飯森範親指揮の群響室内楽演奏会が、11月11日(土)に高崎芸術劇場音楽ホール(412席)で開催されたので、聴きました。楽団員による室内楽の演奏会が行われていて、今回は、vol.10です。

 

   

 

(出 演)

指揮:飯森範親
ヴァイオリン:伊藤文乃
ヴァイオリン:福田俊一郎
管弦楽:群馬交響楽団員 

 

飯森さんは、現在、パシフィックフィルハーモ二ア東京音楽監督、日本センチュリー響首席指揮者、山響桂冠指揮者などを務め、本年4月から群響常任指揮者。伊藤さんは、1996年にティボール・ヴァルガ国際音楽コンクール第3位。1997年~2005年広島交響楽団コンサートマスター、2009年から群響コンサートマスター、2023年同楽団ソロ・コンサートマスター、福田さんは、東京音楽コンクール、日本音楽コンクールに入賞、2023年4月群響コンサートマスターに就任。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。

 

(曲 目)

ハイドン / 交響曲 第26番 ニ短調「ラメンタツィオーネ」 
J.S.バッハ / 2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
 

〈休憩〉

 

チャイコフスキー / 弦楽セレナード ハ長調  作品48
プロコフィエフ / 交響曲 第1番 ニ長調 作品25「古典」
                         

(感 想) 

天井が高く音響の良い412席のホールで、目の前で室内管弦楽が聴け、それだけで出かけた甲斐がありました。飯森マエストロは曲の解説も行い、ハイドンの交響曲第26番では、演奏中に「グレゴリオ聖歌」が使われている箇所を指し示すなど、面白く聴けました。

 

バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」は、伊藤、福田のコンマス二人がソロをとり、伸びやかで明るい演奏。チャイコフスキーの「弦楽セレナード」は、出だしから力のこもった重々しい響きを出していて驚きましたが、セレナードなので、もう少し軽めでいいような気もしました。

 

プロコフィエフの「古典交響曲」は、ハイドンの様式に倣って作曲されたようですが、木管や金管が入り色彩感が一気に出て、清新な感じがしました。全体を通じ、ホルンの音色が弦楽に溶け込み、いい響きになっていました。

 

(群響Facebookからお借りした演奏写真)

ハイドンの交響曲第26番「ラメンタツィオーネ」を演奏しているところ。3楽章の交響曲で、飯森さんは、教会で演奏するために短めにしたのではないかと話していました。

バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」の演奏写真。チェンバロが入った編成です。

「2つのヴァイオリンのための協奏曲」で独奏を務めた、群響の二人のコンサートマスターのアップ。左に伊藤文乃さん、右に福田俊一郎さん。

 

(出演者のプロフィール)

   

飯森範親ホームページ:飯森範親オフィシャルサイト | -NORICHIKA IIMORI OFFICIAL SITE- (iimori-norichika.com)

 

   

 

   

群馬交響楽団ホームページ:群馬交響楽団 (gunkyo.com)

 

(あらかじめ聴いたCD)

   

バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」。クリスティーネ・ビッフルマイヤー(vn)、リサ・スチュワート(vn)、ヘルムート・ミュラー=ブリュール指揮ケルン室内管弦楽団(NAXOS 1998年録音)。発売当時から聴いているCDです。

 

   

プロコフィエフ交響曲全集(5枚組CD)より交響曲第1番「古典」。ドミトリー・キタエンコ指揮ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団(Capriccio 2005~2007年録音)。