愛がなんだ

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 2019年/日本/123分
監督/今泉 力哉
映画脚本/今泉 力哉、 澤井香織、 角田 光代
原作/愛がなんだ




私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ ーーー。


ダメでかっこよくないところも、
全部を好きだと思ってしまったら、
嫌いになることなんてたぶん、
永遠に、
ない




ストーリー




28歳のOL、山田テルコ(岸井ゆきの)。
マモちゃん(成田凌)に一目ぼれした5ヶ月前から、テルコの世界はマモちゃん一色に染まり始める。


会社の電話はとらないのに、マモちゃんからの着信には秒速で対応、呼び出されると残業もせずにさっさと退社。
友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付け(あくまでさりげなく)、平日デートに誘われれば余裕で会社を無断欠勤し、その結果クビになる。

しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモちゃんはテルコにまったく恋愛感情がなく、彼にとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。
テルコがマモちゃんの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境に彼からの連絡が突然途絶えてしまう。





感想です


こちらの『愛がなんだ』は究極の片思い映画にして、水餃子と焼き芋が食べたくなる映画になっておりますひらめき


私はテルコに全く共感出来ないです。
まずマモルみたいな男は嫌いだし。
呼び出したくせに急に帰れとか言うし、夜中に女の子を追い返すとか信じらんない。

それなのになんか惹かれる作品で、不思議と観るのや~めた!ってならないのは、テルコがマモちゃんに都合のいいように扱われても、あたしこんなに尽くしてるのに、何でマモちゃんあたしのこと好きじゃないの?とか言うような女じゃないからだと思います。

そして、マモルといる時のテルコはすごく可愛く見えて「あぁ、これが恋なんだな」って思えたのもこの映画の良いところ。

加えてジョゼは岸井ゆきのちゃんが好きなのですラブラブ




テルコの親友、葉子に片思いしているナカハラくん。

テルコがマモちゃんに振り回されているのと同じように、ナカハラくんもまた葉子に都合のいい男として扱われている。


そんなナカハラくんは言う。




俺は、葉子さんが寂しい時に、いつでも呼び出してもらえるようなところに居たいんですよね。
極端な話、いつも俺じゃなくてもいいんです。
今日はなんだか他に誰もいねぇよって時に、あ、ナカハラいんじゃん!って思い出してもらえれば、それでいい。


テルコには全然共感出来ないんだけど、ナカハラくんの言葉はいちいち沁みた。



そして、このシーン大好きピンクハート


ナカハラくんは若葉竜也さんという俳優さんでした。
今泉力哉監督の『あの頃』にも出ていたのに全然気付かなかった💦
雰囲気ある素敵な俳優さんなので覚えておこうっとニコニコ




片思いが楽しいのって20代前半位までじゃないのかなって思ってて。
「片思いでもそんなに好きになれる人がいて幸せだね」って言葉は若い人はそうだろうけど、歳をとるにつれ当てはまらなくなってくる気がするんだよな。








セックスしても、一緒にご飯を食べても、ラブラブなデートをしても、半同棲してても恋人じゃない。

みんながみんな大好きな人の大好きになれたらいいけど、世の中そんなに単純じゃないんだよなってのを思い知る。

見返りを求めないのが愛なんだとしても、やっぱり少しは返ってこないと寂しい。
好きだよって言ったら、好きだよって返して欲しいと私なら思うもんな。






一番まともに見えないのに一番まともだったのが、マモルが思いを寄せるすみれさん。
江口のりこさんが演じてました。




ナカハラくんと葉子の関係はおかしいと一喝。

やる事やってるのに彼女じゃないっておかしいでしょ!その女最低でしょ!って。

ガサツに見えるのに、その歪んでない真っ直ぐなところが良かった




最後まで観ても、何が愛なのかは私にはわかんなかったです。
結局この映画で何を伝えたいのかと言うと、ナカハラくんが言ってた、

幸せになりたいっすね

これに尽きると思うのです。

好きな人に好かれなくても、振り回されても、一方通行でも、幸せになりたい。

それが全てなのかなって思いました。
そして好きなのに好きだって言えない人達もいるんだなって事はわかりました。




角田光代さんが書いた原作の表紙が、かまわぬとのコラボだった。
可愛い。




今日もお読み頂きありがとうございます。
では股♡((ヾ( ◍´꒳`◍  )マタネー