妹の会社で
物置にしている部屋を
2月中に引き払って、

会社の荷物を全部
母の部屋に移さなくては
ならない為、

母の生前
私達が箪笥部屋と呼んでいた
押し入れのある北側の部屋を
私と妹は早急に
空にする必要が
ありました。ショボーン


母が勤めていた
地元の老舗百貨店が
倒産してしまった時、

呉服課の従業員は
反物を退職金がわりに
大量にもらっていました。


母はその反物を
なんと、
ログハウスからそっくりそのまま
昔の茶箱大の
巨大な押し入れ収納ケース
5箱にぎっしりと詰めて、
保管していました。ガーン


他にも、
普通の大きさの
押し入れ収納ケース
6つほどに
普通の着物や帯や
それから着物の下着類が
ゾロゾロと大量に
出てきました。ガーンガーン


母が大切にしまっていた
素晴らしい手触りの
高級な絹の反物を
布ゴミにバーンと
無下に捨ててしまうのに
しのびなかった私達は、

あちこち調べた結果
ザ・ゴールドさんに
買い取りをお願いしました。ニコニコ


ザ・ゴールドさんは
着物と帯しか
買い取ってくれず、

木綿や麻やウールの着物、

羽織や草履
襦袢や帯締め帯揚げなどの
小物や下着類、

また、絹でも喪服は
引き取らないと
いうことでした。キョロキョロ


それでも、
ザ・ゴールドさんでは
次回も着物や帯を
売ってくれるお客様に限り、

無料で他の不用品一式を
引き取ってくれるサービスが
あったのです❗びっくり


大手のバイセルさんに頼まず
私達がザ・ゴールドさんに
出張買い取りを頼んだのは、
上記のことが理由です。てへぺろ


査定の結果、
着物や反物の中には
結城紬や牛久紬などが
混じっていて、
反物でも紬は
1つ500円〜1000円で
買い取ってもらえました。照れ


買い取り金額は
合計で6500円でした。


二間の押し入れの
上段いっぱいに
パンパンに収納されていた、

とんでもなく大量の反物や
羽織や小物類を
ザ・ゴールドさんは
ぜ〜んぶ持って行って
くれたのです❗ラブ


なんて有り難いのでしょう❤爆笑


それらの反物の中に、
鬱金染めの風呂敷に包まれた
包みがありました。キョロキョロ


何だろう❔と
私達が風呂敷包みを
開けてみると、

絽の喪服の着物の反物2反と
絽の喪服の帯の反物2反と
比翼と胴裏と八掛2セットが
出てきたのです。びっくり


妹の前の夫の葬儀の時、
私と上の妹は
着物の喪服を
誂えてもらっていない事が
発覚しました。


袷の喪服は余っているし
絽の喪服は
母は祖母の一式を使うからと
いうことで、
私は母の喪服一式を
その時譲られました。


おそらく、

母は私と上の妹に
絽の喪服一式を
誂えようとして、

比翼や胴裏と八掛と一緒に
反物を2セット
他のものとは別に
風呂敷に包んでいたのだと
思いました。えーん


父を早く亡くして
母1人で
娘3人の嫁入り道具を用意するのは
いくら呉服売り場に勤務していても
大変だったろうなぁ…、

私と上の妹に
絽の喪服を誂えていないことを
母はずっと
気にかけていたんだなぁ…と
私は思いました。悲しい


下の妹は喪服一式を
自分への結納金で
誂えているし、

私は母の喪服一式を
譲られているし、

上の妹がもし欲しければ
祖母の喪服一式も
保管されていて
今から喪服を誂える
必要はないので、

母の折角の心配りの
風呂敷包みも、
結局バイセルさんに
持って行っていただきました。


持って行っていただいてから
しばらくたって、

長男のお嫁ちゃんと
次男の未来のお嫁ちゃんの為に
もしかして
入り用だったかな!?ガーン
ちょっと思いましたが、

きっと絽の喪服なんて
お嫁ちゃんの世代の人は
着ないでしょうから、

まぁいいか…と
思い直しました。チュー


亡くならない人は
この世にいませんし
亡くなる時は
いつでも突然ですから
洋服でも和服でも
喪服の用意は何かしら
必要なものです。


私は心の中で
「喪服のこと、
ずっと気にかけて
くれてたんだね。


ママの気持ちは
よくわかったし、
私達への思いは
しっかり受け取ったよ。


ママ、
今まで本当に
ありがとう❗」と
母に感謝しながら、

反物達に
別れを告げました。おねがい


ザ・ゴールドさんの
バンの中に
ものすごい量の反物達は
詰め込まれて、

みるみるうちに
遠ざかっていきました。