移植18日後、一般病棟に移動。

 

ナースステーション…じゃなくてスタッフステーションて名前だった、の目の前の個室。

 

1階の売店とかカフェに行くという患者さんたちが

スタッフステーションまでカードキーを借りに来ているのが聞こえて、

まだ廊下にも出られない私は羨ましく思っておりました。

 

朝礼してるのとかも聞こえた!

 

 

ICUからずっと、ベッドとオーバーテーブルの上だけが世界。

床頭台にもまだ手が届かず、自分が何の荷物を持ってるのかなかなか全容を把握できませんでした。

前の病院からの引き継ぎや、病院の方と話して?家族が用意してくれたみたいだけど…。

 

移植(ICU)用に荷物を用意していたけど、なんやかんやでそれをゲットできたのは一般病棟に移ってからでした…。

まあその荷物なくても何とかなったけど…。

 

 

唾液を自分で吸うことはなくなって、

吸引の準備もしてもらっていたけど

結局看護師さんに(鼻から)痰の吸引してもらうことももうなかったな…。

 

 

声はまだ小声だけど出るようになって助かった。

一般病棟でも筆談だときつかったと思う…。

 

 

退院までの担当という看護師さんがいて

(すごくテキパキ&しっかりされた方でした!

日勤や夜勤の担当じゃない時も折々で声を掛けてくれました

その方が保清スケジュールを作って目の前の壁に貼ってくれました。

 

月曜が洗髪、火曜が体拭き、みたいな。

お陰で曜日感覚が養われました。

 

ICUでは洗髪は週1くらいで体拭きは毎日やってもらっていたけど、

洗髪が週2と体拭きが週2のスケジュールになりました。

やがてシャワーがどんどん増えていきますが。

 

 

 

一般病棟に移動して2日目。

酸素はカニューラで(ICUで3リットルを経て)2リットル吸っていたけど、

担当の看護師さんが酸素の値が100あるのを見て取り

なんといきなり酸素なくなる!

それでサチュレーション95とかだったかな?

 

脈拍が100くらいになるので

心臓に負担がかかるのが心配で

せめて間に1リットルかませてからオフってほしい〜と思ったけど

結局そのままオフラインで今に至る。

 

肺のほうは順調だったかもだけど

体のほうが全然動かずもどかしい。

 

ああ、移植前の筋トレが大事ってこういうことか〜と思ったけど

まあ時間はかかるけど筋肉は移植後のリハビリで何とかなりますかね。

 

一般病棟に移ったので夫にスマホを差し入れてもらいました。

リクエストしてなかったけど一緒にiPad miniも差し入れてくれました。気が利くぅ!

私は家ではスマホ放置でiPadをいじってばかりいるのですがこの時はiPadが重くて(物理的に)、持ってられないのでスマホをちょいといじるくらいでした。

iPadは300gくらいだけどまだ重かった。

 

 

一般病棟に移って3日目。

嚥下食Ⅲになる。

Ⅱとの違いはお粥の量が増えたくらい? おかずはペースト。

 

まだ栄養もしていて、食事は半分食べるのがノルマみたいな感じだった。

食事と同時に栄養を流され始めたりして

栄養でおなかいっぱいなる前に急いで食べなきゃ!みたいな感じになった(笑)。

ご飯をある程度食べてから流してくれる看護師さんもいました! 親切。

 

「栄養でおなかが空かなくて食べられないけど、食べられるということを示さないと栄養が外れないというジレンマが…」と看護師さんが笑って言ってました昇天ユカイナハナシデス

 

 

一般病棟の4日目。

尿カテが外れる。

翌日からポータブルトイレを使い始める。

 

 

胸腔ドレーンは左右2本ずつ入っていたのが

それまでにまず左右とも上側のが取れ、

やがて左側は全部取れたのだけど

右肺は拒絶を起こしたので右側残り1本はなかなか取れず。

 

一般病棟の9日目、遂に最後の右下のドレーンが外れる。

同時に、移植後ずっとぐるぐる巻きにされていた胸帯も外れる。

 

その瞬間から今までずっと汗に悩まされていたのが今度は一転寒くなって、

ああそんなに暑さを感じてはいなかったけど暑くて汗をかいていたのか〜?と思った。

 

梅雨で涼しいのもあいまって寒い。

カーディガンも持ってないし。

掛け布団は重くて扱うのが難しいのでタオルケットにくるまってしのぐ日々…。

カーディガンは1週間くらいしてやっと差し入れてもらいました。

 

 

同じく9日目、足のマッサージ器具(血栓予防)も、この頃は夜だけしていたのが完全に取れる。

 

あととろみ水で服薬を始めるけど、とろみ水が普通の水より服薬しやすいかは謎。

セルセプトとかバリキサとか大きい薬があって飲み始めには厳しい。

全て1錠ずつ飲む。

プレドニンが25mgでこんなに飲んでたんだ〜とびっくりした。

 

そして嚥下食ⅣをとばしていきなりⅤになりました。

Ⅳもどんなのか知りたかったな。

Ⅴはおかずは普通でご飯はまだお粥だったかな。

肉や魚などは食べるのに苦労する。

 

 

一般病棟11日目。

1日4回やっていたメプチンの吸入が終了。

あとパルスオキシメーターと心電図のモニターをずっとつけていたのが取れる。

 

初めて病室の外でシャンプー。

車椅子で連れて行ってもらいました。

 

ICUではベッドの頭の上までシャンプー台を持って来てくれて洗ってもらったけど

一般病棟ではそれまで頭の下にオムツを敷いて洗ってもらってました。

 

病室の外が未知の世界で、ベッドから離れて遠くに行くのと、前かがみで耐えられるのか不安だった〜(実際はそんな遠くなかったけど)。

 

 

一般病棟13日目。

鼻の管が取れた!

(そして流していた栄養を口から飲むように。)

あとご飯が嚥下食から普通食に。

でもおかずは一口大に切ってもらっていました。

まだまだベッドから背中を剥がすのが難しくて

うどんは食べるの大変でしたね。

 

 

一般病棟14日目=移植31日後。

とろみなしの普通の水で内服開始。

鎖骨下のCVポートが抜ける!

「ずっと入れてると感染が心配〜」と。

これが最後の管でしたが、代わりに抹消の点滴(普通の点滴ルート)を入れる。

痛くならないか心配…。

 

エピはいつ抜けたのかメモってなかったので不明です。第一ICUの時かな?

 

 

私が移って来る前に夫と姉も同じ病棟に入院していたので、たまに夫や姉を知っている看護師さんが話をしてくれました。

手術の後すごく痛がっていたとか、お二人とも我慢強いとか。

 

姉は私には「痛いときもちょっとはあったけどもう全然大丈夫!」と言ってくれていて泣くうさぎ

夫は「翌々日の朝が痛みのピークで微動だにできなかった」と言っていました汗うさぎ

私のほうは痛み止め効果で殆ど痛くなかったのに申し訳ないですタラー

これまでは第一ICU〜その後日談の話でしたが今回は主に第ニICUの話です。

時系列がぐちゃぐちゃですみません…。

 

***

 

移植10日後

第一ICUにて隣の部屋へ移動。

第一ICUの1番端の部屋に。

 

さらに翌日師長さんが「退室で」とポツリと言いに来て、第ニICUへ移動!

車椅子への移乗ができるようになったからか?

(でもまだまだ…ベッドで引っ越し)

立て続けの部屋の移動で環境の変化に落ち着かない。

 

 

第ニICUは第一ICUに比べてちょっと緩い雰囲気。

 

 

まだ筆談…でも作業療法士さんが「声出てるよ!」と教えてくれて

小声は出せるように。

 

心エコーもまだ検査しに来てくれました。

レントゲンもまだまだベッド上。

 

唾液を自分で吸引するのも継続中。

唇がカッサカサで、前の病院で口腔ケア後に塗ってもらっていたワセリンがあったので自分で歯磨き後に塗ってみたり。

 

 

一部薬が点滴から服薬になりました。

でもまだ自分で水が飲めないので、看護師さんが薬を紙コップで水に溶かして

シリンジで吸って鼻の管から入れてくれる。

共洗いでもう1回。

水は鼻の管の中を通って喉は通っていないんだけど、つい毎回喉を鳴らしてしまう…。

冷たい水をゴクゴク飲みたい!けどまだまだ無理で、

服薬で水を入れてもらうのが胃に冷たくて癒し。

 

S先生の指示で、免疫抑制剤服薬の前後1時間ずつは栄養を流すのが止められる。

免疫抑制剤はなるべく空腹時に飲んだほうがいいみたい?

 

免疫抑制剤の血中濃度が安定せず、服薬からまた点滴に戻したり。

「胃腸がまだよく動いてないらしい」とS先生。

だかだか減った点滴がまた少し復活。

看護師さんが調整大変そうでした。

この頃まだヘパリンの点滴はしてたかな。

 

 

血液検査でマグネシウムが不足してるみたいで、硫酸マグネシウムの点滴をしたりしました。

硫酸マグネシウムの点滴は痛い!

分子量が大きいらしい。

抹消の点滴ルートから入れていて、「痛い」と看護師さんに訴えたらCVポートのほうに換えてくれました。

CVポートは太い血管に入っているので痛くない!

(この時はこれで良かったのですが…。)

 

 

移植2週間後

夫と姉が退院する前日、看護師さんたちが面会の時間を設けてくれました!

コロナ禍で面会は禁止だけど、お互い入院患者ということで2人の退院前に。

 

「元気なったところを見てもらいましょう」ということで、ベッド上ではなく車椅子に乗った状態で面会することに。

車椅子乗れるけど、爆汗がまだ続いていて体がしんどいと汗が酷くなる。

車椅子しんどいので汗だくの状態で面会アセアセ

 

2人とも元気そうで良かった泣くうさぎ

会えないかもしれないとお手紙も書いて来てくれてました。

 

 

暑いのも汗の原因みたいで、冷房をつけてもらいました。

空調のスイッチはベッドの頭側の上部にあるけど、自分ではまだ届かず、温度調節などは看護師さんにお願いする。

配置的にベッドに冷風が直撃!

体が冷えてしまうのも嫌で、設定0.5℃の差で結構劇的に空調の挙動が変化するので調整が難しかったです…。

 

 

飲み込みの検査をして問題なかったのだったか?、面会の日、食事が始まる。

最初の内は耳鼻科のお医者さん→言語聴覚士さんが見守ってくれました。

嚥下食I〜Ⅴまであって最初は嚥下食Ⅰ。

甘いゼリーと甘くないゼリー。

まだ栄養は流してて、練習なので全部食べなくて大丈夫!

 

 

水もまずとろみ水は飲んでいいということで、

売店でとろみ剤を買って来てもらってとろみ水開始。

看護師さんに作ってもらう。

やっと水が飲める!と喜んだけどとろみ水は美味しくなかった汗うさぎ

なのであんまりリクエストしませんでした…。

 

冷たい水をゴクゴク飲みたい!と切に望んでいたけど

まずはとろみ水からだったり、

やがて一般病棟に移ってから普通の水が飲めるようになっても

冷たい水を飲むと下痢してしまうので常温の水を飲んだりと

冷たい水をゴクゴク飲むのは実はハードルが高かったです…。

 

 

食事開始の3日後、嚥下食Ⅱに。

嚥下食Ⅱはペースト状。

おかずの味がする(笑)。

 

ベッドがチェアモードというのに出来て、ベッドが変形して寝たきりの人でも座った姿勢になれる!

でもまあそれは1回やったくらいで普通にベッドの頭上げて食べるのが多かったかな…。

 

 

第ニICUは1週間しかいなくて一般病棟へ移動。

今の部屋に慣れて来たと思ったらまた移動か〜。

未だ全然動けないんだけど⁉︎ と環境が変わることに不安。

 

 

ちなみに夫は退院後も2週間は会社をお休み。

退院後すぐの1週間は夫の実家で過ごし、残り1週間は家で。

職場にはするっと復帰したそうです。

 

姉は自分の家に戻り、父と母が暫くお手伝いに行っていました。

感謝キラキラ

 

ドナーの2人は退院後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、2ヶ月後…と移植病院に受診して、術後1年で定期検診は終了しました。

多分、肺移植の翌日からもうリハビリ開始でした。

午前中に看護師さんから「午後の2時くらいにリハビリしますからね〜」と予告される。

 

最初は端坐位(たんざい)から!

ベッドの横に腰掛ける。

 

3週間ほど寝たきりだったくらいで筋力がだだ下がり。

体を自分で起こせません。

 

いろいろ準備をしてもらった後、

お医者さんや看護師さんたちに見守られながら開始。

 

パラマウントベッドで、上体を起こしてもらい、

足をベッドの横に投げ出し、

ベッドの枠を両手で掴んで

背中をベッドから剥がす!

 

座って、背中には支えを置いてくれます。

足元にはスリッパを置いてくれました。

 

初日は座るだけ。

暫く座ったままでいてまた寝ます。

 

 

次なるステップは立つ!

立てる気がしないけど看護師さんに抱きつく感じで何とか立つ。

体にすごいGがかかるのを実感。

「地球の酸素は薄い」(と思っていた)状態の次は「地球の重力は重い」状態ですよ(笑)。

 

左足裏の感覚が無いから体重をかけるのが怖い…ガーン

左足を踏ん張れない。

右足に体重をかけてやっと立ってる状態。

立った後また暫く座るリハビリ。

 

 

リハビリした後はいつも管がこんがらがって凄いことになっていたけど

看護師さんが頑張って直してくれてました。

リハビリ短時間で、そんなになるのにリハビリしてもらってありがたいです。

 

 

次のステップが足踏みで、

足踏みなんか無理ムリむり

左足だけで体を支えられる気がしない

という感じだったけど

最初は膝を曲げてみるだけでというアドバイスに従ってみたら何とかできました星

感覚は無いけど足は床に着いているようだ。

他の人からは左足にそんな異常があるようには見えないみたい…。

 

左足がこんなんで歩けるようになるのかなぁと不安だった。

 

寝たきりで、左足に痺れがあってあまり動かしていなかったので、

左の足首が伸ばした状態で固まっていて直角に曲がらない…。

(歩くためには直角以上に曲がることが必要)

 

左足が固まっているのを理学療法士(PT)さんがマッサージしてくれました。

足首を直角に曲げるため、作業療法士(OT)さんも足の裏とベッドの枠の間に枕を入れるように工夫してくれました。

 

 

 

テレビ、入院中はいつも見てないんですけど肺移植入院では見ました。

第一ICUでぼーっとしていると看護師さんたちが何回も「テレビ見ませんか〜?」と勧めて来て

「ご両親がテレビカードにたっぷりチャージしてくれたし」と言うし

せっかくなので見ることに…。

 

ICUの部屋にはテレビは備え付けられていないので、看護師さんがどこからともなく移動式のテレビを持って来てくれました。

ベッドに寝たまま起き上がれないので看護師さんが丁度いい角度に調整してくれます。

 

ICUはまじで他に娯楽というか暇潰しがないし

座っているリハビリが辛いけどその時間を耐えるためにテレビが必須でしたね。

ブレンディの美味しそうな飲み物やピザのCMが目の毒でしたが。

一般病棟でもテレビにはお世話になりました…。

 

 

テレビを見るのと、あとテレビカードで助手さんに売店で買い物して来てもらえるので

テレビカードは重要アイテムでした。

飲み薬を冷やすのに冷蔵庫も使うし。

夫が来てくれる度チャージをお願いしていた気がする。

 

 

 

一般病棟に移ってからは看護師さんとのリハビリで

「今週は車椅子に午前中30分、午後に1時間乗りましょう」というのがありました。

午後の車椅子がなんか毎回「PTさんが来るまで乗りましょう」となって

PTさんが来る時間はまちまちなので、1時間のはずが1時間半に延びたり…笑い泣き

車椅子に乗るのに疲れ果て、その後のPTさんのリハビリを軽くしてもらってしまったり…しました!

車椅子に乗るリハビリが1番好きじゃありませんでした!

 

 

一般病棟で廊下を歩く際は

初めの内は歩行器を利用。

 

画像お借りしました。多分こんな感じのだった

 

 

私の後をPTさんが車椅子を押してついて来てくれて、疲れたら座らせてくれました。

 

 

看護師さんとのリハビリと、

PT・OT・STさんとのリハビリと各々のリハビリの宿題があり、

食べるのもトイレもリハビリで、

生活の全てがリハビリで

リハビリばかりで疲れる。

入院中盤頃。

 

何もない時はひたすらベッドに横になって休養してました。

S先生から日中はなるべくベッドの角度を高くしましょうと言われていたけど

低くしているほうが体が楽でついつい低くしてしまっていました。

 

 

終盤はシャワーがリハビリでしたね。

ICUとかで汗だくだった時は髪もあんまり洗えなかったのに

(清拭は毎日してもらって感謝です…髪も洗ってもらった時は大感謝!)

もう汗もかかないのに毎日シャワーを浴びる。

需給の不一致!

そんなものだよね…。

 

パジャマセットは結局退院まで借りていて、

セットにバスタオルとフェイスタオルも含まれていて、

毎日新しいのが貰えるので良かったです!

ちなみにアイスノンの次は暫くバスタオルを枕にしていました。

 

 

移植直前と違って頑張りが空回りせず

頑張った分だけ前進する感じで

精神衛生的には良かったですニコニコ

 

 

 

リハビリでスタッフの方に引っ張り上げてもらうことでなんとか立ち上がることができました。

(比喩的な意味でもあり、実際にそんなこともあった)

自分1人ではなかなか、今までできなかったことに挑戦する勇気が出ず、自立はとても難しかったと思います。

スタッフの皆様に感謝です。