健至 「大丈夫大丈夫。オレがそんなヘマするわけがないだろ?」
主人公「でも・・・」
健至 「オレは困ってる○○を助ける役だからな。何も心配しなくていいの」
主人公「・・・・」
(さっきと同じだ。嬉しいんだけど、なんか・・・)
健至 「さ、時間もないし、行くか」
主人公「あ、うん」
健至 「しっかり捕まってろよ」
ジェットスキーが走り出すと、波と風が、容赦なく顔に吹きかかる。
健至 「ハハッ!○○、どうだ?」
主人公「なに?聞こえないよー!」
健至 「気持ちいいかー!?」
主人公「うん、最高ー!」
健至 「もうちょっとスピードあげてみるか?」
主人公「きゃっ!」
ジェットスキーが加速する。
主人公「ちょっと速いー!わぁっ!」
健至 「はははっ!」
主人公「もう!」
健至 「ホラ、もういっちょ!」
主人公「・・・健至」
健至 「ん?」
主人公「こんなに沖きに来ちゃって大丈夫かな?」
気が付けば、浜辺から随分と離れていた。
健至 「大丈夫大丈夫!まぁ、任せとけって」
主人公「そう?」
(健至が言うなら、大丈夫だよね・・・?)
健至 「・・・と、そろそろ休憩時間終わるな」
主人公「え、もう?」
健至 「仕事が終わったら、また乗せてやるよ」
主人公「ホント?やった!」
健至 「よし。じゃあ戻るか」
と、健至がエンジンをかけようとした、その時。
プスンッ・・・
健至 「・・・え?」
主人公「どうしたの?」
健至 「いや・・・」
再びエンジンをかける。
・・・・やはりつかない。
健至 「あれ・・・もしかしてガソリンが切れた?」
主人公「ええっ!?」
健至 「ちょっと見てくる」
健至は海に飛び込むとエンジンを確認するが、特におかしい所はない。
再び、ジェットスキーに乗り込みエンジンをかける。
健至 「くそっ、やっぱり無理か・・・」
主人公「健至・・・」
健至 「ちょっとこれはやべーかもな・・・」
(うそ・・・私達、一体どうなっちゃうの?)
つづく---