イタリアの旅 2 ヴェローナ(2)
11月6日、キエーヴォVSユヴェントスの試合を観戦した。キエーヴォというのは地方都市ヴェローナの地区名の一つでその一地区(人口2500人)を本拠地とするクラブが2001年からセリエAに上がったのは、イタリアのサッカー史上このクラブが初めてだそうだ。その後、2006年シーズンに一度セリエBに落ちたが1年で復帰し現在に至っている。典型的なプロビンチャで、ワールドクラスの選手は皆無。若手か他のクラブで解雇された選手で構成されているようである。そんな姿が、同じくプロビンチャの「松本山雅」と重なりぜひ試合を見たいと思った。奇しくも相手は、経営規模もキエーヴォの30倍もあるビッククラブのユヴェントスである。
ヴェローナは、人口約25万人(松本山雅のホームタウンの松本市とほぼ同規模)でスタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディ(39000人収容)をホームスタジアムとしている。もう1チームの「エラス・ヴェローナFC」の方がはるかに経営規模が大きい(しかしながら現在セリエBに落ちている)
≪スタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディ≫ バックスタンド2階のチケットは、年齢割引で€58だった。
スタジアムは、全周屋根付きで、日本のスタジアムと違う点は、観客席とフィールドとの間に深い堀が設けられて、内側に高いフェンスも設けられている。観客が乱入しないためのものであるようだ。
試合は、ユヴェントスが1点先行し、その後キエーヴォがPKを獲得、1:1としたが最後にユヴェントスが1点を追加し、1:2の敗戦となった。
攻守の切り替えが素早く、縦のロングボールを入れるところなど、まさに山雅の試合を彷彿とさせてくれた。
応援は、鳴り物を使わない肉声だけの応援で、地響きのするような迫力のあるものだった。全体に黒色が目立つが、ユニホームの上に防寒着を着ているためか?
≪キエーヴォの応援風景≫
≪ユヴェントスの応援風景≫
親会社の年間売上高が日本円にして50億円程度で、チームの補強費がかぎられており、そんな中でも工夫した補強で、20チームのリーグ中で中位を保っているのは立派な戦績であり、山雅も見習いたいところである。
試合に勝ったユヴェントスサポは、敵地の町中を集団でチャントを歌いながら帰って行く。サッカー観戦を本当に楽しんでいて、さすがにサッカー先進国だと思った。