それはある朝のこと------
「ん・・・・・・」
私は、誰かに頬をつつかれる感触で目を覚ました。
政宗「お、やっと起きたか? ねぼすけ」
「・・・・・・。政宗・・・・・・!?」
慌てて布団から身体を起こす。
(もしかしてずっと寝顔見られてたのかな。恥ずかしい・・・・・・)
わかる〜女心♡ 口開けて寝てたかもよー。怪獣みたいないびきとか。。。おしりぽりぽりかいてたりして〜😱
政宗に見られてたなんて。。。😓😿
しかし悪趣味だなぁ。(笑)
政宗「お前、今日仕事休みだろ?」
「うん。そうだけど・・・・・・」
政宗「じゃあ出かけるぞ。今日は天気が良い。久しぶりに馬を走らせたい気分だしな」
政宗と、遠乗りか。。。いいな。今で言うドライブだもんね♡
その後、急かすように出かける支度をさせられて・・・・・・
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「わあ、綺麗・・・・・・」
政宗に連れてこられたのは、安土城から離れたところにある、広大な花畑だった。
政宗「この前、遠征に行く途中で見つけたんだ。なかなかの穴場だろ?お前なら喜ぶと思ってな」
「うん・・・!連れてきてくれてありがとう」
ふたりで腰を下ろす。血なまぐさい争いだけではなく、この時代にも色んな幸せがあることを、恋人の政宗に教えてもらった気がする。
(あ、そうだ・・・・・・)
政宗「何してるんだ?」
私はそばにあった小さな草花を摘んだ。
「花の冠を作ろうと思って。子どもの頃以来だから、やり方を覚えてるかわからないけど」
政宗「花の冠・・・・・・?お前、そんなことできるのか」
「できた・・・!」
政宗「へえ。子どもの遊びかと思ったら、なかなか立派なもんだな。俺もひとつ作ってみるか」
「じゃあやり方を教えるね」
一緒に草花を摘んで編み込んでいく。
「そうそう。ここを十字にして・・・・・・」
政宗「------よし。こんなもんか」
政宗はあっという間に、私より立派なものを作ってしまった。しかも、ところどころ違う色の花が混ざっていて、カラフルな仕上がりになっている。
政宗「ほら」
頭にふわりと、政宗が作った花の冠が置かれた。
「私にくれるの?」
政宗「ああ。そのために作ったからな。嬉しいか?」
「うん。嬉しい・・・・・・!」
政宗「・・・・・・」
「・・・? どうかした?」
政宗「いや。そんなに喜ぶと思わなかっただけだ。お前は本当に素直だな」
「ふふ。好きな人にもらうものは、どんなものでも嬉しいよ」
(政宗に今までもらった文だって、全部、大事にとってある)
その後、私は花の冠を、風呂敷の中に大事にしまった。ゆったりとした時間が流れる中、後ろに手をついて、ふたりで天を仰ぐ。
「空、綺麗だね」
政宗「そうだな」
その時------
「わっ」
突然政宗に腕を引かれ、ふたりして仰向けに倒れこんだ。
「もう・・・っ、びっくりしたよ」
政宗「せっかくこんな広々とした場所に来てるんだ。満喫しないと損だろ?」
(政宗らしいな・・・・・・)
力が抜けて思わず笑みが漏れた。政宗も愉しそうな笑みを浮かべていて・・・・・・
政宗「最近は戦も起きなくて退屈だとばかり思っていたが、お前となら、こうやって笑ってるだけの日も悪くねえ。そう思える」
(私といることで、政宗の一日一日が幸せになるなら、すごく嬉しい)
「私は、これから先もずっと笑っていたいよ。政宗と一緒に」
政宗「ああ。俺が、そんな日々にしてやる」
そう言葉を交わしながら、ふたりで歩む幸せな未来を、心に描いた------・・・