4月も2日目、桜も今週末まで持つかどうか?
という感じの我が街だったりします。
さて、ニュースを見ていると、マッチング
アプリを利用した「ロマンス詐欺」被害が
昨年より激増しているとか。
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マッチングアプリ経由のロマンス詐欺
被害2・7倍に
「会わずに金銭要求」手口に注意喚起
https://www.sankei.com/article/20250402-GNKYFAASAZKRHCMJSNS7ALZDFI/
昨年の被害総額が過去最悪の約1268
億円に上った交流サイト(SNS)を
介した投資・ロマンス詐欺で、
マッチングアプリを経由した被害が
急増している。真剣な出会いを求める
人たちが集う空間が悪用されている
実態が浮かぶ。警察庁は「会った
ことがないのに金銭を要求するのは
詐欺」と注意を呼びかけている。
詐欺「ペアーズ」経由が36%
警察庁によると、昨年1年間のSNS型
ロマンス詐欺の被害は3784件、被害
額は約397億円。SNS型投資詐欺は
6380件、被害額は約871億円だった。
被害額は、それぞれ前年の約2倍、
約3倍と大幅に増えている。
恋愛感情に乗じたロマンス詐欺で、
最初にマッチングアプリで接触した
ケースは昨年1月は62件だったが、
12月は170件と約2・7倍に。警察庁は、
マッチングアプリが悪用されたSNS型
投資・ロマンス詐欺のうち、業界
最大手の「ペアーズ」を経由した
ケースが36・1%を占めていると指摘
した。ペアーズは海外でも使え、累計
利用登録数は2000万人を超える。

昨年5月には、大阪府内に住む60代
男性が詐欺被害にあった。男性は為替
アナリストを自称する女性と
マッチングアプリを通じて知り合い、
「恋人になって一緒に暮らすための
お金を稼ぎたい」とFX(外国為替証拠
金取引)投資を勧められたという。
男性はやり取りを重ねるうちに相手の
話を信じ込むようになり、21回に
わたり計約1億5000万円を振り込み、
だまし取られた。
やり取りや送金、ネットで完結
警察庁によると、マッチングアプリで
知り合った後、アプリ内のチャット機能
を使わずに早い段階で無料通話アプリ
「LINE」などに誘導し、インターネット
バンキングで送金させる手口が目立つ。
実際に会うことはなく、やり取りは
すべてインターネット上で完結するのが
特徴だ。
翻訳アプリや生成人工知能(AI)を利用
すれば他人になりすますことも可能な
ため、警察庁は「会ったことがないのに
投資や結婚費用などの名目で金銭などを
要求された場合は詐欺を疑ってほしい」
と呼びかける。
アプリの運営会社も対策を急ぐ。
ペアーズを運営するエウレカの担当者は
「真剣な出会いを求める人々の感情に
つけ込み、犯罪に巻きこんでいる現状を
大変遺憾に思っています」とコメント。
同社は具体的な対策として、人工知能
(AI)と目視を組み合わせ、365日
24時間の監視体制で悪質ユーザーの
検知や強制排除を実施している。年齢や
本人確認を高度化し、マイナンバー
カードによるICチップ認証を業界に
先駆けて導入したという。
詐欺の手口や予防策を紹介する啓発
コンテンツの作成、詐欺撲滅を推進する
NPOとのイベントを行うなど、安全性
向上の取り組みに努めているとした。
◇
若者には「貴重なツール」
マッチングアプリはSNS型投資・
ロマンス詐欺の温床になっている一方
で、出会いを求める若者らにとっては
貴重なツールでもある。
こども家庭庁が15~39歳の男女2万人
を対象に昨年実施した調査では、
このうち直近5年間で結婚した既婚者の
「出会いのきっかけ」はマッチング
アプリが25・1%で最も多く、職場や
仕事関係、アルバイト先の20・5%を
上回った。
「軽い気持ちで始めたが、今は使って
よかったと思っている」。そう語る
公務員の男性(31)は、マッチング
アプリを介して女性と知り合い、
結婚した。
詐欺被害ではアプリ内のチャット機能
から出て別のSNSに誘導される場合が
ある。男性は「プロフィルに外国語の
説明文や、リンクが張られていたり、
写真が1枚だったりした場合は避けた」
と話す。
「話題を相手のテリトリーに組み込まれ
ないよう、互いに個人の深い話に発展
させる。いかに自分に時間を割いて
くれているかを基準にした」
マッチングアプリの安全な利用について、
文教大情報学部の池辺正典教授(情報学)
は「若い世代はアプリを日常的サービス
として捉えており、怪しい案件もある
ことを踏まえ処理している。そうした
ことに慣れているか、いないかの世代間
の差もあるのでは」とみる。その上で
「サイト外の通信になると、事業者の
問題ではなく、個人間の通信に規制を
かけるような話になりかねない。最後は
自己責任で対応しなければならないという
認識は大切だ」と語った。
(大渡美咲、海野慎介)
(産経新聞 2025/4/2 19:01 大渡 美咲)
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スマホの普及によりネットが日常により
身近に入ってきたからこその犯罪のように
思えたこの事案ですが、ネット上で全てが
完結する以上、被害を受けても相手先に
たどり着くのが難しいように感じます。
記事にもあるように、アプリ外での連絡
手段(SNS等)で直接対話をしないこと
(アプリ内であれば、アプリ運営者が
通信ログ等を把握できるため)が大事と
私も思いますが、マッチングアプリの
最大手として記事に名前がでた企業が、
海外の人とも交流出来るとは初耳だった
ですね。
いずれにしても、記事にあるように、
アプリ外での連絡手段では交流しない、
そう自衛するしか無いのかも……と
思ったこの記事でした。