こんばんわ。12月下旬という最もハードな季節がやってきております。あと数日が山場ぜよ。

そんな中、図らずもとても良い作品と出会ったのです。






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舞台『ジャンヌ・ダルク



2023年12月15日(金)  18時公演

@東京建物 Brillia HALL



観たことあるようでなかった、ジャンヌ・ダルク。主演に清原果耶ちゃんを迎えるということで、気になって行ってみることにした。


せっかくだからとSS席を応募してみたらなんと当選。前方2列以内か何かと見たので、既にわくわく。

実際にチケットを発券してみたら、なんとE列。あれ、5列目?前方2列以内じゃなかったっけ?見間違えた?と混乱。

そして劇場に到着。E列~~と辿っていったら、なんとまあ一番前に来てしまい、19番~~~と進んでいったらなんとまあどセンター。E列が一番前かいなびっくりマークという嬉しびっくりな瞬間でした。

今年はチケットに関して運が良い方だなと思う。ワンオクは後ろだったけど当たったし、コントロニカも当たって前から3列目くらいだったし。その他もチケ運良いなぁと思うことがしばしば。ありがたいことです。


一番前の席でとても印象的だったのは、まず一番最初、果耶ちゃんが目の前に登場するシーン。見間違いじゃなければ、青のカラコンを入れてたのではないかと思うけど、どうだろう…。でもそう思ったの最初だけだったから、照明のせいかな?知りたい~~

果耶ちゃんは想像したよりも遥かに華奢で、透き通ってて、名前の通り清らかな空気を纏っていた。本当にジャンヌにぴったりな人だなと思った。ジャンヌを演じているからだとも思うけど、とても目の力が強くて、座ってるだけの私ですら圧倒されてた。あの視線を浴びれる共演者達が羨ましい(?)

あとは、今回アンサンブルが100人近くいるんだけど、戦のシーンが多いのでとにかく人が多いw 目の前でバッタバッタ戦ったり倒れてったり、もう忙しないったらw いわゆる殺陣みたいなかっこいい感じではなかったけど、客席を走り回ったりしてたので、臨場感はだいぶあったのではないかなと思う。最前列ともなるともはや「人が多い」としか思えなかった泣き笑い



ジャンヌ・ダルク関係の作品は、最初にも言ったけど意外と見たことがなかった。映画もあるようだけど見てない。映画の方はどうやらバッドエンドらしい。いくつもあるのか分からないけど。もっと言えば、ジャンヌ・ダルクのことをさほど知らない。若くて、信仰強く人々を導いた、くらいのざっくりしまくりな知識しかない。なので、今回が初のジャンヌ関連作品だったと思う。


全体的な印象としては、びっくりするほど信仰的な作品だったということ。この作品が日本で上演されているという時点で、クリスチャンが書いたものだという可能性は低い。実際、書いているのは劇団☆新感線の中島かずきさん。原作があるのかどうかはよく知らない。だけど結果として、クリスチャンが見ても、というよりクリスチャンが見てこそ心打たれる作品だった。本当にびっくりした。


特に、ジャンヌの信仰心が本当にクリスチャンのそれで、何よりもまず神の声を聞こうとする姿勢とか、神からいただいた啓示を必ず実行しようとする行動力とか、御心が成し遂げられることを疑わないこととか。「その矢は私には当たらない!」と宣言するのは痺れるほど格好よかった…。これが信仰だよなと思わされた…。

ちなみにここの矢が当たらないからくり、助け手がいたから当たらなかったというのはとても理にかなっているというか、魔法みたいな奇跡があるからこそ神の御業だというのは本当は違う。神の御業っていうと奇跡みたいな、不思議な出来事と思われがちだけど、こういう風に、使えるもの全部采配して実現するのが神様らしいやり方なんだよね本来は。適材適所が最高に上手なのが神様なんだよね。成し遂げられてほしいと願っても、願う人が途中で諦めたり、信じるのをやめれば成し遂げられないこともある。そういうところも、なんだかすごくリアリティがあるなと思った。ノンクリスチャンなのにそういうのを描けるのってすごいな。


あととても印象的だったのは、裁判のシーン。あそこはイエス様の裁判もこんな感じだったんだろうなと思わされた。ステファノとかパウロもこんな風だったんだろうなと、妙にリアリティを感じた。ジャンヌの言葉じりをつつこうとするあたりとかね。

そこの裁判の時に、ジャンヌが「聖書よりも神ご自身の方が偉い」みたいなことを言うんだよね。それもすごくクリスチャン的というか、信仰的だなと思った。これも史実なのかな?ここまでマニアックな台詞だったら史実なんじゃないかなと思ったりするけど、どうだろう。生きておられる神よりも聖書に書かれた律法を守ろうとしたり、人の力で神の御言葉を研究しようとするのは福音書時代とめちゃくちゃリンクしてるなーと思いながら聞いていた。


途中から、ジャンヌが神の声を聞けなくなる。それもすごくリアリティがあるなと思った。人は皆同じで、偉大な用いられ方をする人もいるけど、結局は神様ではない。神様の導きなしでは正しい道に行くことも、勝つことも、救うこともできない。そういう人の無力さと、自分や周りに合わせてごまかしてしまう愚かさも、本当にリアルで共感が止まらなかった。クリスチャンじゃないとこんなふうに描けないのでは?と思ってしまう。特にジャンヌが誘惑に負けて嘘をつく(罪を認める)ところは、人間味があふれてて心が痛かった。あんなふうにクリスチャンらしく演じる果耶ちゃんもすごいわ。


そして一番のクライマックス、ジャンヌが信仰を取り戻すシーン。途中から見えなくなっていた天使が再び現れ、それが幼い兄の姿?だったと分かり、それがきっかけで神の御心が分かり、危機一髪といった感じで信仰を取り戻す。所々いまいちピンと来なかったものはあるけど、生気を取り戻すジャンヌの目がすごく生命感があって感動した。果耶ちゃんがどんな心境で演じたのかは分からないけど、信仰のために死を覚悟した人の目をしてて、本当にこの人は凄いとしか言いようがなかった。

最後、イギリスの将軍?がジャンヌに「あなたがイギリスの軍人であったなら」とジャンヌの死を惜しむシーンがあるんだけど、そこでジャンヌが一瞬だけ彼を見てから死刑台に向かうんだよね。そこの彼女の一瞬の横顔があまりにも美しくて、忘れられない。あれは最前列どセンターの特権だったかもしれない。あの視線を受け止められた彼が羨ましい…。



まあそんなこんなで、思いのほかとても感銘を受けた作品だったわけです。他にもいろいろ細かく思ったりしたことはあったけど、ちょっとキリがなさそうなのでこの辺で切ります。

とにかく円盤化してくれることを願うばかり。初演と再演も観たいけどフリマのDVD高すぎて詰んでるえーんぴえん






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現時点でクリスマス終わる手前の23時。ちょうど公演から10日ですね。アップはおそらく明日になるでしょう。まあ遅いけど頑張った方かなw

クリスマスシーズンに、思わず信仰的な作品に出会えて感謝だったな。早く円盤手に入れたい(2回目)


さて残り2作品!そのうち1つはクリスマスの今日観てきましたw

頑張って年内ギリギリまでに書き上げたい…!できるかなキョロキョロ