神谷貴行氏が日本共産党を除籍・解雇されたことをXで公表、続いて福岡県委員会のホームページに「神谷貴行氏の除籍と解雇について」が掲載されたので簡単にコメントしておきたい。
 この文書の核心部分は以下の部分であろう。
 

県委員会総会での討論の内容を、それぞれの県委員が個人の判断で公開することを認めれば、総会での自由な討論を阻害することにもなります。県委員会総会の内容を公開する場合は、県常任委員会の責任で発表すべきことがらです。

 

 都道府県委員会総会レベルの会議の内容を個人の発言が特定されない範囲でSNSで紹介することが「自由な討論を阻害する」だとか、その公開の権限は県常任委員会にあるだとか、いったい何を根拠にこのような主張をするのだろうか? 党指導部の思考は非合法時代のままなのか? ――こうした主張が展開される背景には、党内の長老たちが人事権を握っているという事実が見え隠れする。
 派閥のある自民党においても、麻生氏といった長老たちが幅をきかせている。政治とカネの問題にしても、これまでの派閥の首領たちによる(長老)支配を抜きにしては語れまい。党内民主主義の問題、あるいは民主集中制の問題と捉えがちだが、伝統ある政党に共通の問題ということかもしれない。

 今回の神谷貴行氏の除籍と解雇に、私は改めて共産党の危機が切迫していると感じた。実権をともなう世代交代は急務である。

(管理人 2024/8/20)