以下ネタバレです
ノエルと沖縄に行くことにした私。
私は以前、風子と沖縄に旅行済み。
ノエルは初めての沖縄。
千早 「なるほど、今回の旅のエスコート役は○○さんってことだね」
主人公「そう言われると頑張んなきゃですね」
ノエル「ほどほどで良いよ」
遼一 「ま、丁度良いんじゃねえの?たまには○○が主導権握って、色々教えてやるのも」
悠月 「普段はノエルから教わってばっかりなんだろうしな」
遼一 「そうそう、何がとは言わないけど」
主人公「ちょ、ちょっと二人とも何を言ってるんですか」
悠月 「だから、何がとは言ってないだろ」
遼一 「そうそう、勝手に想像して赤くなってるのはお前一人だけ」
(ま、負けた・・・)
(まあこの二人に口で勝てるとも思わないけど)
皐月 「何はともあれ、二人とも気をつけて」
ノエル「・・・だってさ、○○」
主人公「ふ、二人ともって言われたんだよ?」
(おっちょこちょいやらかすのは私の方だって、わかるけどね)
ノエル「○○」
主人公「了解、私の方が更に色々気をつけます」
ノエル「ん、分かれば良い」
(とんだ予定変更になっちゃったけど・・・楽しみだな、沖縄旅行!)
旅行当日。
沖縄へ向かうデッキから見えるのは、どこまでも続く青い空と海の絶景だ。
(てっきり飛行機で現地へ向かうと思ってたから、まさかの船旅に最初は驚いたけど)
主人公「でもゆったりしてて優雅だし、海が近くて素敵だね」
ノエル「そうだね」
主人公「初めてじゃないけど、沖縄の海を見ると興奮しちゃうなあ。ノエルもそう思わない?」
ノエル「ん」
ノエルはいつもとほぼ変わらない表情で、言葉少なげに呟いた。
けれどその視線が、目の前に広がる美しい景色に釘付けなことに気付いて私は思わず微笑む。
ノエル「なに笑ってんの?」
主人公「ノエルも沖縄旅行を楽しんでるなと思って」
ノエル「・・・よくオレのそういうの気付くよね」
主人公「ふふ、それはノエルをいつも見てますから」
ノエル「・・・」
主人公「あれっ、照れてる?」
ノエル「照れてない」
主人公「早くこのキレイな海で泳ぎたいね。私今日のために、張り切って色々買ってきちゃったんだ」
ノエル「何を?」
主人公「ワンピースとか、水着とか、あとは・・・」
わかります。
旅行に行くとなると、なぜか新しいもの買いたくなっちゃうんだよねー( ´艸`)
ノエル「なるほど、それでその大荷物ね」
主人公「た、確かにちょっと多かったかもしれないけど・・・」
ノエルが不思議そうに私を見た。
彼の色白の肌を見ていると、何だかどうしても日焼けが心配になってしまう。
ノエルは日焼け止めを塗ってないと言うので、塗ってあげることに・・・
私ももう一度塗り直し。
すると、ノエルの手が頬に伸びてきて・・・
伸ばし忘れがあったといって塗ってくれるけど、くすぐるように塗ってくれるからくすぐったい。
ノエル「はい、出来た・・・。海で泳ぐときは、またオレが塗ってあげる」
主人公「ま、またそんな意地悪な顔して!」
ノエル「なんか苛めたくなったんだから、仕方ない」
主人公「そんなキッパリ・・・」
(でもまあ、ノエルが楽しそうだし・・・これはこれで良いのかな)
船を降りた私達は、石垣の家が続く沖縄らしい通りを歩く。
ノエル「○○、あれ何?」
主人公「えっ?」
ノエル「さっきから色んな家の屋根とか門の前にある。有名なキャラクター?」
まぁ、そんな捉え方でもいいような・・・って失礼かσ(^_^;)
主人公「ああ、あれはシーサーって言うんだよ。魔よけの意味合いがあるんだって」
ノエル「魔よけ・・・」
主人公「口を開いてるのと閉じてるの、二つあるでしょ?口を開いてるシーサーが怖い顔で災難を威嚇して追っ払うんだって」
ノエル「閉じてるのは?」
主人公「幸福を逃がさないようにガッチリ口を閉じてるんだって。まあ色々説はあるらしいんだけど」
ノエル「へえ、詳しいんだね」
主人公「ネットで調べた事の受け売りなんだけどね。夕べ張り切って調べちゃった」
ノエル「・・・全体的に張り切りすぎ。荷物も多いし」
主人公「だってノエルに良いとこ見せたくて、つい」
ノエル「別に悪いとは言ってない。・・・・・ありがと」
そういって、小さく口元に笑みを浮かべたノエルが、私の荷物を持ってくれる。
主人公「悪いよ、大荷物なのは自業自得だし」
ノエル「別にいい。新しい服と水着、オレも楽しみだから」
主人公「ノエル・・・」
ノエル「○○は空いた手で、オレの手でも握っておけば?」
主人公「えっ」
ノエル「・・・嫌なら良いけど」
そんなテレ顔で言われたら、こっちまで照れちゃうよ(〃∇〃)
主人公「全然嫌じゃないよ!」
ノエル「それじゃ先にホテルにチェックインしよう。この荷物、預けないと」
今日宿泊する予定のホテルに到着。
観光シーズンも重なってロビーは人でいっぱい。
チェックイン手続きをしているノエルを待っていると、急にノエルがこちらを振り向いた。
ノエル「○○、ちょっと来て」
主人公「どうしたの?」
ノエル「ホテル側のミスで、部屋のダブルブッキングが起きたんだって」
主人公「えっ」
ホテルの部屋は満室で別のホテルを探すしか方法はない。
突然の出来事に驚いていると、ノエルがとんとんと私の肩を叩いた。
ノエル「で、同じ部屋に予約してたのがこのご夫婦だって」
ノエルに促されて横を見ると、男女の客が少し困ったように会釈してくれた。
奥さんのお腹が大きい・・
主人公「ノエル、私・・・」
ノエル「わかってる、オレもそう思ってた。オレ達が別のホテルを探そう」
主人公「そうだよね」
私とノエルはその旨をホテル側とご夫婦に伝えてその場を後にした。
その後、色々なホテルを当たるけど、空いてるホテルは見つからない。
段々と暗くなってきた空を見て肩を落とす。
ノエル「・・・そうですか、ありがとうございました」
主人公「どう?」
ノエル「駄目。ここのホテルも予約でいっぱいだって」
主人公「そっか・・・」
ノエル「ふあんそうな顔しないで。絶対泊まれるところ見つける」
主人公「ノエル・・・ありがとう」
(うん、私が不安な顔してちゃ駄目だよね。もっと頑張らないと!)
主人公「よっし!それじゃ気合を入れ直して、今夜の宿探しを・・・」
ノエル「・・・あ、シーサーだ」
主人公「え?」
ノエルの声に促されて、くるりと後ろを振り向くと・・・
おばぁ「誰がシーサーね!!」
主人公「きゃあっ!?」
ノエル「・・・違うの?すごく似てると思うんだけど」
(違うも何も人間だし!びっくりした・・・)
おばあさんは私達を見て、ニヤッと笑う。
おばぁ「ニイさん、ネエさん、宿を探してるって?それならおばぁのところに来ればいいさぁ」
主人公「えっ?お婆さんの家に?」
お婆さんが、一枚のチラシを手渡す。
ノエル「民宿『イチャリバチョーデー』・・・何語?」
おばぁ「ウチナーロさぁ。一度あったらみな兄弟!さあさ、おばぁの民宿に泊まろうねぇ」
主人公「・・・民宿かぁ。他に泊まるところないし、ここにする?」
ノエル「うん」
おばぁ「おばぁは皆のおばぁだから、そう呼ぼうねぇ」
主人公「それじゃおばぁ、よろしくお願いします」
おばぁについていくと、辿りついたのは風情のある古民家だった。
主人公「素敵!たまにはこういうのんびりした雰囲気もいいね」
ノエル「オレたち以外の客はいないのか」
おばぁ「今夜はニイさんとネエさんの二人だけさぁ。アイ、食べれぇ」
主人公「わあっ」
賑やかなおばぁが居間に運んできたのは、大量の沖縄料理。
おばぁ「アイ、ウサガミソーレ!食べなさいねぇ」
主人公「はい、頂きます!」
(一時はどうなることかとい思ったけどちゃんと泊まるところが決まって良かった)
ノエルはおばぁにゴーヤーを生で食べさせられる。
無理ーっ!!。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
例のごとく・・・・覚悟しとくようにと。
って、おばぁが無理矢理食べさせたんじゃん!
私のせいじゃないよぉー!!!
賑やか過ぎる夕食の後、お風呂をいただいてから部屋へと向かった私とノエルは思わず入り口で固まった。
(えっ!布団が一組しか敷かれてないんだけど・・・)
主人公「お、おばぁってば間違えたのかな?」
ノエル「わざとじゃない?枕元にハイビスカス散らしてるし」
主人公「や、やっぱりそっか」
(なんか安っぽいホテルみたいになってる・・・)
ノエル「オレは一緒で構わないけど、もう一組用意してもらう?」
主人公「あっ、ううん!ノエルがいいなら一緒が良いな、うん」
(でもお花まで散らされると、やけに恥ずかしい・・・)
ノエル「布団入ろう。宿探しに歩き回って、クタクタ」
主人公「あ、そうだよね」
ちょっとドキドキしながら布団い入って横になると、後ろからぎゅっと抱きしめられる。
お風呂で温まってきたせいか、全身がとても熱い。
ノエル「○○、いい匂い」
主人公「お風呂はいったばっかだから・・・ノエルも同じ匂いがするよ?」
ノエル「何かいい、こういうの」
主人公「ふふ、私もそう思う」
身体をくるりと回転させて向き合うとノエルがおもむろに私の頭を撫でる。
ゆっくりと髪を梳かれるのは心地よくて私はとろんと瞼が下がるのを感じた。
ノエル「本当は、ゴーヤーの仕返しするつもりだったけど」
だから、ゴーヤーはおばぁのせいよ?( ´艸`)
主人公「うん・・・?」
ノエル「今日はオレのせいで疲れさせたから、許してあげる」
主人公「まだ気にしてたの?大丈夫だよ。ノエルのせいじゃないし・・・楽しいおばぁとも会えたし」
ノエル「そっか」
主人公「うん」
ノエル「明日はするかもよ、ゴーヤーの仕返し」
主人公「そ、それは困る。気をつけておくよ」
ノエル「お休み、○○」
主人公「お休みなさい、ノエル・・・」
ぎゅっと抱きしめられたまま、軽い口づけを何度か交わして私達はそっと目を閉じる。
まどろみの中で、明日も楽しいことが沢山あるようにと願いながら。
つづく---