大好きなシンさんと行きますっ!



以下ネタバレです



シンさんとフェアリータウンを見て回ることにしたけど

シンさんはお祭りには興味なし。

『妖精の粉』のほかにも珍しいお宝があるかもしれないのでそちらを探しに行くことにした。

私はやはりお祭り気になってしまいシンさんに声をかける。

主人公「シンさん、あそこの屋台、お店が全部お花で出来てますよ!」

お花で作られた屋台に思わず腕を引っ張ると、私の頭をシンさんがポコッと叩いた。

シン 「オレと一緒にくるなら、祭りのことは忘れろと言ったはずだ」

主人公「あ・・・すみません。つい・・・」

シン 「そんなに花が珍しいのか?」

主人公「最近、花を見る機会もなかったから・・・ヤマトの春はお花がいっぱい咲いて、とってもキレイなんです」

シン 「らしいな。サクラが有名なんだろう?」

主人公「はい!サクラを見ながら宴をする、お花見っていう行事もあるんです」

シン&私「船長が好きそうな話だな

主人公「フフ、そうですね。でも、さすがのフェアリータウンにもサクラは咲いてないみたい・・・」

私が周囲の木々を見回すと、シンさんが小さく息をつくのがわかった。

主人公「シンさん?」

シン 「・・・一つだけ選べ」

主人公「え?」

シン 「一つだけ好きなものを買ってやる」

主人公「シンさん・・・」

シンさんを見上げると、シンさんは私を見つめていた。

主人公「そんなに・・・」

シン 「べつに・・・お前を不憫に思ったわけじゃ・・・」

主人公「お腹すいてるように見えました?」

  ( ̄□ ̄;)

シン 「・・・」

再びシンさんの手刀が降ってくる。

主人公「い、いたっ」

シン 「ったく・・・お前に気をつかったオレがバカだった」

  ホントだよ・・・ (´□`。)

主人公「え・・・シンさん、気をつかってくれたんですか?」

シン 「故郷が恋しいのかとか・・考えてやったのに・・・」

主人公「もちろん、ヤマトのことは思い出しましたけど・・・」

主人公「シンさん、あのお店のフルーツ串が食べたいです」

笑顔でシンさんの袖をひくと、シンさんは軽くため息をついた。

シン 「わかった。買ってやる」

主人公「ありがとうございます!シンさんも一緒に食べましょうね」

シン 「お前は食い物の話になると、すぐに目を輝かせるな・・・」

半ばシンさんに呆れられながら、フルーツ串を買ってもらう。

みずみずしい味に感動していると、屋台の通りを駆けていく人影が見えた。

ロイ船長が本を片手にキョロキョロ探し物をしているよう。

もしかしたら『妖精の粉』の手がかりでももっているかもしれないので後をつけていくことにした。

ロイ船長の後をつけてくと、森が見える街はずれについた。

でも、ロイ船長の姿は見当たらない。

妖精の国を探しに森に入ったんじゃないかと思うけど確証はない。

シンさんが森の方に視線を向けた時、突然冷たい風が吹き抜けた。

主人公「!?何・・・この風・・・」

シン 「○○、こっちにこい!これは・・・自然の風じゃない!」

春の空気を消すような、吹雪にもにた風が私達を包む。

主人公「シンさん!あそこ・・・!」

シン 「あの大きな極楽鳥みたいな鳥はなんだ!?怪鳥か!?」

主人公「こ、こっちにくるみたいですよ!」

シン 「・・・っ。お前はしっかり、オレにつかまっていろ!」

突如、空に現れた怪鳥が私達目がけて降下してくる。

シン 「くっ・・・!」

主人公「怪鳥に・・・つかまった!?」

私を抱きしめているシンさんごと、怪鳥は足で捕まえると空を飛び始める。

シン 「○○!」

シン 「離すなよ!もしかしたら・・・コイツがお宝のところに案内してくれるかもしれねぇ」

主人公「シンさん・・・!」

怪鳥は高度を上げていく。

フェアリータウンが遠くなったと思うと・・・そのまま吹雪の中に入って行った。


吹雪を抜けるとシンさんが懐から銃を取だし怪鳥の足目がけて撃つ。

私達は雪原に放り出される。

私を庇うようにシンさんが雪原を滑り落ちた。

主人公「シンさん!?大丈夫ですか!?」

シン 「ああ。なんとかな。おまえこそ、ケガはないか?」

主人公「はい!シンさんが守ってくれたお蔭です。ありがとうございました!」

シン 「お前の下敷きになるのもなれた」

シン 「ここは・・・どこだ?」

周りを見回すと、雪原が広がり遠くには雪山が見える。

主人公「フェアリータウンじゃないみたいですね」

シン 「フェアリータウンは南の島だぞ?こんな雪に覆われた土地が近くにあるとは思えん」

主人公「それじゃあ・・・別世界・・・妖精の国に紛れ込んだとか?」

シン 「仕方ない・・・とりあえず、歩いてみるか」

私とシンさんは雪を踏みしめて歩いていく。

寒さに震えていると、シンさんが私を引き寄せ、上着の中に入れてくれた。

主人公「あったかい・・・」

シン 「足元に気をつけろよ。お前が転んだら、オレまで巻き添えだからな」

主人公「は、はい」

  こんな状況幸せすぎ ≧(´▽`)≦

雪原をあてもなく歩いていると、前方からよろよろと飛んでくる小さなものが見えた。

シンさんが銃を抜いて警戒したものの・・・飛んできたソレは私達の前でパタリと力尽きた。

(小さな身体に小さな羽根・・・これは・・・)

主人公「シンさん!妖精ですよ!」

シン 「妖精だと!?バカな・・・本物か・・・?」

シンさんが妖精の羽根をつまみ上げると、妖精はブルッと身体を震わせた。

ここはフェアリータウン春をつかさどる国・・・のはずだが氷の王子のせいで春が来ないと言う。

妖精 「あ、あの・・・旅のお方、私達に力を貸していただけませんか?」

シン 「何で、オレたちがお前に力を貸さなきゃなんねーんだよ」

主人公「シンさん・・・そんな言い方しなくても・・・」

妖精 「妖精の国には心がキレイな者しか入れないのです。ここにいる貴方方は・・・良い人のはずです!」

主人公「・・・シンさんの心ってキレイだったんですね」

シン 「・・・」

シンさんが無言で私のおでこを叩く。

シン 「お前たちの手伝いをすることで、オレに何かメリットがあるのか?」

妖精 「妖精の女王様がきっとお礼を用意してくれます!女王様はこの件には頭を痛めていらっしゃいますから・・・」

主人公「女王様がいるんですか?」

妖精 「はい。妖精のお城にご案内します!」

よろよろと飛ぶ妖精を時々支えながら、私とシンさんは妖精の城を目指した。

しばらく歩くと、凍り付いた花畑が目の前に広がった。

本来なら美しい花に彩られた場所。

そして進むと次第に雪に覆われた大きなお城が見えてきた。

妖精 「さあ、中へ。女王様のもとにご案内します」

大きな城門を抜けて、私達は妖精の城に入り・・・女王の間に通された。

白い大理石に囲まれた妖精の女王の間。

窓を隠す月が室内に影を落とし、燭台があちこちに灯されていた。

後ろを向いていた女王様がゆっくりとこちらを振り返る。

妖精女王「フェアリータウンでは春の祭りが催されている時期だったのですね。ようこそ、妖精の国へ」

すごくキレイな人、さすがのシンさんも目を奪われているかと思いきや、シンさんはいつもと同じ冷たい表情のままだった。

妖精女王「春の祭りに合わせ、妖精界に一組だけ特別に人間をお招きするのです。心の美しい人間たちに妖精の国を楽しんでいただきたいのですが・・・」

女王様の瞳が悲しげに伏せられる。

主人公「氷の王子のせいで春が来ないと聞いたんですけど・・・どういうことなんですか?」

妖精女王「氷の王子は隣国の雪の国の王子なのです。私は彼から季節を受け取るのが慣例なのですが・・・」

妖精 「季節の変わり目には妖精の城で春と冬を讃える宴が開かれるんです。そこで季節を交代するはずだったのに・・・」

妖精女王「この城にきた氷の王子が『春を呼ぶステッキ』を盗んでいってしまったのです・・・」

『春を呼ぶステッキ』がなければ妖精の国に春は訪れない。

そして人間界にも春はやってこない。

今は女王の力で人間界に春がやってきているが、このままでは冬に逆戻りしてしまうという。

主人公「どうして、氷の王子は『春を呼ぶステッキ』を盗んだりしたんですか?」

私の問いに女王様はゆるく首を振る。

妖精女王「わかりません・・・。これまでは宴の後、王子は季節を渡してくれていました。決して悪い人ではないのに・・・どうして今年に限って・・・」

妖精 「寒さに弱い妖精では、氷の王子に立ち向かえないのです。どうか・・・氷の王子から『春を呼ぶステッキ』を取り戻してください!」

妖精女王「私からもお願いいたします。どうか、お力を貸してください・・・」

主人公「はいっ!もちろ・・・・」

シン 「断る」

主人公「え!?」

頷いた私の言葉を遮るように、シンさんの冷たい声が響く。

主人公「シンさん、どうして・・・」

シン 「余所の世界のことまで知るか。自分らでなんとかするんだな」

妖精女王「・・・」

主人公「そんなことを言わないで、力を貸してあげましょうよ!」

シン 「フン・・・お前はとことんお人よしだな」

主人公「だって、妖精の国に春が来なかったら、人間界にも春が来ないんですよ?」

シン 「別にオレは冬のままでも構わないが?」

主人公「・・・」

主人公「私は春が来てほしいです・・・」

シン 「お前のぼんやりした性格には春が似合ってるな」

主人公「ぼんやりって・・春を待ってる人はたくさんいるんですよ!」

妖精女王「一晩だけ・・・考えて頂けませんか?それでも無理だと仰るのなら・・・諦めます」

主人公「は、はい!そうさせてください!」

シン 「○○、おまえ、勝手に・・・」

主人公「一晩、妖精の国に泊まるのもいいじゃないですか。とにかく、今夜はお城に泊まりましょう!」

シン 「やれやれ・・・」

呆れたようにシンさんがため息をついた。

こうして私達は妖精の城に泊まることになった。

部屋に通されてシンさんは腕を組んだままベッドに腰掛けている。

主人公「シンさん・・・妖精の国を・・・救ってあげることはできませんか?」

シン 「・・・」

シンさんは私を無言で見つめると、立ち上がった。

私を壁際に追い詰める。

主人公「シンさん・・・?」

シン 「妖精の国はどうでもいいが、おまえがどうしてもって言うなら・・・きいてやってもいい」

主人公「本当ですか!?」

シン 「ああ。だが、ただってワケにはいかねーな」

主人公「え・・・?」

シン 「オレをそれなりに楽しませたら、言うことを聞いてやるよ」

主人公「!」

シンさんが耳元で囁いたかと思うと、視界が布で覆われた。

主人公「シ、シンさん!?これって・・・目隠し!?」

シン 「クク・・なかなかいい格好じゃないか。こっちも縛ってやろうか?」

  ちょっとロイ船長とキャラかぶってます・・・(^_^;)

私の手首をシンさんの指がすっとなでた。

主人公「え、遠慮しておきます!」

シン 「その割には本気で抵抗しないじゃないか」

主人公「そ、それは・・・」

シン 「本当は縛って欲しいんだろう・・・?正直に言えよ」

シンさんの唇が首筋に触れて、私は飛び上がる。

シン 「おまえ・・・反応でかすぎ」

主人公「だ、だってっ・・・見えないから、びっくりしちゃってっ」

シン 「やれやれ・・・やっぱりお前はガキだな」

軽くため息をつくと、シンさんは目隠しを取ってくれた。

主人公「シンさん・・・?もういいんですか?」

シン 「何だ?本当はもっと期待してたのか?」

  はいっ! 

主人公「そ、そんなんじゃありません!」

シン 「・・・氷の王子とやらから、『春を呼ぶステッキ』を取り戻してやるよ」

主人公「本当ですか!?」

シン 「ああ。冬が続いて、寒い寒いってお前にくっつかれても、うっとおしいからな」

主人公「そんないい方しなくても・・・」

シン 「まあ・・・オレも花が咲いてのんきに喜んでいるお前を見るのは嫌いじゃない」

シンさんが私の頭をぽんぽんっとなでた。

シン 「明日、雪の国に乗り込むぞ」

主人公「はい!」

(シンさん・・・やっぱり優しい人だよね・・・)

明日に備えて、その晩は春の温もりに包まれて・・・早めに眠りについた。


つづく---