辻彩奈さん(vn)と、阪田知樹さん(p)のデュオ・リサイタルが、7月14日に群馬県前橋市で開催されました。チケットも入手してあったのですが、所用で行けず、その代わりにに、新発売のCDを聴いてみました。
辻 彩奈 (AYANA TSUJI)
阪田知樹 (TOMOKI SAKATA)
Johannes Brahms:Complete Sonatas for Violin and piano (Sony 2023年録音)
(メンバー)
辻彩奈(ヴァイオリン)、阪田知樹(ピアノ)
(曲 目)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.10
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108
パラディス:シチリアーノ 変ホ長調
(感想など)
辻彩奈さんの「ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集」の新譜CDは、発売を楽しみにしていました。本来なら7月14日の前橋公演の際に会場で購入して、サインもいただきたいと考えていたのですが、行けなかったので、仕方なく、タワーレコードで購入しました。
今回、辻彩奈さんの演奏には、表現に繊細な部分が加わり、陰影が感じられるようになった気がします。辻さんのイメージは、豪放で思い切りが良く、情熱的によく歌うヴァイオリンというものだったのですが、それに深みが加わったかのようです。
特に、ソナタ第2番の第1楽章の出だしや、第2楽章のフレージングが繊細でよく、第1番「雨の歌」に加え、このアルバムにより、第2番もファイヴァリットになりました。共演の阪田知樹さんも出過ぎず、好感が持てます。この二人は、これからも注目したいと思います。
別の写真。
【7月14日開催の前橋公演の様子など】
行けなかったのですが、チラシは手元に入手してありました。
チラシ
(出演者のプロフィール)
ヴァイオリン:辻 彩奈
ピアノ:阪田知樹
辻さんは、1997年岐阜県生まれ、東京音大卒業。2016年モントリオール国際コンクール第1位。N響、都響など国内のオーケストラやスイス・ロマンド管、トゥールーズ・キャピトル管などと共演。コロナ禍にあって国内での代役で幅広く活躍したことは、レパートリーの拡充や経験を深く積むことにつながった。阪田さんは、東京芸大を経て、ハノーファー音楽演劇大学大学院に在籍。2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝、2021年エリザベート王妃コンクール第4位、内外のオーケストラと共演するとともに国際音楽祭へ出演、2015年CDデビュー。
(当日の模様など、辻さんのfacebookからお借りしました)
(本人のメモ)
2022年デュオ、2023年レコーディングから3度目の舞台。レコーディングで真剣に向き合った場所に戻って来れて、同じブラームス3曲をお客様の前で演奏できて、感謝の気持ちでいっぱいです。私たちの音楽も深まっているかなと思いながら演奏していました#桃娘 おいしい
(演奏写真など)
辻彩奈ホームページ:ヴァイオリニスト | 辻彩奈オフィシャルサイト | Ayana Tsuji
阪田知樹ホームページ: Tomoki Sakata 阪田 知樹 | Facebook
【その他、聴いたクラシックのCD】
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調。マルタ・アルゲリッチ(p)、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル(1967年録音)。
辻彩奈(vn)さんは、2022年にアルゲリッチ(p)と共演していて、僕も高崎でその演奏を聴きました。それを思い出しながらこのCDを聴きました。2011年にDSDマスターされたSACD専用盤(2018年発売)で、聴いています。