彼の花。
前回のものである。秋の色。ボルドーに近い赤。
ダリアは大輪で見応えがある。
久しぶりに赤みを感じたくて持ち帰った。
共にあるグリーン達と香りを競いながら咲き続けてくれた。水をあっという間に吸ってくれる。
正直、今迄は切り花の命を感じ取れていなかった。
彼が旅立ち、切り花を飾るようになってから学んだことが多い。
彼はいつだって、今だって、色々な事をあたしに教えてくれる。あたしの命そのものだ。
若い頃は秋にボルドーの洋服を気に入って着ていたな、とふと思った。
今年はまた挑戦してみようか。
クリスマスにも似合うだろう。
最近は秋冬になるとグレーやキャメル系の色ばかり選んでいたな、とこの花を見ながら自分の衣類の嗜好も考えていた1週間だった。
今回はピンク。
大振りだったダリアから小ぶりの花へ変えてみた。
彼の毛のようなフワフワとしたグリーンも交えて。
何と可愛らしい。
松ぼっくりも投入。秋だものね。
彼は松ぼっくりを知らぬまま旅立ってしまった。今からまた、彼の「初めて」を増やしていこう。
花屋にはススキも売られており、購入しようか迷ったが今回は松ぼっくりのみで我慢。
次回持ち帰ろうと考えている。秋を一個ずつ知っていくのだ。
今朝は彼が夢に出てきた。
他の犬や猫達も出てきたが、彼はあたしの元へ走ってきた。
いつだって、病院でも、見知らぬ人が来た時もあたしの元へ隠れたものだ。夢の中でもそうであった。
そしてあたしはまた、いつも通り、彼を抱き締めて怖いものから匿っていた。
緊張で鼓動の速くなっている彼をいつも通り抱き締めていた。
大事な守りたい命。