3月5日、今年初めて中日ドラゴンズのオープン戦を家族で観に行った。ナゴヤドームだから本来は地元なのだが、現在の私にとっては遠征である。4日(金曜)の夜に「ムーンライトながら」で東京を発ち、5日(土曜)の朝6時過ぎに名古屋に着いた。試合開始は13時だから、まだ時間がある。家族と合流してから余裕をもって球場入りすることができた。

 今回はドラゴンズだけでなく、東北楽天ゴールデンイーグルスのオープン戦という意味でも「観たい」という気持ちが強かった。新生チームの強さを見きわめたい、新しいユニフォームに袖を通した旧ドラゴンズの選手を見たい……そんな思いが重なった。
 なんせ関川、山崎、中村、酒井と懐かしの中日勢がたくさんいるのだ。選手だけではない。田尾監督、上川コーチといった首脳陣もだ。
 そんな楽しみを胸に秘め、試合観戦が始まった。試合は楽天ペースだった。ドンピシャのタイミングでフェンス直撃級の打球を好捕したレフト関川の超美技! センターに抜けそうな当たりを横っ飛びで捕球したセカンド大島の職人芸! ベテラン勢のハッスルぶりが際立った。

 その一方で中日の若手はどうだろう。森岡など、いいヒットを放ち、生き生きとプレーしている選手もいた。でも総体的には寂しかった。特に幕田選手の緩慢な動きが気になった。彼の立場は1軍と2軍の境い目。そんな状態が何年も続いている。ここを脱却しなければ明日がない選手なのに、プレーを見るかぎりではそんな危機感が全く感じられない。これで本当に大丈夫なのだろうか。彼にとって今年が最後のプロ生活にならないことを祈る。2年目の中村(公)外野手ものんびりしていて、特に守備の時に緊張感がない。打撃センスが優れており、将来のクリーンナップ候補なだけに勿体無い。彼には「野球とは、打撃と守備、走塁、そして気持ちの複合的な力が必要なんだ」と言いたい(一素人の私が言えることではないが……)。

 今年の中日は投手陣の競争が激しく、野手だって空いているのはレフトのポジションだけだ。つまり若手にとってただでさえ厳しい状況なのだから、若手がベテランと同じ練習(と意識)をしていては追いつけるわけもない。3倍やってはじめて、追い越せるかどうかのラインにギリギリ届く――そこから勝負強さでも勝たなくてはならない――ならば、ドラゴンズで生き残るには相当の覚悟がいるはずである。