以下ネタバレです




ピンポーン

私はぼんやりと起き上がる。

時計を見ると、まだ7時を回ったとこだった。

今日は日曜。春香ちゃんと公園でたくさん話をしてから、もう6日が立っていた。

傍らで眠っている春香ちゃんは、天使みたいな可愛らしい顔で眠っている。

あの日以来、私に対する嫌がらせは健在だけれど。

それでも最初に比べたらだいぶ態度がやわらかくなった・・・気がする。

寝室のドアが開いて、千早さんが入ってくる。

リビングにお客様が見えているので、用意ができたらおいでとのこと。

私は、春香ちゃんを起こさないように身支度を整えてリビングに行く。

そこには、未来くんとノエルさんがいた。

しばらく話をしていると、春香ちゃんがやってきた。

主人公「おはよう。春香ちゃんの朝ご飯も並べるから、ちょと待ってね」

春香 「・・・ふんっ」

主人公「春香ちゃん、『ふんっ』とか言われると私、傷つくんだけど・・・」

ノエル 「○○、いじめられてるのか」

主人公「え?」

未来 「最初に春香ちゃんと会った時、○○ちゃんいじめそうって思ってたから」

主人公「う、ウソ!?」

ノエル「そう、野生のカンで・・・」

  恐るべし・・・野生のカン。(;°皿°)

春香 「春香、お姉ちゃんのこといじめたりしないですよ」

にっこりと笑う春香ちゃんを見て、思わず吹き出してしまう。

春香 「どうして笑うのですかっ!?」

主人公「春香ちゃんって、どうして私だけいじめるの?私しかいないときは話し方だって違うじゃない?」

春香 「そんなことないですもん!」

千早 「どうしたの?楽しそうだね」

主人公「あっ千早さん、実は・・・」

春香 「なんでもないですって・・・ばっ!」

ベシッ!

春香ちゃんが私の足を蹴る。

主人公「いたっ!?」

千早 「こら、春香ちゃん!」

春香 「春香が悪いんじゃないもん・・・うっ・・・」

主人公「春香ちゃん、泣き真似してもダメだよ?」

春香ちゃんはばつが悪そうに、片足をぶらぶらさせている。

ノエル「千早さんと○○に子供がいると、こんな感じなんだな」

主人公「・・・え」

ノエル「楽しそうで、いいんじゃない」

千早 「うれしいことを言ってくれるね、ノエル」

(私も、うれしいな・・・)

春香ちゃんは未来くんの手をとんとんと叩く。

春香 「今日はどこかへ行くの?」

未来 「プロレス、観に行くよ!」

未来くんはそう言って、チケットを見せる。

春香ちゃんはとたんに目をキラキラさせて、未来くんの手をとる。

春香 「本当!?春香、すごくうれしいです!きゃあ、しかもこれは伝説の・・・っ」

未来 「あははっ、本当にプロレスが好きなんだね」

春香 「うん、将来は誰にも負けない強い女になるのが夢なのっ!」

うっとりと酔いしれたように言う春香ちゃん。

  末恐ろしい・・・ (((( ;°Д°))))

主人公「あの・・・まだ、強くなるご予定ですか」

春香 「まだまだだもんっ!春香、もっと強くなるよ!!」

  あはははははっ・・・(^▽^;)

千早 「春香ちゃんはどこか○○さんに似ているね」

主人公「え、そうですか?」

ノエルさんが呆れたような表情で言う。

ノエル「あんまり強くなられると・・・男は大変」

未来 「そう?僕、こういう元気な子は可愛くて好きだけどな~」

ノエル「尻に引かれそう・・・」

千早 「ふふっ、それは大変だな。僕も気をつけなければね」

主人公「千早さん、それどういう意味ですか」

千早 「さて、朝食を・・・」

主人公「ちょっ、千早さんっ!」

いろいろと騒がしく、朝が過ぎた。


ノエルくんの車に未来くんと春香ちゃんが乗り込む。

いつもなら千早さんと一緒にいたいと駄々をこねる春香ちゃんなのに、ご機嫌で出かけて行った。

千早 「さてと。僕らも出かけようか」

主人公「はい。どこに行くんですか?」

千早 「春香ちゃんの妹さんが入院してる、病院だよ」


私達は花束と手土産を持って、病室を訪れた。

ベッドには春香ちゃんによく似た女の子が座っている。

彼女の名前は君島冬香ちゃん。

病室のには、この前春香ちゃんが勝っていたイルカのぬいぐるみが置かれている。

(あ・・・・)

主人公「冬香ちゃん、このぬいぐるみ・・・・」

冬香 「この前、お姉ちゃんがくれたの」

千早 「あ・・・それって、この前の水族館で春香ちゃんが買ったもの?」

主人公「はい」

(そっか、だからあの時2つ買ってたんだ・・・)

春香の母「ちょっと外でお話ししてもよろしいですか?」

千早 「はい」

冬香 「・・・あの」

千早 「なんだい?」

冬香 「お姉ちゃんに、早く帰って来てねって伝えてね」

千早 「ああ、伝えておくよ。またね、冬香ちゃん」

冬香 「うん、またね。お兄ちゃん」

千早さんは冬香ちゃんの頭を撫でる。

冬香ちゃんはにこにこ笑って、私達に手を振ってくれた。


病室の外でお母さんと話をする。

春香ちゃんのお母さんは、顔色が悪くやつれて見える。

春香の母「あの子も、きっと寂しかったんじゃないかと思うのですが・・・本当にすみません」

千早 「いや、多分・・・」

春香の母「え?」

千早 「いえ。ともかく、春香ちゃんのことは気になさらないでください」

春香の母「本当に、ありがとうございます。・・・よろしくお願いします」

春香ちゃんのお母さんは深々と頭を下げた。


病院を後にした私達は千早さんの家に向かっている。

主人公「春香ちゃんは、妹のことが大好きなんですね」

千早 「そうだね」

主人公「あのぬいぐるみ・・・春香ちゃん、お母さんの目を盗んで病室に来てたってことですよね」

千早さんは少しためらってから、おもむろに口を開く。

千早 「春香ちゃんの家出の理由は何だと思う?彼女のお母さんが言ったように、寂しかったからだと思うかい」

主人公「私はもっと、違う理由なんじゃないかと思います」

千早 「僕もそう思うよ」

千早 「春香ちゃんは、自分が寂しいだけだったら耐えれると思う。頑張り屋だからね」

主人公「そうですね・・・」

千早 「一緒にいられるのも、あと少しだからね。あの子にとっていい形で返してあげられるといいのだけれど」

(・・・千早さん)

主人公「千早さんのそういうところ、好きですよ」

千早 「え?」

主人公「千早さんって、やっぱりやさしいですよね」

千早 「僕も、○○さんのやさしいところが好きだけどね」

主人公「じゃあ、両想いですね」

千早 「・・・ふふっ、君は本当に面白いことを言うね」

主人公「そうですか?でも、本当に・・・春香ちゃんと一緒に、ちょっとでも楽しい思い出を作りたいですね」

千早さんがやわらかい笑顔を見せる。

千早 「残念だな。運転中じゃなかったら、君にキスをしているところだよ」

  おしーい (ノДT)

主人公「・・・もう、またそんなこと言って」


翌日。

(よし、仕事終わった!)

今夜は、千早さん、春香ちゃんと一緒に手作りご飯を食べることになっている。

いそいそと帰る用意をしていると、片山さんから飲みに誘われた。

仕事のことで相談があるというので、30分だけの約束をして出かける。

相談が終わって時計を見ると、ちょうど30分が過ぎていた。

主人公「じゃあ、そろそろ帰りますね」

私が立ち上がろうとした・・・そのとき

良樹 「△△さん」

グイッ!

(えっ!?)

片山さんに手首を掴まれる。

彼は真剣な眼差しで私を見つめている。

主人公「あ、あの・・・?」

片山さんはまっすぐに私を見て、おもむろに口を開く。

良樹 「オレ、あなたのことが好きです」

一瞬、頭が真っ白になる。

良樹 「すみません。でも、ちゃんと伝えておきたかったんです」

主人公「気持ちはうれしいです。でも・・・」

良樹 「國府田センセイとお付き合いされてるんですよね。知ってます。でも、まだわからないでしょう?」

片山さんの手に力がこもって、手首が痛む。

良樹 「オレに、チャンスを下さい」

片山さんは私の手首から手を離す。

良樹 「今はいいです。でも、絶対振り向かせて見せますから」

  ムリだよー、千早さんに勝てる人なんて、そうそういないσ(^_^;)

そう言って、片山さんはカフェを出て行った。


主人公「ただいま」

千早 「お帰り。すまないね、迎えに行けなくて」

主人公「い、いえ・・・」

千早 「○○さん?」

千早さんが私の頬に手を触れる。

千早 「顔が赤いね。カゼでもひいたの?」

(ど、どうしよう・・・なんかまともに顔が見られないよ)

主人公「本当に、大丈夫ですから」

千早 「そう?つらかったら、無理せずに言うんだよ」

春香 「あっ、パパ!鍋からお湯が・・・・」

千早 「あ、大変だ」

千早さんは慌てる様子もなく、キッチンへと戻っていった。

ふと、背中に突き刺さるような視線を感じる。

振り返ると、春香ちゃんが私を睨みつけていた。

春香 「なあに、その顔。もしかして浮気でもしちゃったワケ?」

  女のカンって奴ですか ( ´艸`)

主人公「し、してないよ!」

春香 「ったく・・・じゃあなんなのよ。千早さんを悲しませたら『パワーボム』やるから」

  えっ!?それって、二人の仲を認めてるってこと・・・だよね?

主人公「『パワーボム』ってなに?」

春香 「今すぐ仕掛けてあげようか?」

主人公「ううん、大丈夫!まぎれもなくそれはプロレス技だよね!?」

春香 「どんなプロレス技か知らないでしょ?だったら春香が身を以て教えてあげるから、覚悟してね」

主人公「いらないいらない!そういう気遣いはいらないから!!」

春香ちゃんがボキボキと手の骨を鳴らして、私に近付いてくる。

主人公「ちょっと待って春香ちゃん!」

春香 「フフフフフフ・・・」

千早 「こらこら、二人とも。そろそろご飯にするから、用意をお願い」

春香 「はぁい、パパ!」

春香ちゃんはくるりと振り向いて、千早さんの元に駆け寄る。

彼女の身代わりの早さに、私は苦笑する。

(とにかく、明日、片山さんともう一度話さなくちゃ・・・・)






選択肢

・違う理由だと思う

・気持ちはうれしい



*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:


やっぱり来たか・・片山くん

そんなことかなーとは正直思ってたけどね

そんな千早さんに勝てるわけないし!


春香ちゃんとの関係もだいぶ好転してきたし・・・

うーん、片山君が邪魔なんだけどなー