「いったん切りすてて眠りこんでしまった古参党員の再活性化を促して活路を拓く(党の力量を回復する)ことを目論んでいる」と先に指摘したとおり、志位委員長は8中総で、“左派”古参党員の心をくすぐる「革命政党」というキーワードを打ちだした。報告では、"力を持っている人を探す"ことも提起されている。この方針はどれだけ機能するだろうか?
その成否は、(1)志位委員長柔軟路線の下で活動してきた党員たちが"左"旋回についていけるのかどうか、(2)古参党員たちが指導部の方向転換を歓迎したとしても指導部の思惑どおりに動くのかどうか(あるいは高齢の古参党員たちにどれだけの力量=体力・気力が残っているのか)、(3)柔軟路線下の若い党員たちと高齢の古参党員たちの世代間ギャップがうまく埋められるのかどうかにかかっている。
「革命政党として統一と団結をいっそう強める」と威勢よく言ったはいいが、除名騒動からの延長では強権的印象をもたらさずをえず、現場の真ん中世代以下にとまどいをもたらすだろうことは想像にかたくない。「革命政党」であることを強調するよりも、新自由主義経済で取り残された層により添う党だということを強調すべきではなかったのか。そのような党に求められるのは、一枚岩の「統一」と鉄の規律による「団結」ではなく、内部に多様性のある「統一」と民主主義に基づいた「団結」なのだ。