#なんだか泣けてくる | 大江戸キビナゴのブログ

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母は私に対して丁寧語で話す                        

 

「そうなんですか、ありがとうございます」    

「ごそうさまでした、美味しかったです」                     

上品なオバアチャン、というわけではない

 

現在、要介護3の母(認知症)

私の自宅で暮らしながら

デイサービス、お泊りデイを利用している

 

時々「私のこと分かる?」と確認すると

ハッと気づいたように「キビナゴ?」と

驚いた顔で聞いてくる(キビナゴは本名ではないですからね)

 

半分以上(いやもっとか)、私の事は忘れている

母が丁寧語で話すのは、私の事を「介護施設のスタッフ」と思っているからだ

母が利用する介護施設に、「柄の悪いオンナが働いている」と

母が勘違いしないように、私も言葉遣いに気を付けて母と話す(笑)

 

ここだけの話だが、

若い頃の母は、ほんとうに怖い「onibaba」だった・・・ホント・・・

 

母は、どこに居ても家族の迎えを待っている

母の家族は、今は私一人だけなのだが・・・

「今日、ムスメが迎えに来るはずなんです」と

真剣な顔で私に聞いてくる母

 

さすがに、その時は悲しいとか、腹立たしいとか複雑だ

なんだか泣きそうになるが、ぐっと堪えている

 

今年の春先、母が体調を崩した

ちょっと深刻な状態で、もしかしたら別れの日が来るのかと

私は激しく動揺してしまった

 

遺影にする写真を探して、撮りためた画像を見ていた(気が早いな)

以前、真っ白なアジサイの前で撮った写真を使おうと

決めていたからだ

 

「あ、コレだ」アジサイの前で微笑む元onibaba

あれ?なんだか泣けてくる

私は本当に一人ぼっちになるんだ(あっ、夫は居る)

 

それが春先の話

 

 

これは・・・

  

      

 

 

今年のゴールデン・ウィークの写真

 

はい、物凄い回復力で元気になった元onibabaの姿

 

写ってはいないが手にはパンを持っている(笑)

母の向こう側に、車椅子がチラッと見えている

 

「もっとパンを食べますか?」と聞くと

母は「オネエサンも食べて下さい」と私に勧める

 

介護施設のスタッフの名前を覚えられないので

母は、男性を「オニイサン」、女性を「オネエサン」と呼んでいる

私も度々「オネエサン」と呼ばれている

 

「オネエサン」でもいい

気遣ってもらえるのが、嬉しくて嬉しくてたまらない

 

 

 

ああ、なんだか泣けてくる