さてさて、昼間は、「イベントのチケットにすっかり騙される」という、「ドッキリ」企画まがいの出来事に見舞われた初老3人組。
(詳しい経緯はこちら。「パノラマ ファイナル! 会場にたどり着くまで」)
お昼寝をして、再び 身も心も準備万端。
再度イベント会場入り口まで約30分のお散歩にGO!
遠目に見ても、クイーンズパークサバンナに作られた臨時駐車場に止まっている車の数が、昼間よりも格段に増えている。
よしよし、今度こそ大丈夫。
5時少し前に会場入り口付近に着くと、既に入場待ちの行列ができていた。
我々が買ったのは、スタンドの両端にある 一番安い「ジェネラル(自由席)」のチケットなので、開場と同時に中に入って少しでもいい席を確保しようと行列の最後尾に並ぶ。
我々のすぐ前に並んでいた地元のおばさま方(小ぶりのクーラーバッグに飲み物・つまみを入れて万全の装備をされている)曰く、
「本当にファイナルを楽しみたいなら、高い真ん中のリザーブ席より、ジェネラル席よ!」
なのだそうだ。
「野球を応援するなら内野席より応援団のいる外野席」的発想か?
予定より30分ほど遅れて入場が始まったが、その頃には、上の写真の道路部分は、駐車場に入ろうとする車で大渋滞。
行列も、後ろの方までず〜っと長く伸びていた。
ゲートは5列ほどに仕切ってあり、左側2列が男性用、右側3列が女性用。
女性の方がボディーチェック(?)に時間がかかるから男女別にした上で女性の列の数の方が多いのだと、周りの人が教えてくれる。
夫と同僚と別れて、一人右側の列へ。
男性の列の方が明らかに進み方が早くて、夫と同僚はすでに「中の人」。
こんなこともあろうかと、一旦家に帰った時に、3人分のチケットを別々にプリントアウトしておいてよかった!
ゲートではまず、チケットを確認され(同じものを何度も使い回しされないように一部をちぎりとられた!)、3台ある金属探知機の一つを通り、荷物検査を受けて私も無事夫たちに合流。
張り切って座席確保へGO!
頑張った甲斐あって、舞台に向かって左側のスタンドの前から3列目の一番内側(舞台中央に近いところ)の3席をゲット!
実際に演奏が始まるまでにまだ1時間ほどあるけれど、初老3人組のパーティーは一足お先にスタート、とりあえずはビールで乾杯。
(ものすごく広い舞台だ!)
座ってまったりしていると、トリニダード・トバゴ(以降T.T)在住歴が長い知り合いの日本人の方々が、とても広い観客席なのにもかかわらず、まだT.Tに移り住んで1ヶ月半ほどの我々初老3人組を目ざとく見つけてくださって、入れ替わり立ち替わり声をかけてくださったり世話を焼いてくださったり。
(読んでいらっしゃらないとは思いますが、この場を借りてお礼申し上げます!)
観客席はカーニバルらしくマスクで飾られている。
この夜、T.T全国から集まった 予選を勝ち抜いた ミディアムバンド10組とラージバンド10組がそれぞれのカテゴリーでの優勝を目指し演奏を競い合う。
(変な向きに適当に置かれた状態の優勝トロフィー)
予定開演時間の7時ごろ、シングル パンのファイナルの時と同じく国旗を持ったおじさん(とはいえ、私たちより若い人かも?)と、スチールパン協会の会長さんが登壇して国家演奏で幕開け。
まずは、ミディアムバンドのコンペティションから。
シングルパンバンド(45名まで)と比べると、編成が大きく、スタンバイするのにも時間がかかる。
ちなみにこちらがシングルパンバンドのサイズ。
各チーム、出てくるのに5分、演奏が7〜8分(?)、舞台から降りるのに5分、トータルで約20分。
これを延々20回繰り返すとなると、単純計算でも400分=6時間40分
セレモニー的なものが終わって最初のチームの演奏が始まったのが7時半頃だから、全てが順調にいったとして全演奏が終わるのは夜中の2時過ぎ
我々は、無事に帰れるのか?
少なくとも、歩いて帰るのはまずいんじゃないの?
心に浮かぶ不安を、スチールパンの演奏がかき消していく・・・
どのバンドもそれぞれに衣装と飾りに力を入れていて、
シンプルな白、
中国風、
仙台の七夕飾り風、などなど。
火が吹き上がったり、紙吹雪が舞ったりという特殊効果も入って、演奏を盛り上げる。
観客席からは、全体はよく見渡せるものの、細かいところは見えにくいが、そのあたりは、巨大モニターに映し出された映像が補ってくれる。
バンドの入れ替わりの時間を利用して、我々も燃料補給。
わけがわからないまま、ピラウ(ビリアニ?)・蒸しバナナ2種類と蒸しキャッサバと蒸し芋的な何かをそれぞれ一切れずつ・コーンブレッドのように見える何かにカラルーをかけたもの・煮込んだチキン(もう一皿は煮込んだ豚肉)というT.T料理を2パック購入。
追加のビールとT.T料理で、演奏を楽しみながらの宴会。
(なんだかわからないままに買った食事はなかなか美味しかった!)
お腹も満たされて、ミディアムバンドのコンペティションが終わる頃には、「入れ替え時間は居眠り時間」のルーティンも出来上がった。
そして、いよいよお待ちかねこの日のメインイベント、ラージバンドのコンペティションの始まりだ。
観客の中には(特に中央の高い予約席)、これに合わせて10時頃会場にやってくる人も結構いる。
(それとも、ミディアム部門に参加していた人たちなのか?)
大編成なので、今までよりさらに出入りに時間がかかる。
しかも、演奏前に寸劇が入ったり、
(分かりづらいが、写真左前方の女性軍が寸劇をしている人々)
花火が出たり、
巨大人形が踊ったり、
各バンドにスポンサー企業名がついているだけに、資金が潤沢なのか、仕掛けも大掛かりだ。
(ここは明らかに、カリビアン エアがスポンサー)
かと思えば、飾りっ気ゼロの音楽で直球勝負のバンドも。
(個人的には、この方が音のアンサンブルが上手く聞こえるような気がして、好ましく思う。)
3番目のレネゲイズと4番目のインベイダーズが終わると、時刻が12時近くになっていたこともあり、早くも座席を立って家路につく観客が出始める。
ビビリの初老3人組、初めは、「この日こそは最後まで見届けるぞ!」という決意で来ていたものの、1バンド終わるごとに帰る人々がいるのを見て、ちょっと心配になってきた。
「まあ、タクシーを呼べばいいんじゃない?」とか、「まだ後3バンド残っているけれどもう2時だよ。」とか、だんだん弱気になってきて、「誰もいなくなった路上で、頼んだタクシーが来るのを待っているのは危険かも・・・」という結論になり、最後まで見ないで、残り2バンドを残したところでギブアップ。
結局、勝敗の行方を見ずに、タクシー呼んで車で帰りましたとさ。
今朝の新聞によると、優勝は、ミディアムバンドが「パン エルダーズ」(名前だけ見て、私が仲間に入れそうだと思ったバンド)、ラージバンドが「レネゲイズ」(演奏前に、指揮者が彼女にゴミ袋に入った洋服を捨てられる寸劇で始まって、演奏の最後にその二人が結婚するという演出だった)。
どちらのカテゴリーも、上の写真に写っている指揮者のデュボン・スチュワートによるアレンジだったそうだ。
Q:ミシン、使ったことある?
子供達の幼稚園バッグを手作りするためにミシンを買ったけれど、ずいぶん前から埃をかぶって邪魔者扱いされている。