今、もしも。
殺人ゲーム開始の鐘が鳴り響いたなら、
僕はきっと、誰よりも先に自分自身を殺すだろう。
今、自分が堪らなく嫌いだ。
きっかけは小さな別れだった。
アルバイトさんが一人辞めていった。
それをみんなで見送った。
関わった時間がすくなかった。
淡い光を持つ人だった。
中心にいる訳じゃない。
控えめな笑顔が印象に残ってる。
形式的なものになると思ってた。
違った。
浅はかな考え。
子供達は悲しんでいた。
形じゃなく心で。
彼女を中心に輪が出来ていた。
それを羨む僕がいた。
もしも、『僕だったら』それはあったのか?
僕のために悲しんでくれる子はいるのか?
対等にじゃれ合いながら、
憎まれ口をたたき合いながら、
そんな関係だから「好き」なんて言葉は誰も使わないけれど
それでも、子供達の心は手の中にあると思ってた。
揺らいだ。
ずっと、信じて心を支えていた柱が
鈍い音を立てて軋むのを感じる。
不安が迷走し、
心のあちこちに穴を開ける。
亀裂から流れ出てきた後悔が渦を巻いて足下をすくおうとする。
村上さんの小さな拒絶ともとれる言葉が
最後に僕の背中を押した。
真っ暗。
どこにも光が見えない。
今夜、何よりも一人でいることが怖い。