以下ネタバレです





今日は蘭子と二人、中学時代からの友人の結婚式に参列している。

純白のキレイなドレスに包まれ、ゆっくりとバージンロードを歩く友人の姿を見た途端なんだか胸にジーンときてしまった。

蘭子 「私も結婚したいなー。ねえ、○○はもう結婚とかって考えてるの?」

主人公「んー、それはそのうちしたいけど・・・今すぐって言われると現実味がないかも・・・」

(カレともまだ、付き合い始めたばかりだし・・・)

蘭子 「そんな弱気じゃダメよ!」

主人公「えっ!?」

蘭子 「いつまでも若いと思って油断してると、あっという間に行き遅れるわよ!」

主人公「そ、そういうものなのかな・・・」

  うーん・・・そういうものかもね・・・

誓いのキスを交わす新郎と新婦を見つめながら、ふと自分の未来を想像してみる。

厳かな式が終わると、教会の入り口の前が何やら騒がしくなった。

蘭子 「ほら○○、何ぼーっとしてるのよ。最後はブーケトスなんだから早く行くわよ!幸せは自分から掴みに行かないと!」

主人公「ま、待って!」

花嫁のブーケを巡り意気込む女性ゲストたちをかき分けると蘭子は最前列で花嫁にアピールをし始めた。

(蘭子すごいやる気だな。あそこまで行くの大変そうだし、私は後ろの方にいよう・・・)

花嫁 「えいっ」

蘭子 「キャー、こっちにちょうだい!」

後ろを向いた花嫁が、キレイなブーケをポン!と投げた。

女性たちが我先にと手を伸ばす。

ポンッ!

ゲスト「取ったわ・・・キャッ!」

ポンッ!

蘭子 「わ、私のところに!あっ・・・」

ポンポンと跳ねるようにして、必死に手を伸ばす女性たちに勢いよくはじかれたブーケがストン・・・と、私の胸元に落ちてきた。

主人公「あ・・・」

蘭子 「えー!」

蘭子 「○○が取っちゃったら・・・○○が結婚するまで、私がお嫁に行けなくなっちゃうじゃん。あー、私の幸せが遠のいていく・・・」

主人公「ご、ごめん・・・これ良かったら・・・」

がっかりした様子の蘭子にブーケを差し出す。

蘭子 「やだー、冗談よ。これは○○のところにやって来た幸せなんだからちゃんと幸せのおすそ分けをしてもらいなさいよ?」

蘭子 「っていうか、これを機にカレに結婚のプレッシャーでもかけちゃえば?」

主人公「いやいや」

新郎新婦をはじめ、式場にいたゲストたちに笑顔で幸運を祝福されなんだか少し照れくさいような気持ちになった。


黒狐---

主人公「そうなんです。それで偶然私がもらうことに・・・」

マスターに借りた花瓶に、生花で出来たブーケを活けながら結婚式での出来事をみんなに話した。

主人公「次はあなたの番ね・・・なんて言われて、ちょっと恥ずかしかったんですけど・・・」

拓斗 「猫に小判だろ。おまえがもらっても一生嫁に行けなそう。他の女が気の毒」

主人公「ひどいっ」

宙  「えー」

宙  「そしたら僕が○○ちゃんをお嫁さんにもらっちゃうよ。絶対幸せにしてあげるし」

流輝 「その前に、嫁に行く準備は出来てるのかよ?」

宙  「お料理とか、お裁縫とか、花嫁修業のこと?」

流輝 「まさか旦那になる相手より下手くそ・・・なんて言うことはないだろうな?」

主人公「そ、それはこれから頑張ります・・・」

流輝 「頼りない返事だな」

柳瀬さんが、わざと煽る様にニッと笑った。

健至 「そんなの結婚してから少しずつ上達したらいいだろ?なんでもバリバリこなす完璧な女より、少しぐらい不器用なくらいが可愛いんじゃないか?」

拓斗 「ケン兄、なんでこんなヤツに媚売ってんだよ」

健至 「別に?本音だけど」

拓斗 「どんくさい女とか、マジ勘弁」

ボス 「○○ちゃん、花瓶、引っ掻けたらたいへんだからこっちに置いとくね」

主人公「ありがとうございます」

マスターが、ブーケの入った花瓶をカウンターに置いてくれた。

宙  「○○ちゃんの花嫁姿か・・・なんだか色々想像しちゃうね」

ボス 「いいねぇ、きっと綺麗なんだろうな。美男美女だし」

宙  「美男って、誰の事?」

閉店後もわいわいと盛り上がるみんなの会話を聞きながらマスターの作ってくれた甘いカクテルを飲む。

主人公「おいしい」

ボス 「○○ちゃんのための、スペシャルカクテルだからね。新作で売り出そうかな」

(なんだか今日は疲れちゃったし・・・ちょっとだけ休ませてもらおうかな・・・)

カクテルを何度もおかわりしたせいか、なんだか瞼がだんだんと重くなってきた・・・)


主人公「ん・・・・」

主人公「はっ!」

ガバッ!

(や、やってしまった・・・私、昨日あのまま・・・)

慌ててまわりを見回すと、酔いつぶれて眠っているみんなの姿があった。

主人公「・・・なんだ、私だけじゃなかったんだ」

主人公「あっ・・・!」

ふと足元を見ると、カウンターに置かれていたはずの花瓶が床に転がり辺りに水がこぼれている。

しかし、そこに挿してあったはずの・・・

主人公「あ!ブーケがない!!」

宙  「ん・・・○○ちゃん、もう起きたの・・・?」

流輝 「朝から騒々しいな、何を大声出してるんだ・・・」

主人公「花瓶に挿してあったブーケが無いんです・・・!」

健至 「ふぁ・・・なんだよ、みんな起きるの早くね?って、なんだこれ!」

みんなで辺りを何となく探してみるが、どこにも見当たらない。

健至 「マスターがどこかに移動させたとか?」

ボス 「ただいまー。お!どうしたお前ら。珍しく早起きだな」

仕入れのために早朝から魚河岸に行っていたマスターが戻ってきた。

主人公「マスター、ここに置いてあったブーケを知りませんか?」

ボス 「え?今朝まであったような気もするけど・・・ごめん。気が付かなかったな」

宙  「たっくんは、僕達より先につぶれちゃったから知らなそうだし」

うさぎのシッフィちゃんのタオルケットを掛けすやすや眠る蛭川さんをみんなで眺める。

健至 「おい、こっち、裏口があいてるみたいだ」

ボス 「おかしいな、ちゃんと閉めてあったはずだけど・・・」

宙  「もしかして、泥棒とか?」

主人公「まさか、そんな・・・」

流輝 「理由は何にしろ、なくなったことは事実だ。何の気配もなく盗むなんて相当慣れたヤツかもしれないな」

宙  「取り返そうよ!じゃないと、○○ちゃんお嫁に行けなくなっちゃうよ」

健至 「よし、みんなで手分けをして探すか」



奪われたブーケ探し、誰と一緒に探しますか?


  A:拓斗

  B:健至

  C:宙

  D:流輝

  E:集



つづく---