16日、

私と夫と妹は

母が葬儀場に
行ってしまうのを
お見送りする為に、

朝から母の部屋で
小さなお葬式さんを
待っていました。


10時半〜11時と
聞いていましたが
前の用件が押したのか、

12時前になって
やっと小さなお葬式さんは
やって来ました。


家で棺に納めるのかと
思っていましたら、

ショルダーバッグのような
白い大きな入れ物に
母はあっと言う間に
入れられて、

お布団からストレッチャーに
乗せられて、

あっけなくバンに乗って
行ってしまいました。


母の猫たちは
通常ならケージに入れられると
ずっと鳴き続けるのに、

この日は愛しいママが
袋に納められる
その一部始終を
黙って見つめていました。



「お正月、
今日みたいに
ストレッチャーに乗せられて
ママ、
一時帰宅したよね…。」


「それ、
今私も同じこと
考えてた…。」


「あの時はママ、
まだ生きてたのにね…。」


「うん…。」


母がいなくなった部屋は
急にガランとして、
不思議な事に
狭くなったように
見えました。