はぁ。もう、いやや・・・何やねん、難しいねん。
ボス・リズ、多分、忙しかったんやと思うけど。それと、アビが私の事を話したからやと思うけど。私のメールや、社内チャットには、一切返事をしなくなった。ゼロである。マジ、ゼロ。そして、もちろん、発信もゼロ。
そもそも、報連相が苦手な人なのに、完全にゼロ。
その状態で、予定していたミーティングを急にキャンセルし、自分のミーティングと入れ替えた。えええええ?急に?私、何の用意もできてへんけど・・・。
で、もうしょうがないわ、と開き直って、そのミーティングに出ると。
リズ:Sango、今日の議題は?
私: 本来のミーティングと入れ替わったので、用意してません。
リズ: ああ、そう。じゃあ、私のメモから。
そして、もう、私が全く把握していないここ数週間の話をしだした。いや、ここ数週間、私、リズとまったく話をしてないし、私のメールに返事もくれへんし。知らんよ?何の話をしてるのか。
途中まで必死で議事録を取っていたが、もはや、ディープすぎる話を、彼女の部下たち3人と話しているだけで。まったくついて行けず。「先週の~~~について、~~があったでしょ?」「ああ、あれですね。あれは、XXの話ですよ」「ああ、わかったわ。でも、これだったらXXじゃない?」「ああ、そうです。Lさんと話し合う必要がありますね」「私が、先週メールしたと思うけど。あの内容で」といった感じ。
先週の話も、今週の話も、メールの話も、もはや何の話かわかった上で、話してる人々の間で、私が口をはさむ事も出来ず。途中まで、なんやわからんけど、議事録・・・と思ったが、数人だけで冗談を言い始めたあたりから、もう諦めた。メールにも、ミーティングにも、ワークショップにも、他のチームメンバーがおおむね参加している内容を一切知らされず、無視され続けた挙句に、きっちり議事録取るなんて、もはや天才じゃないとできないわ。
無理やわ・・・と。
そんで、ぼーっとしたら、リズが急に名前を読んだ。
リズ: Sango、議事録は取ってるの?
私: え?取ってません。
リズ: はぁ・・・でも、Lさんはいないでしょ?
私: すみません、話の内容がテクニカルすぎて、途中でついていけなくなりました。
リズ: はぁ・・・。
あんな、仲間内みたいなごちゃごちゃした会話、もはや拾うのは皆無であった。それをフォローしようとした、ディーン。
ディーン: ああ、CoPilot使いましょう!(WindowsのAIツール)議事録であれば、アレに取らせたらいいんですよ。
リズ: そうね(あいまいな、笑い)。
それね。前に、私言うたんですよ。AI使って議事録取りましょうって。そしたら、めっちゃキレられたんやわ。
リズ: コンフィデンシャル事項があるのよ!そんな亊できるわけないでしょ!って。
だから、私はあきらめたのであった。多分、あのあいまいな笑みは「嫌だ」のサインである。まぁ、そもそも、AIがリズのものすっごく強いフランス・アクセントの英語を捉えられるか、かなり無理そうだし・・・。どうでもいいか・・・。
はぁ、特性とはわかっていても、いやがらせとしか思えん。私が何もかも、彼女が何をやっていて、誰と話して、どんな議題になって、誰に何のメールを書いたか、わかってる前提で、私に話をしてきて。私が「え?誰に?それ、何の話ですか?」と聞くと、大きなため息をつかれる。
そもそものベースが、何の話をしているかわからない特殊な分野なのである。それぞれの特殊な分野の一番トップにいる部長たちが、それぞれがわからないところは黙ってる状態で。
いっっっっさい、かかわってない、私が議事録をかけるかっちゅうの!
普通に考えたら、わかるやん・・・?でも、リズは言うのだ。
リズ: そんな事ないわ!あのビジネスのボスAのChief of staffは、きちんと議事録を取れていたわ。
私: ・・・それは、そのChief of staffが最初から会話に加わってるからでは・・・。
リズ: あのChief of Staff、Hさんのバッググラウンドは、あのビジネスとは関係ないわ。でも、理解できて議事録を取れているわ!
私: Hさんは、あの組織内のほとんどミーティングに出てるか、コミュニケーションに目を通せてるからじゃないでしょうか。リズが見ているHさんは、彼の仕事時間の中のほんの一部です。彼は、他の時間、多分、チームとのミーティングに普段から参加しているからだと思いますけれど。だからこそ、リズが居るミーティングでも議事録が書けるのだと。私は、そもそも何の議題かもわかってない状態で、あの濃い内容の議事録は、かけないんですが・・・。
リズ: みんなで話している時に、あなたも質問すればいいでしょう!?
私: いや・・・あのディープなディスカッション中に、初歩も初歩の質問、出来ません。話の腰をいちいち折っていては、先に進みませんから。
リズ: そんな事ないわ。どんな質問でもウェルカムよ。
いや・・・Pさんが質問した内容に「何度も言わせないで!」ってキレたの、リズやわ・・・。っていうか、この状態で、もうあーいえばこーいうモードである。「どんな質問でもウェルカムよ」とか、しょうもない一般化した内容をぶっこんでくる時点で、もうこの会話はもう意味をなさない。
私: じゃあ、今度から、できそうであれば、質問しますね。
リズ: そうしてちょうだい。
つまり、リズにとっては、目に見える事がすべて。Hさんが出てるミーティングがすべてだと思い込む。彼がChief of Staffとして、議事録を完璧にとれていたとして、リズが出ていないミーティングにものすごくたくさん出ているはずだし、彼の部署内での情報にアクセスがあると思われる。でも、彼女が見えない事を想像しないリズは、HさんはChief of staffとして完璧でどんな議題にもついてこれて議事録を取れる人・・・なのである。そんなわけ、ねぇだろ・・・。知らされてない事を、知ってる人間なんておるか・・・。ちゃんと、きちんと、報連相がされていて、情報が共有されてるから、Hさんは何が起きているか把握できているし、関連のある事に関して議事録を取れるのだ。
それなのに、自分(リズ)が体感している事は、情報共有せんでも、私も何もかも知っていると思い込む。私は、リズとその部下たちのミーティングに数週間に1回参加しているだけなのに、どうやって、その数週間分の情報を知ってる・わかっている、と思うのか・・・。もはや、何の話かちんぷんかんぷんの状態で聞いているのに、何故、そこで完璧な議事録が取れると思ってるのか。
もう、やっぱり、特性とその傾向のせいかな・・・と理解はしていても、この偏りすぎた、モノの見方、人への期待の仕方には、ホンマに心を削られます。
はよ、さよならしたいわ・・・。