以下ネタバレです
主人公「シンさんと一緒に行きます」
シン 「フン・・・そんなにオレといたいのか」
はいっ! (〃∇〃)
主人公「あんなに鋭い目で見つめられたら、選ばないわけにはいかないです」
シン 「また面倒をかけるんじゃないかと思って見ていただけだ。・・・ついてきたくないなら、勝手にしろ」
主人公「あ、シンさん!待ってください」
シンさんはすたすたと歩いていってしまう。
主人公「あっ・・・!」
なれない下駄で駆けていると、つまづいてしまった。
シン 「やっぱり面倒をかけるんじゃねぇか」
主人公「シンさん・・・」
転びかけた私をシンさんが抱きとめてくれた。
主人公「私は・・・シンさんと一緒にお祭りに行きたいです」
シン 「それなら、無駄口を叩かずについてくるんだな」
転ばないように手を繋いでくれたシンさんと一緒に、出店が出ている通りに足を向けた。
久しぶりのヤマトの夏祭り。
大通りには色とりどりの提灯と屋台が並ぶ、懐かしい光景が広がっていた。
シン 「これは何のお祭りなんだ」
主人公「確か・・・秋の豊穣を願うお祭りだったと思います。美味しいものが、たくさん食べられますようにって」
シン 「お前にぴったりの祭りだな。だからか?やけに食い物の屋台が並んでいるのは」
主人公「たぶん、そうじゃないかと・・・。ヤマトのお祭りはもともと食べものの屋台が多目なんですけど」
屋台からはおいしそうな匂いが漂ってきて、さっそくお腹が鳴ってしまった。
シン 「・・・身体は正直だな」
主人公「今日のお昼ご飯、いつもより早かったから・・・」
シン 「あのバナナに串を刺した食べ物は何だ?」
主人公「あれはチョコバナナですよ。ヤマトのお祭りの定番です」
そうなんだけどねー、私苦手なのよ、バナナ・・・f^_^;
だから、もっぱらチョコパイン(*^▽^*)
シンさんがチョコバナナを2本買ってきてくれて一緒に食べる。
久しぶりに食べたチョコバナナは美味しい。
シンさんも気にいってくれたよう。
主人公「あ、シンさん。右の唇の端にチョコチップがついてます」
シン 「ん?ここか?」
主人公「もうちょっと左・・・あとちょっと上です」
シン 「・・・お前が取れ」
主人公「それじゃあ、ちょっと屈んでもらってもいいせすか?」
ハンカチでシンさんの口元を拭うと、弟たちのことを思い出してしまった。
シン 「なにを笑ってるんだ?」
主人公「弟たちにも、よくこうしたなって思い出しちゃって」
シン 「・・・オレをお前の弟と一緒にするな」
シンさんは苦々しい顔をすると、私の手を掴んだ。
主人公「シンさん?」
シン 「さっきから危なっかしい歩き方をしやがって。転ばれても面倒だ」
主人公「下駄になれなくて・・・・すみません」
シン 「ヤマトの女だからと言って。浴衣や下駄に慣れてるわけじゃないんだな」
主人公「昔はもっと頻繁に着てたらしいんですけど、今じゃお祭りの時くらいしか着ないので・・・」
最近ホント着なくなったから、着方も忘れちゃうほどだわ (;´▽`A``
もう、一人では着れないかも・・・
主人公「あの・・・私の浴衣姿、どうですか?おかしくないですか?」
シン 「ああ。ガサツなお前がよく着崩さないもんだと思う」
着崩したらシンさん怒るでしょ?
主人公「これでも、一応気をつけてるんですよ。・・・変じゃないなら、いいです」
シン 「・・・馬子にも衣装だな」
嬉しいわ о(ж>▽<)y ☆
主人公「え・・・孫・・・?」
そっち?(@ ̄Д ̄@;)
シン 「アホ。浴衣が似合うって意味だ」
主人公「あ、そっちの馬子・・・。シンさん、ヤマトのことわざ、良く知ってますね」
シン 「まあな。ヤマトには有名なガラス細工があるのか?」
シンさんがグラスや風鈴が並んでいるお店に目を留めていた。
主人公「あれは『ヤマト切り子』っていうガラス細工です。すごく高価なんですよ」
シン 「たしかに・・・かなりの技術が要りそうなガラス細工だ。グラスは非売品って書いてあるな」
主人公「最近は職人さんが減って、あまり売れなくなったって聞きました。ある意味、お宝ですね」
シン 「なるほど・・・ヤマトでも貴重な物ってことか」
主人公「私も小さい頃に、おばあちゃんから1つだけもらったんですけど・・・」
シン 「なくしたのか?」
主人公「お父さんが売っちゃったんです。酒代にするって」
ひっどーい!!! ゛(`ヘ´#)
子供のものを売って酒代にするなんて・・・
酒代くらい自分で稼げっ!!\(*`∧´)/
シン 「・・・そうか。災難だったな」
主人公「でも、またいつか買おうっていう夢ができたからいいんです。なかなか難しいですけど」
ほんといい子だなぁ、主人公。
そんなひどい事されたのに、恨まないんだもんね・・・見習わないといけない
苦笑した私の頬にシンさんが軽く触れる。
シン 「向こうに人だかりができてるな」
主人公「え?どこですか?」
シン 「屋台通りの中央だ。お宝につながる話があるかもしれない・・・行くぞ」
主人公「は、はいっ」
私達は人だかりのできている屋台に向かった。
そこには『D-1グランプリ本部』という看板が掲げられている。
主人公「屋台の祭典、D-1グランプリ?」
シン 「”屋台王にオレはなる!”って・・・なんのイベントだ?」
主人公「あ、チラシがあります。えーっと・・・出店のNO.1を決める大会みたいです」
シン 「見せろ。・・・祭り期間中、客に投票をしてもらって、人気の出店を決めるのか」
主人公「1位になった出店はあそこから好きな景品がもらえるみたいですよ!」
D-1グランプリ本部には様々な賞品が並べられていた。
シン 「くだらんイベントだな」
主人公「景品はお宝に入らないんですか?」
シン 「海賊が屋台をやって景品をもらってどうする。他の場所に行くぞ」
主人公「はい・・・・あ!」
シン 「どうした?」
主人公「い、いえ!なんでもないです!」
(景品に『最新式羅針盤』があった)
(あれ・・・シンさんが欲しいって言ってたヤツだよね・・・)
シン 「ヤマトの祭り関する伝承とかはないのか・・・」
神社の方に向かうシンさんの後を追いながら、私は『最新式羅針盤』を手に入れる方法を考えていた。
夏祭り2日目。
ヤマトの祭りを気に入った船長は、お祭りが終わるまでヤマトに滞在することを決めた。
私はシンさんに『最新式羅針盤』をサプライズプレゼントするべく方法を考える。
それにはやはり出店するしかない。
シンさんは都合よく一人山に出かけてくれた。
その間に準備をしようと考えるが、さすがに一人では難しい。
誰かにお願いしようとするけれど、みんな忙しそうに船を降りていってしまった。
主人公「みんな忙しいなら仕方ないよね。1人でもできるかな・・・」
私はとりあえず街に出て、屋台の借り方を調べたり、食材を見て回ることにした。
D-1グランプリへの参加登録をしたものの・・・
受付の人に屋台を一人でやるのは難しいと言われてしまった。
主人公「準備だけでも、誰かに手伝ってもらった方が良いって言われたけど・・・」
頭を抱えながら屋台通りを歩いていると、人とぶつかってしまった。
主人公「すみません!」
ロイ 「ん?その涼やかな声は・・・○○じゃないか!」
主人公「ロイ船長!?どうしてヤマトに・・・」
ロイ 「フッ・・・そんなの・・・」
主人公&私「運命に決まってるとか、そう言う話なら結構です」
ロイ 「おいおい!さっそく冷たい反応だな!こんな遠くの地で巡り会えたというのに・・・」
ロイ 「ん?」
ロイ船長が私の顔を覗きこむ。
主人公「なんですか?」
ロイ 「○○・・・お前、何を悩んでいるんだ?」
主人公「えっ?どうしてわかったんですか!?」
ロイ 「愛するものの悩みが分からない訳ないだろう?さあ、このロイ様に相談してみるんだ!」
ロイ 「お、オレだって、たまには○○の役に立ちたいんだ!」
主人公「ロイ船長・・・」
ロイ船長の真剣な瞳に、私は頷き、
D-1グランプリに出たいこと、シリウスのみんなは忙しくて手伝ってもらえそうにないことを話した。
すると、ロイ船長がいきなり高笑いを始めた。
ロイ 「聞いて驚け、○○・・・オレの特技は料理だ!」
そういうと、近くの焼きそばの屋台に飛び込むと、キャベツを刻み、焼きそばを作った。
ロイ 「ほら、食べてみろよ、○○」
主人公「はい」
ほかほかの焼きそばを食べてみると・・・それは懐かしいヤマトの味だった。
ロイ 「とにかく、オレが料理が得意なのは分かっただろう?」
ロイ 「ロイと○○のラブラブ屋台で決まりだな!」
そんなネーミング絶対ヤダ!
主人公「その名前はちょっと・・・」
ロイ 「さあ!さっそく材料の買い出しに行くぞ!」
主人公「ちょ、ちょっと待ってください!」
ロイ船長に腕を引っ張られそうになっていると、強い視線を感じた。
主人公「シンさん・・・」
シン 「・・・お宝の情報を集めておけと言ったはずだが?なぜ、ボンクラ海賊と一緒にいるんだ」
主人公「これは、あの・・・」
(どうしよう・・・D-1グランプリに出ることは言えないし・・・)
主人公「偶然、そこで会っただけなんです!」
シン 「それで仲良く買い物か?お前も尻の軽い女だったんだな」
ロイ 「○○の尻が小さいからって、そんな言い方をするな!」
主人公「ロイ船長!そう言う意味じゃありません!」
シン 「アホらしくて付き合ってられんな」
主人公「待ってください、シンさん!」
ロイ 「お、おい!○○!ここでオレを置いていく気か!?オレ様、可愛そうだろー!?」
いつもの待遇です、仕方ありませんね( ´艸`)
背を向けて歩き出したシンさんを追いかけた。
つづく---