以下ネタばれです










選択肢

・千早センセイを庇う

・一緒に乗り越えたらいい






メイン通から外れた路地裏で、私達はお互いを睨みつけるように見つめていた。

千早 「・・・今回の騒動。加賀さんに何か言ったのはキミだね?」

堀北さんはぱぁっとまばゆい笑顔を見せた。  

ナナ 「千早センセイ、私のこと気にしてくれたの!?」

千早 「とぼけないで」

ナナ 「とぼけているのは千早センセイのほうじゃない。私のことをブサイクじゃないって言ってくれたのは、あなただけだったんだよ」

千早 「・・・僕は、そんな深い意味をもってキミに言ったんじゃないんだよ」

ナナ 「だって!言ってくれたじゃない。みんな、私のことをブサイクだって言ってたのに、そんなことないって・・・」

千早 「そうだよ。人をうわべで見るのは好きじゃないから」

ナナ 「だったら、私のことだって分かってくれるでしょう?旦那だって私の整形前の写真を見て、こんな過去があるなら結婚前に言えって・・・すごく怒って・・・」

(堀北さん、整形してたの・・・!?)

千早 「キミこそ、誰だっていいんだよ。僕がキミをわかってあげる、と言えば満足なの?」

ナナ 「だって・・・優しくしてくれたじゃない!」

  千早センセイが誰にでも優しいから気をつけろって言ったのは誰?

彼女は、ぶつぶつと何かを呟いている。

ナナ 「千早センセイ、どうして私のものになってくれないの」

  完全に危ない人・・・

私の耳に届いたのは、そんな言葉だった。

バックから何かを取り出した彼女の手に、光るものがある。

(ナイフ・・・!?)

主人公「千早センセイッ・・・!」

私は千早センセイの前に飛び出した。

千早 「○○さん・・・!?」

何も考えられず、目をつぶった。

一瞬の沈黙。

いつまで経っても、ナイフが突き刺さったという感触はない。

(あ、あれ?)そっと目を開く。

見慣れた背中が見える。

(え・・・)

主人公「ち、はや・・・センセイ?」

千早センセイがその場に倒れる。彼は倒れたまま身動きしない。

主人公「・・・うそでしょ・・・・?千早センセイ!?しっかりしてくださいっ・・・」

ナナ 「あ・・・」

呆然としている堀北さんを睨みつけて私は叫んだ。

主人公「あなたがどんな過去を持っているかなんて、私は知らない。でもこんなこと・・・。自分だけよければいいの?千早センセイのことはどうだっていいの?」

堀北さんは青ざめた表情で、ナイフを落として逃げ出した。

(ど、どうしよう・・・)

救急車を呼ぼうと思うが、言葉が分からなくて、泣き出しそうになる。

千早 「堀北さん、行った?」

主人公「堀北さんは逃げちゃいましたけど、千早センセイが・・・」

千早センセイの目がぱちりと見開かれた。

主人公「ちっ、千早センセイ!」

千早 「○○さん、ドレスが汚れちゃったね。ケガはない?」

何事もなかったように起き上がる。

主人公「それは、こっちのセリフです!千早センセイ、ケガは・・・!?」

千早センセイはシャツの下をめくってプロテクターをみせた。

  遼一~!!役立ったよ~(>_<)よかった~

倒れた振りをしていたのは堀北さんには効果的だと思ったから・・・。

主人公「・・・わ、私はすごく心配しました・・・・」

じわりと涙が浮かんだ。

(こ、こわかった・・・。死んじゃうんじゃないかと思ったよ・・・)

私が泣いていると、涙をそっとぬぐってくれた。

千早 「本当にごめん」

主人公「生きててくれたから、許します」

千早 「死んでたら許してもらえなかったの?

主人公「死んでたら、絶対ゆるしません!」

千早 「それは、怖いな」

自分の手が震えていることに気がついて、私は千早センセイに抱きついた。

(私が堀北さんに首を締められた後、千早センセイが震えていたのはこういう気持ちだったからなのかな)

とんとんと背中をなでられて、私はほっとして息を吐いた。

千早 「ねぇ、○○さん。ちょっと寄り道していいかな?」

主人公「え・・・?」


ソウル中心部に位置する広場。私達は手をつなぎながら川のほとりを歩く。

黙り込んでいる千早センセイを見ると、遠い目をして川の流れを見つめていた。

主人公「千早センセイ?」

千早 「・・・あ、ゴメン。ぼうっとしていた」

主人公「もしかして、まだ痛いですか?さっきの・・・」

千早 「たいしたことないよ」

  やっぱりプロテクターしてても多少は痛いんだ(ノ_・。)

主人公「・・・本当に?」

千早 「本当。キミにはウソはつかないよ。考え事をしてただけ」

主人公「どんな考え事ですか・・・?」

千早 「・・・○○さんにとって、僕は『よくないもの』なんじゃないかと思ってね。これからだって、僕を恨んだ誰かが襲ってくるかもしれないでしょう。キミを巻き込むのだけは・・・」

千早センセイは片手で頭を包んだ。

千早 「僕から離れたほうが、キミにとって幸せかもしれない」

私は立ち止まった。

千早センセイが振り返って、私を見る。

主人公「どうしてそんなこと言うんですか・・・?」

なんだか泣きそうになりながら言った。

主人公「そんなの、一緒に乗り越えたらいいじゃないですか」

千早センセイは一瞬驚いたような表情で私を見た。それから、彼は肩を震わせはじめた。

千早 「くく・・・」

(まっ・・・またこんなところで笑い始めたよ、この人はッ・・・!)

主人公「どうして笑うんですか!私の決死の覚悟をッ」

千早 「○○さんの考え方って、すごくシンプルでいいね」

主人公「難しいこと、考えられないので・・・」

彼は私の顎をくいと持ち上げてキスをした。

舌がからまって、さっき飲んだワインの味がする。  (///∇//)

主人公「・・・っ」

千早 「・・・ワインの味」

彼の笑顔が儚く見えて、私は胸騒ぎを覚えた。

(大丈夫だよね・・・?この関係を続けていけるなら、それだけで十分なのに)

千早 「そろそろ帰ろうか」

主人公「・・・はい」

2人寄り添って、優しく灯る光の中を歩いた。




これでナナはいなくなったけど・・・

あと2日・・

今回は大丈夫だよね?