「火星への旅立ち」-5(火星地球化計画とは)
 
1989年、パパブッシュ大統領がアポロ計画の月面着陸20周年の記念式典で、驚くべき発言をしています。
 
「私たちは新たな太陽系探索計画において、私たちの住む場所を宇宙に作ることを
  誓わなければならないのです。それはアメリカ市民だけでなく、
  全世界の人々に未来を約束することなのです。私たちは宇宙に暮らし働くことになるでしょう。
  そのため私たちは別の惑星に向かうのです。それが火星の有人探索計画なのです。」
 
アメリカは2019年までに火星に人類を送り込むことを発表したのです。
アメリカは確かに惑星への探査ロケットを発射してきました。その中で火星探査がずば抜けて多いのです。
 
近い将来、人類は火星に住むことになるのでしょうか。しかし、一つ問題があります。火星の大気です。
 
「現在の火星の空気を吸えば、人類は一瞬にして死んでしまいます。火星の大気は、メタン、アンモニア、
  二酸化炭素、窒素を含むガスで構成されています。重要なのはこの二酸化炭素なのです。
  人間は当然ながら二酸化炭素が多すぎると生きていくことが出来ないのです。
  この二酸化炭素の大気を酸素に変えるのです。そうすれば火星の大気は、ほぼ地球と同じになり、
  動植物も生きられますし、人間も生きられるのです。」
 
このような火星の大気をどうやって人間が住める状態にするというのでしょうか。
マッケイ博士によると、火星地球化計画をテラフォーミング計画と呼んでいます。
火星の地球化計画テラフォーミング計画とは、まず火星に存在する巨大な氷を溶かさねばならないのです。
 
方法その1:数十億機のミサイルで火星を攻撃する。
方法その2:巨大な鏡を用い太陽の光を反射させて温める。
方法その3:一番確実なのは、火星の大気にクロロフィルカーボンのような超温室ガスを入れて温める。
 
これによって火星の気温が上昇し、温かさと水を作り出すことができるのです。
そして地球から持ち込んが植物の種をまく。植物は豊富な二酸化炭素の光合成により、
酸素を大量に放出します。つまり、大気を人間が呼吸出来るものに変えるのです。
そして火星が地球になります。これが火星の地球化計画テラフォーミング計画です。

 

「火星への旅立ち」-4(月面は中間地点)
 
人類が月に移住することは可能なのでしょうか。月面では地表温度は昼間では130℃。
夜はマイナス170℃にもなります。温度差は何と300℃にも達します。
さらに大気がなく、人体に影響を与える宇宙線や隕石の落下もあります。
しかも月の1日は、地球の27.3日もあるため、長期にわたって住むことは不可能なのです。
では何のために月面都市を作るのでしょうか。NASAエイムス研究所のマッケイ博士は、
 
「我々は宇宙ステーションや月面都市を他の惑星への中継地点と考えているんです。
  ではどこで何をするかというと、我々は他の惑星の重力や環境などに短期間でなれるための
  練習の場と考えているのです。そうすれば他の星へ行く旅は、人体をよい状態に保ったまま
  旅行を続けることができるからです。」
 
他の惑星へ行く。これは一体どういうことなのだろうか。
 
「火星は人類の永住の場所だと考えています。地球以外の唯一の場所だと言えるでしょう。」
 
驚くべきことに、我々人類は火星に住むというのです。
なぜ火星なのでしょうか。太陽系の地図では地球からの距離が一番近いのは金星です。
しかし、金星表面の大気圧は、地球1気圧に対して90気圧で、海でいうと海底900メートルにもなります。
気温は平均470℃にもなり、大気のおよそ96%が二酸化炭素が占め、金星を覆う厚い雲は、
金属をも溶かす濃硫酸です。とても人間が住める環境ではないのです。
一方火星の大きさは、地球の赤道付近の半径が6378キロに対し、火星はおよそ半分の3397キロです。
1日の長さはほぼ地球と同じです。また気温はマイナス40℃~マイナス80℃で、
これはアラスカとほぼ同じ気温です。
さらに四季もあり、さまざまなデータから火星に人が住める可能性が高いようです。

 

「火星への旅立ち」-3(宇宙移住と宇宙ステーション)
 
「人口爆発による食糧不足は、いくつかの試みで模索されています。
  それは新しい科学技術を駆使し、新種の植物などを新しく開発しようという試みです。
  将来増々必要性が高くなるでしょう。」
 
今日世界中で食糧不足の対策で遺伝子組み換えやバイオテクノロジーで作られる動植物の研究が
進められています。
 
「これらの新しい技術があっても、新しい土地がなければ意味がないのです。
  今のところ食糧問題はなすべきところがなく、食糧問題に取り組むことが最重要課題なのです。」
 
博士によれば、このまま人口が増え続ければ、生態系の破壊、食糧危機、環境破壊と、
地球が死の星に向かっているといいます。その時人類は一体どうすればいいのでしょうか。
実はNASAの科学者の間では、アポロ計画の時点で地球を脱出し、
宇宙に移住することを計画していたのです。
そしてそのアプローチの方法も、着実に準備が進められているのです。
その一つが国際宇宙ステーションの計画でした。
アメリカ、日本、ロシア、カナダ、ヨーロッパの共同開発によるものです。
1984年に計画は開始され、、本体の機体要素、住居、実験モジュール、
軸道推進維持装置などを担当し、1997年に建設が始まり、2002年に完成しました。
 
「じゃぁ人類は宇宙ステーションに住むのか。月に住むのか。」
「いや月には別の計画があるんです。」
 
2002年に完成した宇宙ステーションは月への中間地点だといいます。
それでは我々は一体月で何をするというのでしょう。それは基本拠点として計画されています。
月の岩石は酸素を多く含んでいるので、水素を地球から運び込めば、水を作り出すことができます。
また土砂や岩石は、コンクリートやガラスの原料を含むことから、
宇宙の資源供給基地にしようという計画です。