一年 | アヅ☆マスター

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アヅサのユルユルダラダラ記録

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新年。
数日前に買った、彼への花。一年最後の花である。
どうしようかと思っていたが、紅白のダリアに目を奪われて若干ではあるものの普段より額を払って持ち帰った。
 
去年は色々あった。
始めから終わりまで、全てが彼との時間だった。
 
旅立った当初は、もう生きていくのも困難だと思っていた。涙の止まらぬ日々だった。
それでも仕事に行かねばならない。
職場で泣くのは言語道断。とは言え、一度だけ皆の前で泣いてしまった事もあった。
しっかりと勤め上げることが、彼への恩返しだと毎日彼の遺骨の前で手を合わせては玄関を開けていた。そんな日々だった。
 
職場の方が、彼の写真を机に飾ってくれている。今日ですら。
その方へ向けて送った、あたしの幼稚な言葉が書かれた彼の写真を。
その机の前を通るたびに、彼の顔がこちらを向いていてまたしっかりと仕事をしなくては、と気を引き締めていた。
写真を飾り続けてくれているあの人へも感謝と愛を送り続けたい。
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やっと年が越せた。
無事に乗り越えたね。
本当は、この東京五輪の年まで彼とともに過ごしている予定だった。こんな未来になると思っていなかった。去年の今日まで。
 
泣き続けた一年を、一生忘れない。
濃厚な、彼との最後の半年間とその後の半年間はあたしを変えた。
 
そして、もっと彼とともにこの人生をしっかり生き抜こうと前を向いている。
 
彼の手はずっと、あたしと繋いだまま。
 
新しい一年だよ、一緒にまた駆け抜けよう。