年下のカレ・・・未来くんです
以下完全ネタバレです
主人公「もしかして、影山さんからですか」
編集長「ああ。ちょっと急いでいたみたいだから、今すぐ行ってくれるか?」
主人公「わかりました」
未来くんと恋人になって、初めてのバレンタインデー。
イベント好きな未来くんがなにも言ってこなかったから、どうしたんだろうとは思っていたけど・・・。
急に呼び出されるかもしれないと思って、一応チョコは持ってきていた。
(なんで呼びされたのかわからないけど・・・未来くんと会えるのは楽しみだな)
待ち合わせ場所に向かっていると、見知らぬ男性が声をかけてきた。
男 「すみません、アンケートをおこなっているんですが」
主人公「あ、ごめんなさい。ちょっと急いでいるので」
男性から逃れようと、私は足早に歩く。
男 「待ってください。アンケートのお礼に、プレゼントもご用意しているんですよ」
主人公「いえ、あの、本当に・・・仕事で急いでいるので結構です」
男 「あ、バックのヒモが切れていますよ」
主人公「えっ?」
言われて気を取られた瞬間、私のバックの中からラッピングされたチョコを盗まれる。
(え!?私のチョコ!)
男 「これはいただいていくぜ!我々が美味しくいただいてやる!」
主人公「ちょっ・・・チョコ返してっ!」
男は踵を返し、目にもとまらぬ速さで走り去ってしまった。
後に残された私は呆然と男の後姿を見つめる。
(な・・・何、このいきなりな展開・・・)
(もうすぐ待ち合わせ時間なのに、追ってたら間に合わない)
(せっかくチョコ作ってきたんだけどな・・・。未来くんには事情を話して、チョコは改めて渡そう・・・)
泣きそうになるのをぐっとこらえて、
私は近くのデパートでチョコレートを買ってから待ちあわせ場所へと向かった。
待ち合わせ場所に着くと、私に気づいた未来くんが手を振ってくれた。
未来 「○○ちゃん!」
主人公「未来くん、お待たせしちゃった?」
未来 「ううん、○○ちゃんを待たせたくなかったから、先に来てたんだ」
主人公「ありがと」
未来 「いえいえ!」
主人公「ところで未来くん、今日はどうして私を呼んでくれたの?なんのお仕事?」
未来 「だって、今日はバレンタインでしょ?」
主人公「・・・うん?」
未来 「せっかくのバレンタインに、○○ちゃんと会えないなんて拷問だよ」
未来 「というわけで、今日は僕とバレンタインデートを楽しむのが、○○ちゃんのお仕事」
主人公「え?でも、今日は取材の予定は?」
未来 「全部それは○○ちゃんに会うための口実」
未来 「今日くらいはワガママ言ってもいいでしょ?」
未来くんがいたずらっぽく私に言う。
(ウ、ウソって・・・取材どうしよう・・・。でも、もうどうしようもないし・・・)
選択肢
A:一緒にいよう
B:楽しい時間にしようね
C:こんなやり方ダメだよ
主人公「・・・もう一緒に遊んじゃおっか」
素直に言うと、未来くんがうれしそうに笑った。
未来 「そうでしょ?」
未来 「・・・なんて。本当は僕のワガママなんだけど」
未来 「ゴメンね。我慢できなかったんだ」
かわいい・・・(≧▽≦)
(未来くん・・・・)
(今日仕事しなかったぶんなら、明日以降で調整できるし・・・)
主人公「いいよ。今日くらい、一緒にいよ」
未来 「本当!?うれしい」
未来くんが私をぎゅっと抱きしめてくれる。
(あ・・・でも、そう言えば作ったチョコが盗まれちゃったんだった)
主人公「あのね、未来くん」
未来 「なあに?」
主人公「手作りチョコを本当は作ってきたんだけど・・・さっき、盗まれちゃって」
主人公「一応、代わりのチョコを用意してきたんだけど・・・」
未来 「え、何それ?」
(あ、あれ・・・?なんだか、手作りチョコが用意できなかった人の言い訳みたい)
考えてみれば、バレンタインデーに全然知らない人からチョコを盗まれるって。
自分でも信じられないくらい、あり得ない事なんだけど。
主人公「あの・・・なんだか冗談みたいな話なんだけど、本当に、さっきあったことなの」
未来 「○○ちゃん、どんな人にとられたの?」
未来くんが真剣な表情で私に聞いてくる。
主人公「未来くん、信じてくれるの?」
未来 「当たり前でしょ!○○ちゃんが僕にこんな嘘つくはずないし」
主人公「未来くん・・・」
胸がじんわりとして、私は未来くんの手を取る。
主人公「未来くん、ありがとう・・・」
未来 「ううん!○○ちゃんのチョコは絶対取り戻すから」
主人公「うん・・・えっ!?」
(取り戻すって・・・今から!?)
主人公「いいよ、未来くん!チョコくらいまた作ればいいから」
主人公「それに見つけ出すのはほとんど不可能なんじゃ・・・」
未来 「ダメ!○○ちゃんが心をこめて僕に作ってくれたチョコだよ!?」
未来 「それを他のヤツに食べられちゃうなんて、僕は絶対イヤだからね」
未来 「っていうか僕のチョコを奪うなんて犯人もいい度胸してるよね」
主人公「えっと・・・でもデートは」
未来 「至急速やかに取り返してから、デートをしっかり楽しみたいと思います!」
主人公「未来くん、ちょっと!本気なの?」
未来 「もちろん本気だよ!それで、犯人はどんなヤツだったの?」
主人公「えっと・・・20代後半くらいで、メガネをかけてて、背丈は170センチくらいだった」
未来 「どんな服装?」
主人公「服は・・・」
未来くんに尋ねられたことに、覚えている範囲で答えていく。
ひと通り話し終えて、未来くんは大きく頷いた。
未来 「被害者、○○ちゃんだけじゃないのかも」
主人公「え?」
未来 「だって、○○ちゃんの知り合いじゃないんでしょ?」
主人公「うん」
未来 「デパートのチョコ売り場に行って聞き込みしてみようか」
主人公「え?どうして・・・」
未来 「だって、○○ちゃんと同じように買いに来る人がいるかもしれないでしょ」
未来 「同じような被害者がいる可能性は高いし」
未来 「○○ちゃんのチョコは、僕が絶対取り返すからねっ!」
未来くんは目をキラキラ輝かせながら、拳をにぎりしめて言った。
(まさかこんなことになるなんて・・・!)
未来くんはチョコを選んでいる女の子たちに聞き込みをはじめていた。
女の子たちは、未来くんを見て頬を赤らめながら答えている。
(ちょっと待って。未来くん、普段一緒にいるからきにしてなかったけど、有名人なんだった・・・)
主人公「あっ、あの・・・」
未来くんを呼ぼうとしたそのとき。
女の子A「キャーッ!もしかして影山未来くん!?」
女の子B「カッコいいーっ」
その叫び声につられて、周囲がざわめき始める。
(しまった、遅かった!)
あっという間に未来くんの周囲に女の子が群がりはじめる。
可愛い女の子たちに囲まれて、未来くんはにこやかに対応している。
(未来くんって誰にでもやさしいし、モテるからなぁ・・・)
未来くんが女の子たちに手を振って、私のところへ戻ってきた。
未来 「ゴメンゴメン。このまま、一旦ここを離れよっか。みんなにバレちゃった」
主人公「・・・うん」
未来 「あれ、もしかしてヤキモチ焼いてる?」
主人公「えっ」
(なに、私バレバレだった!?)
主人公「そんなこと、ないよ?」
未来 「そう?」
未来 「・・・でも、僕は○○ちゃん以外のチョコは受け取らないよ?」
なんだか、心を見透かされてるみたい。
未来くんの言葉を聞いても喜んでいないふりをして、できるだけ普通に言う。
主人公「・・・そう」
未来 「うん、そうだよ」
(くやしいけど、ちょっとうれしいかも・・・)
そこは素直に言おうよ~!!ヤキモチ焼いてるってさ(ノДT)
デパートを出ると、未来くんがさっき集めてきた情報を話し始めた。
未来 「やっぱり他に何人も盗まれてるみたいだね」
主人公「そうなの!?でも、犯人はチョコなんて盗んでどうするつもりなんだろう」
未来 「どうしてかはわかんないけど、今回は本気で怒ってるから、絶対つかまえるよっ!」
未来 「せっかくのバレンタインを台無しにするなんて、許せないからね」
主人公「未来くん・・・」
未来くんは携帯電話を出して、ひとつため息を吐いた。
主人公「どうかしたの?」
未来 「うん・・・あいつにだけは頼りたくなかったんだけど」
主人公「あいつ?」
未来 「うん。この街の情報やでね、多分今回の件も彼に頼めばすぐ情報集まるんだけど・・・」
主人公「そうなの?じゃあ、その人に頼んだらすぐ・・・」
未来 「なんだけど、できれば頼みたくないなぁ・・・」
しばらく携帯電話を見つめていたけれど、未来くんは電話をかけはじめた。
(未来くん、どうしてそんなに嫌がってるんだろう・・・?こんな顔する未来くん初めて見たな・・・)
未来 「うん。この近くにいるみたいだから、会いに行くね」
未来 「あの・・・○○ちゃん、ここにいる?」
主人公「え?どうして?」
未来 「いや、なんとなく・・・。やっぱり一緒に行こう」
なぜだか歯切れの悪い未来くん。
(一体なんなんだろう?)
私たちは情報やが指定した場所までやって来た。
男が手をあげて、未来くんに挨拶する。
情報屋「久々だね、影山。最近顔見せなかったじゃないか?」
未来 「うん。早速なんだけど、情報がほしいんだ」
情報屋「ああそう?その前に、麗しいお隣のお嬢さんはどちら様?」
情報屋から視線を向けられて、私はぺこりと頭を下げる。
主人公「あ、あの私は・・・」
未来 「名乗る必要なんてないからねっ!」
主人公「え?いいの?」
情報屋「なんだい、つれないな。僕はこの街のことなら何でも知っている情報屋さ」
情報屋「お目にかかれて光栄だな」
情報屋「キミみたいに可愛い女性に初めて出逢えたよ」
情報屋「ここでキミと逢えたことも、きっと運命の赤い糸のイタズラだね」
情報屋「どうだろう、この街で一番美味しいフレンチのお店へ今から行かないかい?」
情報屋「ああ、未来との用を済ませてからでも構わないよ」
情報屋の口からは、途切れることなく言葉が流れ出る。
なかば呆気にとられながら、私は情報屋を見つめていた。
ハッとして未来くんのほうを見ると、未来くんが不機嫌なオーラを全身から発している。
(このままじゃ、未来くんが怒り出しちゃう・・・)
選択肢
A:情報を聞き出す
B:うるさいですと言ってみる
C:ハリセンで叩く
↑ ハリセンって・・・どこにあるの?あら・・・近くのテーブルに置いてあった
叩いたら逆に気に入られちゃった・・・(_ _。
ちょっと迷惑だわ
主人公「あ、あの。情報屋さん」
情報屋「なんだい?ああ、レストランの予約なら僕がしておくからね」
主人公「いえ。実は、今日チョコを盗まれたんですけど・・・その犯人を捜していて」
情報屋「なんだい、そのことが聞きたかったのかい?早く言ってくれたらよかったのに」
(だって!私がしゃべるスキなんてなかったよ!?)
言いたいのをぐっと押さえて、私はにっこりと微笑む。
情報屋「それって、チョコがもらえない男たちが結成したバレンタイン窃盗団のことだよね?」
(え!?チョコを盗んでるのってそういう理由だったの!?)
未来 「・・・うん、多分それ」
情報屋「だったら、二丁目の交差点にあるインターネットカフェに潜伏してるぜ」
情報屋「カフェ内のどこにいるかまではわかんねぇけど」
未来 「そこまでわかれば充分だよ。ありがとう」
未来 「・・・それと!」
ぐいっ!
未来くんは私の肩を抱き寄せる。
未来 「彼女は僕のだから!これ以上彼女を口説いたら本気で怒るからね」
情報屋「えっ、影山、彼女作ったの?本気で!?」
未来 「本気に決まってるでしょ!」
情報屋「へえ・・・それは、すごいな。逆に彼女に興味が・・・」
未来 「ねえ。もし彼女に変なコト言ったら・・・僕、なにするかわかんないかも」
未来 「さすがに僕を敵に回したくないでしょ」
情報屋「わかった、わかったから!悪ぃ悪ぃ。お幸せにな~」
未来 「じゃあねっ!○○ちゃん。行こっ」
未来くんは私の手を引いて、踵を返す。
(本当に、未来くん・・・私のことを好きでいてくれるんだなぁ)
華奢な未来くんの背中を見ながら、胸がじわりとあたたかくなった。
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何そのバレンタイン窃盗団って・・・
モテない男の集まりってことだよね?
ホントにあったら嫌な集団だわ・・・(x_x;)
やっぱり未来くんって年下なのに・・・頼りがいがあって、いい男:*:・( ̄∀ ̄)・:*: