こんにちわ。まあまあお久しぶりです。

今これを書き始めているのは、我が推しの50回目の誕生日の日。だけど、アップするのは多分5月。なぜなら配信の感想も一緒に書きたいから。

ちなみに昨日から配信は始まっているけど、いつも通り、生で観た時の感想をできるだけ残しておきたいので、まだ観ていない。できるだけ今日感想を書いてしまいたい。


はい。今回はアレです。行けたんですよ。アレに。






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シアター・コントロニカ『回廊



2023年4月11日(火)  18時公演

@KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ 



3年前のうるう日に板の上であの人の姿を見納めて以来、ラジオコントとか、noteのブログみたいなやつとか、はなうさぎの漫画とか、劇場以外の場所を通して彼の生存を確認し、作品を見てきたりしていたけれど、ようやく、ホームに帰ってくる瞬間が訪れました。

ホームといっても、あくまで収録公演。今までと変わらないようで全く新しい、未知の世界。しかも、あの人は板の上に居ない。

さてどんなもんか。心がどこに行けばいいか分からないまま、足は横浜に向かいました。


収録公演と言った通り、今回のメインはあくまで配信。配信のための収録に、お客さんとして入れてもらえた、という感覚。盛大でレアなおまけといったところか。

2回しかない、しかも第1希望しか選べない、ガチな抽選。本当は千穐楽に行きたかったけれど、1回目が外れてしまったので、悩んだ末、行けることを優先することにし、人気が低そうな火曜日の夜をチョイス。読みが当たったと言うべきかは分からないけど、結果としてはご用意していただけて、そのおまけにあずかることが出来た。


最初にも書いた通り、この感想は配信を観た後に仕上げてアップされてるはずだけど、配信を観る前の、生で観た感想を最初に書いておいて、配信の感想を付け加える形にする予定。はっきりと境目は設けてない。

既に記憶が薄れてきてるので、当日にTwitterに残したものと、薄く残ってる記憶を頼りに書いていく。できるだけ思い出せると良いけど、やっぱりすぐ書き残すのは大事よね。




全体の印象として一番に思ったのは、「懐かしさ」と「確実に違う」のふたつ。対極にあるこのふたつが同時に、同じくらい来た。


あの独特のローテンポと、ちょうど忘れた頃にやってくる伏線回収に懐かしさを覚えた。私はお笑いをそんなに知らないけど、あのローテンポは小林賢太郎作品独特のような気がしてる。しばらくあのローテンポ離れしてた私にとっては、若干の物足りなさは正直あった。けどまあ、それはそれで良い。

伏線回収は、本当に丁度よく忘れた頃にやってきて、分かってるのにしてやられた。何度もしてやられて、悔しいのに心地良い、お見通しなこの感覚、ああ懐かしい。


あとはまぁ、いつメンが揃っていることの嬉しさと高揚感よね。マスターズと呼ばれているらしいがw、もう彼らは小林劇団の一員だよね。一生一緒にやって欲しい。



違いとしては、全体的に今までよりも自由度が増したというか、開放感があったというか、やりたいことを制約かけずにやっている感じがした。今までよりは。

収録公演ということで、そもそもが普段と違うから、違うといえばそうなんだけど。

ちょっとだけど、客席の方に出てきてのパフォーマンスがあったり、舞台袖も使ったり。そういうの今までなかったから、めちゃくちゃ新鮮だった。

あと幕間。いつもなら袖を幕で隠すんだけど、今回はハコが小さいからか、収録だからかそうしてないことで、袖の出捌けが見えるのがすごく新鮮だった。袖をめくった先まで見せてる感じがKKらしからなさをすごく感じた。そういうのもいつもと違う感じに思えたかも。


あと何より一番違いを感じたのは音楽。配信に音楽のクレジットがなかったようだけど、どうやら今回はいつもの青弦さんではないのではないかという疑い。

これに関しては両論あるようだけど、私にはどうしても青弦さんのいつもの音ではないような気がした。オリジナルで書き下ろしたというよりも、既製品を引っ張ってきたような印象を受けた。とにかく、雰囲気が全然違った。

私は小林賢太郎作品の半分は青弦さんが作っていると思っているほど彼が乗せる音楽の影響は大きいと思っているので、それを感じなかった今作は、まるで小林賢太郎作品ではないのではないかと思うくらいには、いつもと違って感じられた。

ただ、如何せんクレジットがないので真実が分からない。まぁ青弦さんがやっているならクレジットあるだろうし、違うんだろうなというところに着地した。



そういえば特典映像のインタビューで言ってたけど、今回の衣装はクラフト感がテーマになっているらしい。なので基本的に白やベージュが基調になっている。

だからなのか、中止になったカジャラ『無関心の旅人』を彷彿とさせた。あの衣装も色味が似ている。

そして今回のタイトルが『回廊』。どこか繋がっているような気がしてそわそわした。だってロングコートを着た松本さんが、なんだか賢太郎さんに見えたんだもの。背が高いのもあると思うけど、もし賢太郎さんが一緒にやっていたら、最初と最後のコントの松本さんの役は、きっと彼がやっていただろうなと思わせた。自分がやろうとしていた役を、松本さんに投影させたのかもしれないと感じた。だってやってそうじゃんあーゆーの。

という感じで、自分の中でいろんなものが勝手に繋がっていって、勝手にそわそわしておりました。不思議な感覚。




さて、ここからはコントごとに感想書いていこうかな。

実は現時点で公演見てから2週間以上経っているんだけどw、もう順番とか詳細とか覚えてないので、配信見てからの感想がメインになるかなと思われる。

(最終的には、そのあたりから配信終わった翌週にかけて書いてます)



『回覧板』

これは、初っ端からループの繰り返し。あの無駄に色々書いて足していく感じ、小林賢太郎だな~って思った。ちょっと腹立つくらいにしつこいやつw

ここで印象的だったのは、コントそのものというより見た目の美しさだった。セットとか立ち位置のバランス、動線のスムーズな流れ。そういうビジュアル的なものが整っててきれいだなぁと思いながら観ていた記憶がある。

あとは、やっぱりしてやられたと思ったのは、一緒に最初(出処)を見失うんだよね。全部じゃなかったけど、あれ?そういえば最初誰が何て言ったんだっけ?っていうトラップにまんまとはまった。あの人数いたのも一役買ったよね。やられるなーと分かっていながらもやられた。くぅ

インタビューで、松本さんは雰囲気のある人だと言われていたけど、ど頭でその雰囲気が爆発してた。コントそのものも面白いんだけど、彼が立つことで作品の不思議感を増幅させていて、観る側の期待感と集中力をぐんと上げたと思う。私は何様だ。

あと、これと最後のコントもだけど、6人全員がいるから、「こういう人いるよね」っていうのが伝わってくるというか。それぞれに若干の癖を入れるんだけど、悪い人ではない。悪い人ではないけど、ちょっとやめてほしいようなところもある、みたいな。

それぞれの人の役割とか、言葉や言動が何を引き起こしてるかを追っていくと、いろいろ見えるものがあるなと感じた。



『タイムトラベル』?

なんか、東京地検特捜部みたいな、こういうの好きだよね。東京地検特捜部は実在するけどさ。

これはもうアニキと高崎さんにアレを着せるためにやったやつでしょw 私は3列目だったんで、おふたりの勇姿を間近で見られて大変光栄でございましたよw

あんな感じのアニキは、小林劇団でしか見られないよねぇ。虚構の劇団でアニキを見た時は、なんか別人のように感じたもんね。でもたぶんあれが普通w

高崎さんは声が良いし、動きも絶妙で上手くて、あの役がぴったりすぎてずっと笑ってた。何回でも見たいわ。特に配信で見た時思ったのは「タイムトラベル体質。」「そうだ。」「そうだ。俺もそうだった。」の顔が全部面白いこと。このコントでの一挙手一投足?が、見れば見るほどいちいち面白いんだよね。絶妙で上手いし。これは無限ループだわ。



『目道』(でいいのかな?)

これはもう南さん優勝ですよねw 圧倒的優勝w

登場のキメ三拍子が100点だったねw あれは無限ループ確定ですよw

南さんを表でちゃんと見たのは初めてだと思うけど、やっぱり動きが綺麗だよね。安定感ていうか、重心がしっかりしててブレない、見てて一番安心できる動きをしてくれるなという印象。さすがクロコ歴長いだけあるね。

見た目が特徴的だし、それを使ったコントだけど、やってることはノーマルというか、きちんとしてる。無駄やブレがない。だから面白さと見やすさがバランス良く共存してるんだなと思った。賢太郎さんは当て書きが上手いから、なおのこと両面が引き立ったんだろうなと思った。よ。

でも、個人的には、竹井さんがホットコーヒーのショートを一瞬でお持ち帰りするシーンが好きですww

あと、せっかくだから「和夫」じゃなくて「小野 茂」とかにしてほしかったな←



『ダブルブッキング』

これは、とりあえず高崎さんのヅラが絶妙に似合ってて気持ち悪いなと思いました()

あとそうそう、パネルの裏側も使えるなんて便利~頭良い~って思いました。

はい。



『無回転思考とステルス・トレーニング』

定番のパターン。今までとちょっとの違いはあれど、ザ・我慢大会的なやつは今回も健在w そしてなんとまさかのアニキと南さんw 濃いいな~~~

今回はいつもとちょっと違って、ナレーション?が固定。その中で動きだけで笑かしていくという男子自由形。還暦の男子、自由だったな~~www 動きもそうだけど、ナレーションが絶妙に上手いんだよなw

そして南さんの顔がもうおかしくて、むしろアニキを見て笑いをこらえる南さんが面白くて、もうずっと笑ってた。

あの耐久レースはすげえわ。もう無限ループから抜け出せないww



『無限双六』

これは何気にちょっと長めだったし、いろいろてんこ盛りだったと思う。特に辻兄のいろんな芸がw

割と最初から繰り返し要素は出てきていたんだけど、最初のうちは怖さもなく、ゆるい感じで見れていて、そこからだんだんもう片方が繋がっていくことで少し怖さが足されていく。これはどうなっていくんだろうという興味と怖さ。そして途中で辻兄の芸タイムwが挟まれてひとしきり笑った後、無限ループに入っていく。この緩急がすごいよね。ここのラスト辺りの音楽が怖くて、なんか必要以上に怖がって終わった気がするw あと劇場で観た時は結構謎が多かったというか、これどういうこと??っていうのが強かったな。

このコントは、見れば見るほどいろんな発見が出てくると思う。2つの双六のうち、片方は上がりがない、もう片方はいろんな上がりがある。一見、後者の方が良いような感じがしたけど、後者は一度上がったら終わりで、前者は繰り返すけど途中で違う道を行くことができる。どちらが良いとも、悪いとも言えない現実。私の中で、これがこの公演のサブテーマになっているように思えた。



『そばをください』

あれはもうしつこいがすぎるだろww 男子自由すぎ型よw

わざわざ炊いたスモークも、嫌になるほど壮大なBGMも、おかしいのなんのってw

あれはもう、何も考えず笑うしかなかったよねw あと後日ちゃんと蕎麦を食べて供養しました(?)。



『回廊』

ここで最初の伏線がしっかり回収されて、まんまと忘れて観ていた私はしっかりしてやられたわけです。こうなることが分かっているのにね。敵いませんわ。

最初の『回覧板』と内容が繋がってるし、こうして書いてみるとタイトルも繋がってる。2つセットで、深みがあっていいコントだなと思った。


誰かがツイートで言ってたんだけど、おにぎりの具のくだりで、何回言っても聞いていないようで無意味に感じられたことが、だいぶ後になって実を結ぶことがある。しかも、あんまり意味がなかったかのような小さなことが。

観た時はただ面白くてそんなふうに感じられなかったけど、なるほどなと思った。こういうメッセージ性は、小林賢太郎作品だなと思わせる。痛みの伴う現実を見せつつも、何かそこに明るい光を必ず残してくれるような。今回も、不思議さと怖さがある中に、そういう光が確かにあった。そういうのも懐かしい。


『回覧板』でも書いたけど、ちゃんと観てみると、一人ひとりに性格というか個性がある。そして何気なく役割がある。ちゃんと分析してないけど、一人ひとり書き出してみると面白そう。

その中でも特徴的に思ったのはアニキがやってた人。彼があのおにぎりの人なわけだけど、ここではさっき言った光の役割のように見えた。関係ないようで、意味がないようで、そんな些細なことが変化をもたらしたり、道を拓いたりする。結果として、そういう人や要素もなくてはならなかったものとなる。

そう感じることは日常的にもよくあるので、沁み入る内容だなと思った。



総じて、噛めば噛むほど違う味が出てくる公演だと思いました。今までもそうだったけど、特にそう思いました。

3週間しか観られないのは勿体ない。面白いから観たいのもそうなんだけど、そもそも時間をかけて味わうように作られてると思う。

勿体ない(2回目)






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は~、やっと書けた。本日アップします。

もう観てから1ヶ月経っちゃった。早いねぇ。

特典映像に関しては、キリがないんで書きたくないですww


年2回、できるんじゃないですか?ニコニコ

秋、待ってま~すニコニコ

ア~楽しみだなァ~~ニコニコ



あ、そういえば、全然関係ないけど、

「コントロニカ」って韓国語ぽいなと思いました。わりと最初から。