愛おしい彼への花。
再び今回は彼もあたしも好きな薔薇を選んだ。並びに、赤みを入れて。
彼も赤は好きだった。
好きだったのだろうか。あたしがそうさせてしまったのだろうか。
彼が幼いころから、あたしが準備した寝床や玩具は赤を使用したものばかりで囲っていた。
大人になった彼は、その後も青や茶などの色のものを見せても自然に赤いものの方へ足が向くようになっていた。
色の認識は人間ほどでは無いが、赤は彼らの種族では認識できないらしい。
しかし彼はいつもそちらの方へ向かっていくのだ。
矢張り何かしらの理解をしているのではないだろうか。
向日葵も勿論。
夏が終わるまでは取り入れていきたい。
大きく、元気で真っ直ぐに明るい方へ向く彼のように。
梅雨空が続いている。
彼はいつも湿度が高いと床で平たく伸びていた。あの日々が思い出される。
夜中に彼の歩く音が聞こえるが、家の中を守ってくれているのだろう。

