以下ネタバレです




(誰なの、この人・・・!)

?? 「こんばんわ」

声をかけてきたのは女の子の縦笛を盗んでいる泥棒だった。

同業者じゃないかとまで言われてしまう。

泥棒が手にしてるものが目に入る。

泥棒 「これは、さっき学校の中で偶然見つけたんだよ。なんか、わけのわからないことが書いてある紙が入ってたんだけど・・・」

(やっぱり、マスターの封筒だ!)

泥棒 「コレが欲しいの?」

主人公「え・・ええ、まぁ・・・」

泥棒 「欲しいんだったら、その代わりにさ・・・」

主人公「え?なにを・・・!」

泥棒が、ゆっくりと近づいてくる。

主人公「や、やだ!来ないでっ!!」

主人公「健至!!」

健至 「○○っ!!」

バキッ!!

泥棒 「あいた!!」

主人公「えっ・・・」

健至 「○○、大丈夫か!?」

主人公「健至!」

健至 「てめぇ、今コイツになにしやがった!」

健至が泥棒の胸ぐらを掴む。

健至 「○○に何しやがったって聞いてんだ!」

主人公「健至!なにもされてないから!大丈夫だから!」

慌てて健至の腕を引っ張る。

健至 「離せよ!もう一発殴んねーと気がすまねぇ!」

主人公「ダ、ダメッ!それ以上は・・・・!」

(この人が危ない!!)

主人公「本当になにもなかったから!ね!?」

健至 「・・・ホントに?」

主人公「うん」

健至 「・・・わかった」

健至はゆっくりと手を離した。

健至 「で、こいつは誰だ?」

泥棒で、女の子の縦笛を盗んでることを説明。

マスターの手紙を持っていることも・・・

健至は泥棒から封筒を取り上げ、泥棒はその場から逃げて行った。

健至 「もう大丈夫だ」

ぎゅうっ、と思い切り抱きしめられる。

健至 「一人にして悪い!さっき、誰かの気配がしてたのに・・・オレ、どっかで大丈夫だろって思ってた・・・」

健至 「流輝の言う通り、やっぱ抜けてるな」

主人公「健至・・・」

(さっきの健至、すごくこわかった・・・あんなに怒った健至を見たのって初めてかも・・・)

健至 「怖い思いさせて・・・ごめんな?」

主人公「健至・・」

健至 「ん?」

主人公「助けてくれて、ありがとう・・・」

健至 「ああ・・」

抱き締める力が強くなる。

(・・・もしかして、健至、震えてる?こんなに真剣な姿、初めて・・・全部私のため・・・なんだよね。嬉しい・・・)

泥棒が持っていた封筒とは別の封筒を健至が見つけていた。

中を見てみると『体育館へ行け』

二人で離れないように体育館へ行く。

すると体育館の天井から箱が一つぶら下がっていた。

主人公「あれ・・・どう見てもお宝だよね?」

健至 「ああ・・・なんてわかりやすい。オレ、ちょっと取ってくるわ」

主人公「え、でも高いよ?」

健至 「ばーか。オレを誰だと思ってるわけ?」

健至は、お宝近くに垂れ下がっていたロープを、いとも簡単に登り始める。

(すごい・・・!さすが現役消防士!)

健至 「よっ・・・と。○○ー!ちょっと手伝ってくれ!」

主人公「なにすればいいのー?」

健至 「この箱落とすから!受け取ってくれ!」

主人公「え?」

健至 「いくぞー!」

主人公「わあっ!」

ドサッ!

主人公「・・・・・ギ、ギリギリ・・・」

健至 「ナイスキャッチ!さっきのキャッチボールが効いたかな?」

主人公「もう、いきなりなにするの!」

健至 「ハハッ、悪ぃ悪ぃ。今降りるー!」

ひょいひょいと健至が降りてきた。

健至が早速お宝の確認・・・

箱を開けた健至の手が止まり・・・すぐに閉じた。

主人公「え、なんで閉じちゃうの?見せてよ」

健至 「ダッ、ダメだ!絶対にダメッ!!」

主人公「どうして?」

健至 「とにかくダメなんだっ!!」

主人公「えー、気になるじゃん!ちょっと見せてよ」

健至 「や、やめろ!ほんとダメだからっ・・・・!」

主人公「なによー。行く前は『お前にだったら見られてもいい』って言ってたくせに」

健至 「あ、あれは・・・」

主人公「あっ!さっきの変態泥棒!」

健至 「なに!?どこだ!」

主人公「えいっ!」

健至 「あっ!」

健至から箱を取り上げた。

主人公「では、あけまーす」

健至 「あああああ!!」

健至の絶叫と共に、蓋を開けると・・・

主人公「・・・・・・・・・・これって・・・・」

健至 「あ、ちゃー・・・」

中には、古いエロ本が入っていた。

健至 「あーもー、よりによってこれかよー・・・・・」

主人公「これが、健至の『恥ずかしいもの』?」

健至 「・・・今、ものすごい勢いで思い出した。・・・・・それ、昔オレが拓斗から借りてたのだわ」

主人公&私「・・・小学生が、エロ本

健至 「女子にはバレないように・・・裏でこっそり回し読みしてたんだよ。オレたち男子は」

主人公「・・・・・・へー」

健至 「こう、順番を決めてさ。おふくろにばれないように上手く隠して・・・」

健至 「って、なに話してんだ、オレ」

主人公&私「ほうほう、そんな同盟が

健至 「同盟ってなぁ・・まぁ、似たようなモンだけど」

中身をパラパラとめくる。

健至 「ちょっ、女が平気でそういうの見るなよ!」

主人公「えーっ、健至ってこういうのが好きなの?・・・なんか、私とタイプ違うね」

健至 「バカ!子供の頃のハナシだよ!」

主人公「ふぅん・・・こういうのが好みなんだ・・・」

健至 「だから・・・!」

主人公「実は私もさ、ホントはもっと線の細い人がタイプなんだよねー」

健至 「えっ・・・」

主人公「うそ。うそだって。やだ健至、落ち込まないで」

健至 「・・・おう」

主人公「でも、そっかー。健至もやっぱり男の子なんだねぇ」

健至 「なんだよその目は」

主人公「べつにー?」

健至 「ったく・・・いい加減にしろよ!」

主人公「きゃっ・・・」

ぐいっ

思い切り腕を引かれ、強引に抱きしめられた。

健至 「・・・・当たり前だろ。オレだって男だぞ

主人公「けんっ・・・」

健至 「こうやって抱きしめたいし・・・女に・・・ましてや、本気で好きな女に触れたいって思うのは当然だろ?

健至に顎をも持たれ、ぐいっと上を向かせられる。

主人公「な、なんか今日の健至、ちょっと強引だよ・・・

健至 「煽ったお前が悪い

主人公「そんなつもりじゃ・・・」

二人の距離が近くなる。

そして、唇まであと残り1cmとなった、その時・・・

ガララッ!

流輝 「おーい、お宝見つかったか?」

健至 「うわっ!」

主人公「きゃあっ!」

慌てて身を離した。

みんな自分のお宝を見つけてやって来たのだ。

  もうちょっとだったのにー 邪魔が入ったわ( ´艸`)

健至 「そうだ・・拓斗!」

拓斗 「え?」

健至 「悪い、借りパクしてたわ」

そう言って、エロ本を渡す。

拓斗 「あ?なにを・・・って、これ・・・!」

宙  「え、なになに?ああっ、これって!」

健至 「懐かしいだろ?これが、オレのお宝だったんだ」

拓斗 「こんなのまだあったのかよ・・・」

宙  「ていうか、ボスは一体どこから手に入れてきたのさ」

拓斗 「帰ったら問い詰めないとな・・・オレたちのお宝も含めて」

(あれ?エロ本を回し読みしてた同盟って、もしかして・・・)

流輝 「健至」

健至 「うわっ!」

突然、柳瀬さんが健至の頭をぽんぽんと優しく叩いた。

健至 「いきなり何するんだよ!」

流輝 「はは、なんか昔を思い出してな」

健至 「は?なんだよ気持ち悪ぃ」

流輝 「ひっでぇ。ったく、昔の健至はあんなに可愛かったのになぁ・・・」

健至 「はぁ?」

流輝 「△△、知ってるか?コイツ、昔、野球部の試合にボロ負けして、オレに泣きついたんだぜ?」

主人公「えっ・・・」

健至 「流輝!」

流輝 「びーびー泣いてさぁ。すっげー可愛かったなぁ」

健至 「やめろって!」

宙  「え?なに、リキくんとケン兄の間にそんなことがあったの?」

拓斗 「それは興味深いな・・・」

流輝 「よーし、よし。帰ったら、酒のつまみにでも話してやる」

宙  「やったね!たっのしみ~!」

健至 「流輝!あとで覚えてろよ!!」

(ああ・・・健至の大切な思い出が・・・・でも・・・なんか羨ましいな。男の子の友情って)

主人公「・・・あ、柳瀬さんも、あの本を回し読みしてたんですか?」

流輝 「オレ?まぁ、そうだな」

主人公「なるほど」

流輝 「なにが『なるほど』なんだ?」

主人公「あ、いえ」

(同盟って、ブラックフォックスのみんなだったのね。うーん、光景が目に浮かぶなぁ)

流輝 「よーし、そろそろ戻るぞ。今日はボスのおごりだ

宙  「やった!

拓斗 「当然だな

そうして、柳瀬さんが体育館の扉を開ける。瞬間・・・

健至 「○○」

主人公「えっ?」

健至の顔が近づいてきて、キスをされた。

主人公「けっ・・・健至!」

健至 「大丈夫だよ。みんなあっち向いてるし」

主人公「だからって・・・」

健至 「なぁ、さっきはあいつらに邪魔されたし・・・続きはこの後二人きりで・・・な?」

主人公「・・・でも、みんなと黒狐に戻るんじゃないの?」

健至 「じゃ、オレんち来る?」

主人公「健至・・・」

宙  「あれ?ケン兄と○○ちゃん、何してるの?」

拓斗 「早くしろよ・・・ったく」

主人公「あ・・・はーい!」

健至 「なんだよ・・・結局、邪魔が入るのかよ・・・」

ガクッと健至が項垂れる。

主人公「・・・健至」

健至 「えっ」

今度は私から健至にキスをした。

健至 「・・・○○!」

主人公「さっきのお返し、してみた。大丈夫。みんなあっち向いてるし」

健至 「お前なぁ・・・」

流輝 「おい!いい加減置いていくぞ!」

健至 「あっ、悪ぃ!」

主人公「今行きます!」

二人手を繋いで走っていく。

少しだけ顔を出した朝日が、私達を明るく照らしていた。




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ふふっ、かわいいー≧(´▽`)≦

甘さについては・・・おいっって感じもしますが、
なんかほのぼのするネ。